自宅でも楽しみたいけれど、「もつの下処理って難しそう……」「どんな具材を組み合わせればいいの?」と迷っている人も多いようです。そこで、今回はもつ鍋の基本をおさらい。もつの下処理法から具材選び、おすすめのシメまでご紹介します!
もつにはレバーやハツのような赤い部位と、小腸や大腸のような白い部位があります。もつ鍋で使われるのは白い部位。「白もつ」とも言い、比較的クセが少なく弾力のある食感が特徴です。
もつ鍋に使うのは「ボイル済みのもつ(ゆでもつ)」または「生もつ」。ボイル済みのもつはスーパーなどで入手しやすく、下処理も簡単なので手軽に使えるのが特徴。いっぽう、生もつは下処理にやや手間がかかりますが、お店のような本格派のもつ鍋に向いています。
牛の小腸。コテッチャンやシロとも呼ばれます。しっかりした歯ごたえがあり、噛むほどにホルモン独特の甘みが口の中に広がります。もつ鍋のほか、ピリ辛の炒めものやお酒のおつまみとしても人気。
牛の小腸を裏返して輪切りにしたもの。コプチャンより脂が少なく、その分クセがないので食べやすいのが特徴です。火が通りやすく、シマチョウよりも身がやわらかいので、子どものいるファミリーにもおすすめ。もつ鍋以外ではホルモン焼きなどの定番です。
牛の大腸。皮目が縞模様になっていることからこのように呼ばれます。人気の秘密は弾力のある歯ごたえ。コプチャンより脂が少なく、厚みがあるので、火を通すとコリコリした食感になります。
ほかにも、精肉専門店などではさまざまな部位の入った「ミックスホルモン」が売られていることも。センマイ、ハチノス、ギアラなどの珍しいもつを食べることができ、それぞれ違う旨みや食感を楽しめます。
ボウルにもつと多めの塩(もつ300gに対して小さじ1くらい)を入れ、洗うようにして揉み込み、冷水で洗い流す。さらにボウルにもつと小麦粉(もつ300gに対してカップ1/3 くらい)を入れて揉み込み、冷水で洗い流してからキッチンペーパーで水気を切る。
これも、もつ鍋には欠かせない野菜。もつ鍋に独特の風味をプラスしてくれます。薄切りにして最後に散らす方法が一般的ですが、小さなお子さんがいるお宅や、翌日のニオイが気になるかたは省いてもOKです。
輪切りにした唐辛子も、もつ鍋の風味づけの定番。にんにくと同様に、具材がグツグツと煮立ったら最後に散らします。食べるほどにポカポカしてきて、冬は体の芯まで温まりますよ。
具材を入れる順番は?
鍋をつくるときの基本は、旨みの出る食材や煮えにくい食材を最初に入れること。葉ものは最後に入れて、くたくたにならないようサッと火を通します。もつ鍋の場合も同様に、もつ、ごぼうやキャベツ、もやしなどを入れ、ほぼ煮えたら最後にニラをのせます。
煮込んでいくにつれて、もつのうまみがスープに染み出し、キャベツやもやしなどの野菜がぐっとおいしくなります。ただし、もつは煮込みすぎると縮みやすく、旨みや食感が損なわれてしまうので、加熱しすぎないように気をつけましょう。
シメは何がいい?
鍋のもうひとつの盛り上がりが最後の“シメ”。もつや野菜の旨みが溶け出したスープを麺やごはんを入れて余すことなく食べられるクライマックスです。
◎ちゃんぽん麺
もつ鍋の本場である博多では、太めのちゃんぽん麺がシメの定番。しっかりした弾力のある食感で、のど越しのいいちゃんぽん麺は、もつ鍋の濃いスープと好相性です。最後に麺を入れてひと煮立ちさせるだけなので、手軽にいただけるのもうれしいです。
◎中華麺
ちゃんぽん麺が手に入らない場合は、一般的な中華麺でもOK。ちゃんぽん麺に近い太麺がおすすめですが、スープがからみやすいほうが好きな人は、細めの麺を選ぶといいでしょう。細麺の場合はあまり煮込みすぎず、麺がのびてしまう前にいただきましょう。
◎ごはん(雑炊)
鍋料理の王道のシメと言えば、やっぱり雑炊。もつ鍋でも雑炊は、あり!ごはんはざるに入れ、水でサッと洗ってから入れると、スープが濁らず上品な仕上がりになります。
ごはんが程よくスープを吸ったころに溶き卵を加え、仕上げにきざみのり、青ねぎなどを加えると、より本格的に!チーズを入れてカルボナーラ風にしたり、明太子やキムチを加えて風味を変えたりと、自由なアレンジが楽しめます。
◎うどん
同じくシメの王道・うどんも、もつ鍋によく合います。好みの太さのうどんを残ったスープに入れて、しっかり煮込むだけなので簡単♪もつの旨みを吸ったうどんはお箸が止まらないおいしさです。冷凍うどんならそのまま入れらるので楽ちんです。
もつ鍋のレシピを伝授!
最後におすすめのレシピをご紹介。もつ鍋好きの暮らしニスタさんたちの「我が家流」のもつ鍋です。
スープの味付けは本当にさまざま。どれも美味しそう〜♡
実は美肌効果バツグン!もつ鍋レシピ
【材料】(材料は4人分)
豚もつ(ボイル)…300g
(A)
水:6~7カップ
鶏ガラスープのもと…小さじ2
酒…1カップ
みりん、しょうゆ…各大さじ2
塩、こしょう…少々
にんにくの薄切り…2かけ分
しょうがの薄切り…1かけ分
赤とうがらし…2~3本
キャベツ…1/2個
にら…2束
使っているのは手に入りやすいボイル済みもつで、野菜もキャベツとニラだけというシンプルな作り方です。ボイル済みもつをゆでて臭み抜きの下処理をしたら、鍋に(A)ともつを入れて熱し、アクを取りながら1時間ほど煮ます。ざく切りにしたキャベツを加え、ほどよく煮えたらニラを加えて完成!
2014.11.11もつは低脂肪&低カロリーな食品。その上、コラーゲンたっぷりなんです!ただし、もつだけではコラーゲンはなかなか体内に吸収されません。キャベツやにらなどの野菜といっしょにとることで、吸収しやすくなるのだとか。そこで、積極的に食...続きを見る
特製!濃厚白味噌もつ鍋
【材料】(材料は3〜4人分)
牛もつ肉(てっちゃん)…300〜400gくらい
牛もつ肉(ハチノスやセンマイなど)…100gくらい
水:1リットル
昆布…10cm角×4枚くらい
かつお節…3つかみ強
薄口醤油…30cc
みりん…40cc
練り胡麻…大さじ2〜3
白味噌…大さじ4くらい
無調製豆乳…600cc
にんにくスライス…2かけ分
キャベツ…3/2玉
豆もやし(ふつうのもやしでも可)…1袋
ニラ…1束
しめじなどのきのこ類…1パック
鷹の爪(スライス)…お好みで
酒…大さじ1強
〈締め麺材料〉
中華麺…2玉
とろけるチーズ…大さじ3〜4
黒こしょう…お好みで
真っ白なお鍋の濃厚なスープでお野菜がどんどん進む一品。
和風とんこつの様なコッテリさがありながらも、胃もたれしない優しい日本のお鍋です。
見た目は地味でも、食べるとわかる奥深い美味しさ!
2016.01.07寒くなると温かいものが食べたくなりませんか?そんな温かいものと言えば「お鍋」そんなお鍋の中でも我が家で大人気のもつ鍋をご紹介いたします。もつ鍋が好きすぎて研究を重ねた一品。和風とんこつの様なコッテリさがありながらも後には胃...続きを見る
白だしで味付け!簡単もつ鍋
【材料】(材料は3〜4人分)
牛白もつ…約300g
ニラ…1束
キャベツ…1/2個
豆腐…約200g
水…700ml
白だし…70ml
にんにく・唐辛子…お好みで
にんにくと唐辛子を加えた白だしで味付けをした、簡単もつ鍋です。
シメは中華麺がオススメ。卵を落とし入れても美味しいですよ!
2021.10.03こんにちは(^-^)今日は肌寒いので、家族が大好きなもつ鍋を作りました。これはあたたまります♡我が家の作り方は、白だしで味付けand食材を入れるだけで、とっても簡単レシピです(*´꒳`*)これから肌寒くなったりまたちょっと...続きを見る
ウェイパーで作るもつ鍋
【材料】(材料は3〜4人分)
牛ホルモン…1パック
焼き豆腐…1パック
しいたけ…1パック
もやし…1袋
キャベツ…1/3〜1/2個
ニラ…1袋
水…1200ml
ウェイパー…大さじ2〜3
味噌…大さじ2
オイスターソース…大さじ1
豆板醤…小さじ2〜
にんにく…2片
ウェイパーと味噌、オイスターソースなどで調味したスープでいただくもつ鍋。ホルモンの出汁がバランスよく絡まり、野菜が進みます!
2016.12.28年末年始にもオススメなもつ鍋♪ベースは鶏ガラスープを使うことが多いのですが、今回はウェイパーを使って作ってみました♪レシピをご紹介します♪続きを見る
ラーメンスープが決め手の明太もつ鍋
【材料】(材料は2〜3人分)
牛もつ(シマチョウ)…200〜250g
キャベツ…1/4〜1/3個
もやし…30〜50g
ニラ…1束
明太子…2〜3腹
にんにくスライス…適量
鷹の爪の輪切り…2本
昆布だし汁…500〜600ml
ラーメンスープ豚骨醤油(市販)…40g程度
じつは豚骨のラーメンスープって、もつ鍋づくりにとても便利!
味噌・醤油・塩と、どれを使ってもマッチします。
もつ鍋の中に明太子が溶け出したスープは絶品です!
シメはラーメン、うどん、雑炊もオススメですよ。
まとめ
もつの下処理の方法も、具材の選び方や入れ方も、覚えてしまえば意外と簡単。おいしくて体がホカホカとあたたまる「もつ鍋」、ぜひ普段の食卓にも取り入れてみてはいかがでしょうか。
文/後藤由里子
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