「辛いカレーが食べたい!」と思っても、小さな子どもがいる家庭では大人が我慢することも多いですよね。
かと言って、子どもは甘口、大人は辛口…と2種類のカレーを作るのはたいへんです。
そこで今回お伝えしたいのが、1種類のカレーを作って、あとから調味料を使って辛さをカンタンに調節する方法!
家庭によくある調味料や本格的なスパイス、激辛カレーソースなどを使って、カレーを自分好みに辛くする方法をご紹介しましょう。
カレーを辛くしたいなら?
カレーには甘口から中辛、辛口、さらには口が痛くなるほどの激辛カレーまで、いろいろな辛さがありますよね。
どれくらい辛さが好きかは人それぞれですし、家族であっても好みは分かれることが多いのではないでしょうか。
辛さの好みが違う人みんなが満足できるように、辛さのレベルを自分たちで調整できたらうれしいですよね。
そこで、まずカレーを辛くするためにはどんな方法があるか、考えてみましょう。
カレーの辛みのもとになっているのは、辛み成分を含んだスパイスや香辛料などが入っているからですよね。
そうしたスパイスや香辛料を多く入れるほど、カレーは辛くなります。
例えば、市販の甘口ルゥと辛口ルゥでは、配合されているスパイスの種類や量が違います。
でも、甘口ルゥで作ったカレーでも、スパイスなどをプラスすることで辛みを強くすることができるというわけです。
これをふまえて、カレーの辛さをプラスする方法を考えると、家庭では次の3通りが実践できそうです。
◎カレーを辛くする方法
その1…辛いカレーができるレシピでカレーを作る。市販のルゥを使うなら、中辛や辛口といったルゥを選ぶ。
その2…甘口カレーを作る途中で鍋を2つに分け、片方の鍋だけに調味料などを追加して煮込み、辛さを足す。
その3…できあがったカレーをお皿に盛ってから、卓上で調味料やソースなどを振りかけて辛さを調整する。
もし、家族や友人など複数の人でカレーをシェアするなら、
「その2」もしくは「その3」の方法で辛さを調整できると便利ですよね。
では、どんなスパイスや調味料を加えると辛さをプラスできるのか、詳しく見ていきましょう。
家にある調味料でカレーを辛くしたい!
まずは家庭によくある調味料でカレーを辛くする方法を考えてみましょう。
ここでは黒胡椒、一味唐辛子、七味唐辛子、ラー油、ジンジャー、カレー粉、タバスコ、豆板醤をピックアップしてみました。
◎黒胡椒
黒胡椒は、ブラックペッパーとも呼ばれる調味料。最近では常備する家庭が増えているのではないでしょうか。
黒胡椒は、完熟していないコショウの実を天日乾燥させたもの。同じ実を使うものの、白胡椒のほうは熟した実の皮を剥いて乾燥させるものです。もともと胡椒は未熟な実のほうが辛み成分は多いので、比べてみると、黒胡椒のほうが辛みは鮮烈。
この香りや辛みは加熱によって飛ぶので、料理の仕上げに加えるか、食べる直前に振りかけるのがベストです。カレーに振りかけると、ピリッとスパイシーで爽やかな辛みが加わりますよ。
黒胡椒はパウダータイプ、
粗挽きタイプなどが売られていますが、ホールタイプのものがおすすめ。使う直前にミルで挽いて使えば、刺激的な辛みと香りが楽しめます。
◎一味唐辛子
一味唐辛子はその名の通り、唐辛子だけで作る調味料。唐辛子の実を乾燥させてパウダー状にしたものです。
カレーを作るときに使われる市販のカレールゥやカレー粉などにも含まれる調味料なので、カレーの辛みをプラスしたい時に使うのはぴったり。カレーの風味を壊さずに、辛みを調整できます。
一味唐辛子はいかにも和風の名前ですが、洋風のスパイス商品シリーズで見かける「チリペッパー」もメーカーによっては一味唐辛子とほぼ同じという場合もあります。
◎ラー油
餃子のタレにピリッと刺激を与えてくれるラー油。こちらもカレーに加えると、唐辛子と同様の辛さをプラスできます。ゴマ油の風味が加わってカレーの風味も変わるので、味に変化を付けたいときにも試してみるといいかもしれませんね。
◎七味唐辛子
唐辛子をはじめ、山椒や黒胡椒、麻の実、陳皮など、7種類のスパイスを調合する七味唐辛子は、日本版のミックススパイス。7種類にどんなスパイスを選ぶかについては厳密な定義はないので、メーカーによって白胡麻や青のり、生姜、青紫蘇など様々なスパイスが用いられています。
なかでも唐辛子はカレーを作るときに使うスパイスのひとつ。その他のスパイスが混ざるので独特の風味が生まれることがありますが、カレーとの相性は意外とよいようです。
◎ジンジャー
爽やかな香りと辛みがあり、体を温める効果が期待できることでも人気の生姜。乾燥してパウダー状になったジンジャーパウダーがあると、卓上でカレーにササッと振りかけて辛みを追加できて便利です。生の生姜をすりおろしたり、みじん切りやせん切りなどにしたりして、カレーにトッピングするのもいいですね。
◎カレー粉
ターメリックやコリアンダー、クミン、赤唐辛子など、カレーに必要な様々なスパイスがミックスされているパウダー調味料。「カレー粉」、「カレースパイス」など商品名はメーカーによって様々で、使われているスパイスの種類は10種類であったり30種類であったり、メーカーによって異なります。
日本のほか、イギリスなどでも人気がある調味料ですが、実はカレーの本場であるインドでは売られていないのだとか…。
カレー粉は煮込んだり炒めたりして使うイメージがありますが、火を通さなくても使用OK。お皿に盛られたカレーに振りかけるなどして、気軽に使うことができます。カレーのためのミックススパイスなので、加えるとまとまりのある味になりやすいのも魅力ですね。
◎タバスコ
ピザのお供として有名なタバスコですが、カレーを辛くすることもできます。
そもそもタバスコとは、米国・マルキヘニー社が製造・販売しているホットソースのことで、マキルヘニーファミリーで代々受け継がれ守られてきた「タバスコペパー」という唐辛子が原料になっています。
辛さに段階があり、商品ラインナップは緑色のハラペーニョソース、その5倍の辛さがある赤色のペッパーソース、激辛のハバネロソースなど。カレーの仕上げに足すと激辛カレーになりますが、使い過ぎると胃腸を弱めることがあるので注意してくださいね。
◎豆板醤
豆板醤はソラマメ、赤唐辛子、麹、塩などを発酵させて作る、味噌のような調味料。四川料理に欠かせない発酵調味料です。ピリッとした辛みがあり、強い辛みと共に塩分が高いのも特徴のひとつ。
カレーに加えると、辛みだけでなくコクも増します。お皿に盛り付けてから振るのもいいのですが、鍋のなかで仕上げに加えて加熱しておくと、辛みがありながらまとまりのある味わいになるのでおすすめです。
市販のスパイスを足して、辛くしたい!
家庭にありがちな調味料もよいのですが、
「カレー作りのための材料を新たに買ってもいい」とか、
「せっかく作るなら、本格的なカレーを作りたい!」という人も多いのでは?
そんな人におすすめしたいスパイスを、次にご紹介します。
本格的なスパイスですが、
どれもスーパーマーケットなどで手に入りやすいものばかりですよ。
火を通して使うのか、卓上で振りかけて味わえるのかなど、詳しい使い方については商品ラベルなどをチェックしてみてくださいね。
◎ガラムマサラ
3~10種類ほどのスパイスを混ぜ合わせて作られる、インドのミックススパイス。
ブラックペッパーやカルダモン、クミン、シナモン、コリアンダーなどが使われますが、
メーカーによって使用する種類や配合は様々です。
ガラムマサラを加えると、本場のインドカレーのような香りと辛みがプラスできるのが魅力。
辛みを強めるために使うなら、ブラックペッパーやチリペッパー、チリパウダーなどが多めに配合されたものを選ぶとよいでしょう。
◎チリペッパー
日本の一味唐辛子と同様のスパイス。
「チリパウダー」と名前は似ていますが、赤唐辛子だけを使って粉末状にしたものが「チリペッパー」です。
ただし、唐辛子だけを使ったものでも「チリパウダー」の名称で売られていることがあるので、心配なときは原料をチェックしてみるとよいでしょう。
チリペッパーは、少し加えるだけでも辛さがかなりアップするので、辛いもの好きな人にはとくにおすすめ。
◎チリパウダー
チリパウダーはミックススパイスの一種。チリペッパーをはじめ、クミン、オレガノ、ガーリックパウダーなどが混ぜ合わされています。アメリカ南西部の代表的な料理「チリコンカン」で使われるほか、スペイン料理などでも人気のスパイスです。
配合は様々ですが、ポピュラーな原料は赤唐辛子やオレガノ、クミン、パプリカ、ガーリックなど。チリパウダーを加えると、辛みはもちろん、深みのある味わいを楽しむことができますよ。
◎カイエンペッパー
チリペッパーの一種で、カイエン種と呼ばれる赤唐辛子の実を使用。
その実を完熟させて乾燥させて作るスパイスです。
カイエン種とは特定の品種を指しているのではなく、原産地の中南米で、赤くて細長い形の唐辛子を総じて呼んでいる名前。
「カイエンヌペッパー」とも呼ばれます。
カイエンペッパーは、色鮮やかな赤色で、独自の辛みと風味を持つもの。
もし、同じメーカーから「チリペッパー」と区別して販売されていたら、カイエンペッパーのほうが2倍ほど辛いと考えてよいでしょう。
もっと辛く...!激辛カレーにする方法は?
「並みの辛さでは物足りない。もっともっと辛いカレーが食べたい!」という人には、
さらにカレーを辛くする方法があります。
ひとつは、調理中に辛み成分を含むスパイスをたくさん加えること。
もうひとつは、「普通に辛いカレー」を「激辛カレー」に変身させる便利なソースや香辛料を仕上げに加える方法です。
ここでは後者の方法に注目して、いくつか人気のソースや香辛料をチェックしてみましょう!
◎デスソース
「死者が出るほど激辛」であることから名前が付いたというほど、強烈な辛さをカレーにプラスすることができるソース。
米国・ニュージャージー州に本社を構えるガードナー・リソーシーズ社によるホットソースです。
もともとは、米国のとあるバーで、バーデンダーが閉店時間を過ぎても帰らないお客への対策として考案した激辛ソースが有名になり、開発のきっかけになったのだとか。
日本では4種類ほどのデスソースが販売されていて、カルディコーヒーファームなど輸入食材店やネット通販などで購入が可能。
唐辛子が使われているようですが、詳しい配合は不明。
ほんの1滴でも凄まじい辛さを発揮するため、カレーにかけるときは慎重に使ってくださいね。
◎カレープラス 鮮烈 バリ辛ブレンド
ハバネロ以上に強烈なカプサイシンを含み、世界一辛い唐辛子とも称されることがある「ブート・ジョロキア」。
そのジョロキアを使った辛み抜群のスパイスミックスが、日本のS&B社から発売されています。
その名も「カレープラス 鮮烈 バリ辛ブレンド」。
中辛カレー1皿に8振り程度(約0.3g)加えるだけで、バリ辛カレーに変身します。
激辛カレー好きなら、食卓に置いておくと楽しいかもしれませんね♪
◎ハウス カレーホット
カレーなども多く発売する大手食品メーカーのハウス食品社が発売しているのが、この香味食用油。
カレーソースにちょっと加えるだけで、辛さとスパイシーな風味がアップ。
カレー1皿分につき、小さじ1/2~1杯半程度を加えるのが目安です。
口コミでも、カレーの味を邪魔せず、辛さだけを瞬時にアップさせられると評判。
お店で使われる業務用の商品ではありますが、ネット通販で購入することができますよ。
ほかにも、カレー専門店が開発・販売している激辛カレーにするためのソースなど、いろいろなものが出回っています。いろいろと試してみると、カレーの楽しみがまた広がりそうですね♪
ピリっとスパイシー!おすすめカレーレシピ
最後に、辛いカレーが作れるレシピを3つ、ご紹介します。
お子さまと一緒に食べるにはちょっと辛すぎるかもしれませんので、大人向けのランチなどに、よかったら作ってみてくださいね。
◎お家カレーより意外に簡単!この辛さが癖になる~スパイシーチキンカレー
【材料(4人分)】
玉ねぎ…1個
鶏手羽元…8本
塩・蜂蜜・カレー粉…各小さじ1
にんにく・生姜…各大さじ1/2
無糖ヨーグルト…大さじ4
オリーブオイル…大さじ3
クミンシード…小さじ1
トマトホール缶…1缶
水…トマト缶半分
クミンパウダー・ターメリック・レッドペッパー…各小さじ1
カルダモン・コリアンダーホール…各小さじ1
ローリエ…1枚
コンソメ…1個
塩…小さじ1/3
ガラムマサラ…小さじ1
カレールーを使わずに作る、スパイスの効いたチキンカレー。
スパイスさえ揃えておけば、後は炒めて煮込むだけなので意外にカンタンです。
クミンは油と炒めて香りを出し、ガラムマサラは香りが飛ぶので仕上げに入れるのがポイント。
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◎アレンジ自由自在なインド風のホウレン草カレー
【材料(2人分~)】
ホウレン草…2束(280g)
オイル…大さじ2
クミンシード(なくてもOK)…小さじ1
にんにく…3片
生姜…15g
玉ねぎ…1/2(160g)
トマト…3個(140g)
トマトソース…40g
カレー粉…大さじ2
野菜だし(コンソメスープでもOK)…1カップ
唐辛子(パウダー)…お好みで
塩…小さじ1/2~
チーズ…40g~
サバ缶…100g
インド料理屋さんで見かけるようなグリーンのホウレン草カレーをイメージ。
ホウレン草は色よく茹で上げて、見た目も素敵に仕上げましょう。
チーズや鯖缶のほか、鶏肉やざく切りトマト、温玉などを加えてお好みにアレンジできますよ♪
辛さは唐辛子パウダーで調節OK。
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◎じゃがいものキーマカレー。フライパンで簡単!煮込み不要。
【材料(2人分)】
豚ひき肉…200g
じゃがいも…2個
玉ねぎ…1/2個
エリンギ…1本
カレー粉…大さじ1
にんにくのすりおろし…小さじ1
生姜のすりおろし…小さじ1
塩…小さじ1/4
トマトケチャップ…大さじ2
ウスターソース…大さじ1/2
オリーブオイル…小さじ2
ご飯…お茶碗2杯分
じゃがいもを電子レンジで加熱し、ほかの材料とフライパンで炒めるだけで簡単に作れるキーマカレー。
お子さま向けにはヨーグルトを大さじ1~2加えるとまろやかな味に。
もっとスパイシーにするには、チリパウダーやクミンパウダー、ガラムマサラなどを加えるのがおすすめです。
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まとめ
家庭では辛いカレーを食べるカレーを食べるのを諦めていた人も、これからは思う存分、辛いカレーが食べられそうですよね!
まずは黒胡椒や一味唐辛子など、家庭にある調味料を使って。
慣れてきたら本格的なスパイスや激辛カレーソースなどにも挑戦してみてはいかがでしょうか。
取材・協力/TABASCO® Brand
取材・文/北浦芙三子
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