文章も画像もスタンプも、サクサクとやりとりができるLINEは、今や欠かせないツール。でも何でも気軽に送りあえる分、トラブルも少なくないようで…。
今回はやりとりの冒頭に「こんにちは!」「失礼します~」「今よろしい?」みたいなノリで送られてくるスタンプについてのお悩み。マナー専門家の齊木由香さんに聞きました。
Q.最初にスタンプを送ってくる友人のLINEがちょっとしたストレス(M・Iさん)
LINEの最初に、「失礼します」とか「こんにちは」的な、ひょっこりスタンプを送ってきて、その後に文字を打っているのか、なかなか本題を知らせてこない友人がいます。
あとからLINEに気づく場合はいいのですが、初めのスタンプの段階で既読にしてしまうと、相手が文字を打っている間は「待ちの時間」になってしまうのがストレスです。
「失礼します」「こんにちは」のスタンプはお相手の方の配慮
初めに「失礼します」「こんにちは」と言った前置きスタンプでお送りするのは、その方にとっては配慮を表しているのではないでしょうか。特に「失礼します」は、相手に対する「敬意」と「お邪魔をする」という意味で使われます。
「スタンプのみのLINEは開かない」と決めて、ご自身の時間を優先させましょう
とはいえ、先にスタンプに気がつき、既読になってしまうと、そのまま放置するわけにもいきませんよね。
スタンプのあと、待ちの時間がストレスになることもとても理解できます。
ここは、お相手の敬意もご相談者の気持ちも両方大切にする手段として、「スタンプのみのLINEは開かない」と決めてしまうのはいかがでしょうか。
スタンプの段階でLINEに気づいても、開かない。まずはご自身の時間を優先させて、やることが終わって一段落したタイミングで開くようにすれば、相手が文章を打っている間に待っているストレスもなくなります。
相手に直してほしいと思ったら
もし相手に、そのようなLINEの送り方を直してほしいと思うならば、まずはご相談者が「こういう送り方をしてほしい」というやり方でLINEを送ってみてはいかがでしょうか?
例えば、スマホのメモ機能にすべての内容を先に打ち込んでおき、「失礼します」のスタンプを送ったあと、すぐさまペーストしてお送りするのです。
これを続けていくうちに、もしかしたら相手の方も同じ送り方をしてくれるようになるかもしれません。
齊木由香●和文化研究家。日本近代礼法 主催。旧酒蔵家出身で幼少期より和服に親しむ。日本の伝統文化や年中行事に関する執筆を行うほか、CMやドラマなどで所作指導・監修にも従事。著書に『トップの意思決定』。
取材・文/佐藤真紀
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