蒸し器の一種「蒸篭(せいろ)」は、見た目も味も本格的な蒸し料理が作れる便利なツール。でも、「料理上級者っぽい…」「どんなせいろを選べばいいの?」と迷っている人も少なくないのではないでしょうか?本記事では、そんなお悩みを抱えた皆さんのためにせいろの上手な選び方をお伝えします。
解説してくれるのは、暮らしニスタ会員のきよみんーむぅさん!ぜひ参考にしてみてくださいね。
素材による違い
杉や竹など様々な素材で作られているせいろですが、使用する木によって値段が変わります。老舗の中華調理器具メーカー・照宝で扱われているのは、安い方から「杉・杉上・竹・白木・桧」の5種類。
桧だけ値段が跳ね上がりますが、それより下のランクはあまり差がありません。杉や竹は値段がお手頃で、初心者さんにおすすめ!桧と白木は身の作り方が頑丈で、カネで打っています。特に桧は原木も重さが有り、耐久性抜群!
2018.09.24基本の和食・お赤飯です。少し時間はかかりますが、難しい工程はありません。マスターすると色々なおこわも簡単に出来ます!続きを見る
★こちらのレシピで使用しているせいろは桧(27cm)。
また、桧のふたは真ん中が細かく編まれています。そのぶん洗った時の水切れは悪いですが、調理の際はできあがりが早く、湯気が上がったら完成と思ってOK!
※分厚い豚肉など、食材によっては長めに蒸したほうがいいものもあります。
さらに、ふたの「立ち上がり」もチェックすべきポイント。立ち上がりとは、ふたと身が合わさる部分の引っかかりのことで、開け閉めには便利ですが、とても薄い部分なので洗ったり片付けたりするときに割れないよう注意が必要です。実際、一番安い杉製のものは立ちあがりを押すとミシミシ音がしたり、亀裂が入ったりすることも…。
一方、二番目に高い白木製の立ちあがりは指で押してもミシミシ言わず、素材によって頑丈さが違うことがわかります。大きいサイズのせいろには立ちあがりがついていないことが多いので、選ぶ際に見ておくといいでしょう。
用途や予算を考えて、自分に合った素材を選んでくださいね。
せいろの買い方
オンライン購入は好きな時に注文できるので楽ですが、圧倒的におすすめなのが電話注文!詳しくなくても、電話注文なら色々な質問ができます。
例えば、桧の27cmは「赤飯(おこわなど)を約3合炊きたい」と相談したところ
・桧は周りが太いので、実際の中身は表記サイズよりも2cmほど小さい
・カネを打っているので頑丈
・27cmあれば3合以上蒸すことができる
・おすすめの蒸し板(鍋とせいろの間に置いて安定させる板)のサイズ
などの細かいアドバイスをもらえました。現在自分が持っているせいろのサイズや素材を伝えると、併用する方法や活用法を教えてもらえるので、参考になるはず♪初めてせいろを買う方には特におすすめですよ。
また、壊れたときも店舗に言えば修理してくれる場合があります。買い替えるのも手ですが、「上質で値段も高い桧は修理しながら使っていこう」など素材によって使い分けるといいでしょう。
セットとバラ、どっちがいい?
せいろはふた&身のセットで売られている場合と、バラで売られている場合があります。セットも便利ですが、バラで身を追加購入しておくとより便利!上で冷凍ごはん・下でおかずを蒸せば同時に調理が進められるので時短にもなります。冷凍ごはんをせいろで蒸すと、まるで炊き立てごはんのようにふっくらとできあがるのでお試しあれ♡
せいろの保管方法
せいろに食洗機や乾燥機は使用できないので、軽く重曹をふって水で優しく手洗いしましょう。肉ではなくごはんや野菜を蒸すだけであれば水洗いだけでも大丈夫。蒸すときには、パンチで10個ほど穴をあけたオーブンシートを敷けばふきん代わりに。肉の脂など汚れもつきにくいので洗い物がとっても楽ちんです♪
乾かすときは、梅干しなどを干す時に使う乾燥ネットを室内にぶら下げて、下にはビニール袋を置いて一週間ほど干すと◎。片付かないのが嫌という方もいると思いますが、カビが生えないためにはおすすめの方法です。これでいつも視界に入るので、蒸し器料理が自然と増えますよ!
大体の家庭に電子レンジを持っている現代では簡単に蒸し料理ができますが、蒸し器を使うとクオリティは段違い!材料が瑞々しいままですし、飲茶などはふっくらふんわりとできあがります。
桧のようにいいものを1つ買って蒸し料理を極めてもいいですし、小さいサイズでお手頃な価格のものを数個揃えても食卓がおしゃれになりますよね♪むしろ、そのままサーブできるので洗い物も減って時短も図れるのでいいことだらけ!「赤飯やおこわは買うもの・飲茶は外食するもの」ではなくて、ぜひせいろのある暮らしを楽しんでくださいね。
文・写真/きよみんーむぅ
まとめ/暮らしニスタ編集部
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