【かぎ針編み】 初心者さんでもわかりやすい基本の編み方と簡単レシピ11選

編み物は難しい、何からはじめていいかわからない！と思われがちですが、毛糸と編み針があれば、すぐに始められます。かぎ針編みの、棒針編みとの違いは、1本の針で編め進める点。2本の棒針で編む棒針編みよりも簡単で、編み物初心者の人にもおすすめです。

この記事では、かぎ針の選び方、かぎ針や毛糸の持ち方、基本の編み方、編み方の名前や種類、失敗しないコツなどを紹介していきますので、ぜひ練習してみてください。

かぎ針編みは初心者でも簡単？始めに道具や編み方から紹介

かぎ針編みは1本のかぎ針を使い、右手で持った針で、左手にかけた毛糸をループから引き出しながら進んでいきます。

誰にでも編めますが、まず、基本的な用具・道具や図の見方を覚えておきましょう。

かぎ針には片かぎ針と両かぎ針があります

一般的なかぎ針は「片かぎ針」といい、片側だけ「かぎ」がついているもの。

ほかに、サイズの違うかぎが両端についた「両かぎ針」もあります。便利ではありますが、初心者にはまぎらわしいので、この記事では片かぎ針を使います。

金属製が一般的ですが、竹製やプラスチック製もあり、どれを使ってもOKです。

【写真左側2本】片かぎ針（金属製＆竹製）▶1本で編み進める。先端のかぎ部分を糸にかけて、ループから引き出して目を作る。

【写真右側1本】両かぎ針▶両端に号数の違うかぎがついている便利な針。写真の針は持ちやすく、疲れにくいように、中央にグリップがついているタイプ。

かぎ針の太さは「号数」でわかります

太い毛糸には太い針、細い毛糸には細い針を使います。

毛糸玉のラベルに、最適な針の太さが「号」で書いてあります。

数字は大きいほうが太く、15号以上太い針は「ミリ」で表記されます。

号数は針の中央あたりに書いてあります。

毛糸の太さも、いろいろあります

以前、毛糸の太さは「極細」「中細」「並太」「極太」などと表記されていました。

現在、毛糸は種類も太さもまちまちなので、これらに分けづらくなりました。どの太さのかぎ針が合っているのかは、毛糸玉のラベルに書いてあります。

知ると楽しい毛糸の種類

毛糸は、いろいろな種類があります。

好みで選びますが、ストレートヤーンは編みやすいものが多く、表情のある毛糸には目がそろわなくても目立たないという魅力があります。

▲ストレートヤーン

名前のとおり、まっすぐな毛糸で、最も一般的なもの。編みやすく、太さや色の種類も豊富です。

▲ツイードヤーン

ざらざらした風合いの糸をよったもの。糸のつぶつぶ（ネップ）が入っているものも多い。

▲スラブヤーン

スラブ（あらい）糸をより合わせた、太くなったり細くなったりする、ふわふわした糸。

▲モールヤーン

細い芯糸に巻きつけた毛足が外に広がっている、もこもこしたビロードのような糸。

▲モヘアヤーン

毛足が長く、繊細な毛糸。あたたかくやわらかな風合いを持つが、編みまちがえると、ほどきにくい。

毛糸玉からの糸の取り出し方

毛糸は、毛糸玉の中心から糸端を引き出して使います。

外側のラベルは、できれば、はずさないほうがベター。やむをえずはずした場合は、捨てずにとっておきましょう。

１．玉の中に指を入れて毛糸とつまみ、引き出します。

２．毛糸がかたまりでぼこっと出てきてしまっても大丈夫。

３．その中から糸端を見つけましょう。

目と段を重ねると編み地になります

かぎ針にかかっているループから毛糸を引き出すと「目」になります。鎖編みは1回引き抜くと1目。

まず最初、鎖編みを必要な幅だけ編み、そこから「立ち上がり」と呼ばれる鎖目を編んで1段分の高さを作ります。

何段も編むと「編み地」ができます。

かぎ針編みの編み目記号

編み始めは「作り目」をします

編み始めはかぎ針を使って鎖編みをし、指定の数だけ目を作ります。

１．糸端を15cmほど残し、糸玉側の糸が手前にくるようにループを作る。

２．中から糸を引き出す。

３．ループにかぎ針を通し、糸を引いて、左手の小指に糸をかける。

４．【ポイント】そのまま手の甲側に糸を回し、人さし指の中ほどに糸をかける。

５．【鎖編みスタート】左手の親指と中指で糸端を軽くはさみながら、かぎ針に糸をかける。

６．糸をかけたままループから手前に引き出す。

７．引き出したところ。1目めが完成。

８．５の【鎖編みスタート】位置に戻って、5～7をくり返す。

９．2目め完成。

10．5～7のくり返しで、作り目の指定目数、作る。写真は作り目14目。

鎖編み

【編み方記号図】

針にかかったループから毛糸を引き抜いて作る、かぎ針編みの基本中の基本。シンプルな編み方で、作り目はもちろん、レーシーな編み地などにもよく出てきます。

【編み方】は前出の「作り目」の編み方を参照。

こま編み（細編み）

【編み方記号図】

「糸をかけて、引き抜く」という動作を2回くり返します。長さは出ませんが、ぎゅっと詰まってしっかりした編み地ができるので、帽子やバッグなどに適した編み方です。

【編み方】

１．次の目を編むと立ち上がるため、この1目を1段めの「立ち上がり目」と呼ぶ。立ち上がり目は鎖編み1目。続けて、すぐ根元の目に針を入れる。

２．針を入れたところ。糸は2本すくう。

３．針に糸をかけて引き出す。

４．引き出したところ。

５．もう一度糸をかけて、2つのループから糸を引き出す。

６．引き出したところ。こま編み1目完成。立ち上がり目は1目と数えない。

長編み

【編み方記号図】

「糸をかけて、引き抜く」という動作を3回くり返してできる編み方。1段が比較的長く、早くでき上がるので、初心者はまずこの編み方がおすすめ。

【編み方】

１．【長編みスタート】作り目ができたら、続けて鎖編みを3目編む。次の目を編むと立ち上がるため、この3目を1段めの「立ち上がり目」と呼ぶ。長編みの場合は立ち上がり目を1目と数える。

２．かぎ針に糸をかける。

３．針を、立ち上がりを含めた鎖編みの右端から5目めに入れる。糸は2本すくう。

４．糸をかけて引き出す。（いち）

５．もう一度、糸をかける。

６．ループ2つ分、引き出す。（に）

７．糸をかける。

８．針にかかっているループ2つから引き出す。（さん）

９．長編み1目完成。

10．次はとなりの作り目で同じように編む。

11．1の【長編みスタート】位置に戻って、作り目の右端（立ち上がり目も含む）から6目めで編む。

12．2目できたところ。続けてとなりの作り目に移りながら1段編む。

13．1段編んだところ。

新しい毛糸のつなぎ方

1玉の毛糸が残り少なくなってきたら、段の最後のところで新しい糸にかえます。

（写真ではわかりやすいように、新しい糸はベージュを使っています。編み方は長編みです）

１．段の最後を編むとき、3回めを引き出す前にいったん手を止める。

２．【ポイント】ここで糸を新しくする。新しい糸を左手にかけ、止めていた針にかけてループ2つ分、一気に引き出す。

３．引き出したところ。糸端は新しい糸も古い糸もいっしょに左手でつまんでおく。

４．編み地の向きをかえ、立ち上がりの鎖3目を編んで、長編みを編む。

５．長編みと4目編んだところ。

編み終わりは糸の始末をして仕上げます

編み終わりは糸を編み地に通して抜けないように始末します。

１．糸端を20cmほど残して切り、編み終わりの目のループにくぐらせる。

２．引きしぼる。

３．糸端をとじ針に通す。

４．端の目に数目通す。

５．糸を切る。

以上出典
▶『最新版はじめてあむ。1日であむ。かぎ針あみのマフラー、帽子＋小もの』
著者／ミカ＊ユカ @dogpaws_mika

シリーズ総発行部数30万部！ベストセラーのかぎ針編みの入門書。初心者の人にわかりやすい解説で、マフラー、帽子、小物など作りたいものが作れるようになります！

編み図＆編み方写真つき！バッグやポーチが作れるレシピをご紹介

初心者におすすめの作品を集めました。それぞれの作品に使われている毛糸や、それに合ったかぎ針の号数や太さなども参考になりますよ！

細編みで作るバッグ

鎖編みの作り目、細編み、増やし目で作る、オシャレなバッグの編み方をレクチャー。その他、輪の作り目、引き抜き編み、減らし目も、写真つきでていねいに紹介。

かぎ針編みの巾着。スタークロッシェ編みがアクセント

アメやリップクリーム、ハンドクリームを入れるなど、あると便利な小ぶりな巾着。ベースは長編みですが、途中にスタークロッシェ編みをはさんで模様編みに。リボンを通して巾着に仕上げます。

やさしい色合いの三角ガーランド

三角のモチーフを7枚編んでガーランドに。1枚のモチーフが3段で作れるので簡単です。上部の長編みを細編みにすれば、ハートモチーフにも！

編み図＆工程付き！鎖編みと細編みだけで作るガーランド

〈材料（ごしょう産業の毛糸）〉

・ひつじちゃんナチュラル：col.No.4
・ひつじちゃんナチュラル ：col.No.5
・ひつじちゃんナチュラル ：col.No.8
・3/0号かぎ針・ハサミ・とじ針 

かぎ編み初心者さんにも簡単に編めるガーランド。好きな柄の三角を組み合わせて、自分好みのガーランドに！

ぷっくりかわいい、リフ編みのツートーンバッグ

リフ編みは玉編みの変わり編みで、覚えると意外と簡単。毛糸の太さ次第で、いろいろな大きさに作れます。色はお好みで、自由に組み合わせて。材料はすべて100均です。

ふわもこポーチ

ダイソーの毛糸【あむころ】で編むふわもこポーチ。サイズは10×10cmです。鎖編み、細編み、増やし目、引き抜き編みだけで編めて、はじめての人でも簡単。

モロッカンタイル柄のボトルホルダー

側面を模様編みにしたペットボトルホルダー。持ち手の紐の部分も、かぎ針編みで。こま編み＋裏山から拾って引き抜き編みで作っています。

方眼編みのさわやかサマートップ

胸の位置まで方眼編みで編んだサマートップ。胸より下は長編みで、裾は長々編みで編んで作ります。

ハート模様のニット帽

細編み、中長編みを組み合わせたら、ぷっくりしたハート模様になりました。ハートがかわいいので、あえてポンポンなどの飾りはナシ！

チョコミントカラーで編む四角モチーフバッグ

四角いモチーフを10枚つくり、つなぎ合わせてバッグにします。こちらは1段ごとに色を変えながら編んでいますが、はじめての人は1色で編んでもシックでオシャレ！

コースターやアクセサリーなどの小物作品もチェック

カラフル丸モチーフのピアス

丸モチーフは、輪からはじめる編み方。8目細編みして立ち上がり、2段目は2目に1目、増し目をしながら細編みです。モチーフの形が不揃いでもかわいいので、初心者さんでも安心！

あまった毛糸でコースター

鎖編みで円に編んでいくだけの簡単コースター。黄色の花は鎖編みで20目編み2段で作って縫い付けて。スキマ時間に余った糸で編み物タイムを楽しめます。

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初心者の人なら、かぎ針編みをスタートするのに便利なセットや、作品キットを使ってはじめてみるのもおすすめ。

左利きの人は、まずは右手でトライしてみて。どうしても「左手のほうがやりやすい」という場合は、編み図を見るとき、編み図を左右反転でコピーするとわかりやすい場合も。編み図を裏から透かして見る、という人もいます。

ご紹介の編み方を参考に、ぜひかぎ針編みにチャンレンジしてみてくださいね！

まとめ・文／暮らしニスタ編集部