コラム

子どもの性教育は学校？それとも家庭？ママが考える性教育の本音

更新日：2017.10.28

子どもと一緒にドラマを見ていたら、突然、濃厚なラブシーンが始まって気まずい雰囲気に…なんて経験ありませんか？　小さい子どもの場合「ママ、あれはなにしているの？」なんて、ドキッとしてしまう質問をしてくる可能性も大いに考えられますが、そんなとき、あなたならどうしますか？
性の低年齢化が問題視されている昨今、性教育はお子さんのいる家庭では避けては通れない問題。そこで、ママ100人に「子どもの性教育」についてアンケートをとってみました！

【質問】子どもの性教育はどこでやるべきだと思いますか？

おもに家庭　　　　　　14人
おもに学校　　　　　　21人
家庭と学校の両方　　　52人
どちらとも言えない　　13人

「おもに学校」と「家庭と学校の両方」の回答人数を見ると、およそ7割が学校で教えて欲しいと思っているという結果に。ただ、どの回答を選んだにしても、子どもの年齢や子どもの性的な知識の度合いなどによって、それぞれに悩みがあるようです。

おもに家庭編：子どもの質問にうまく答えられないけど…

・「子どもが最近『赤ちゃんがどこから来るのか』にこだわる。年齢に応じてどこまで具体的に話すべきかの線引きが難しいです」
・「子どもに性病の怖さを教えたいけれど、どこまで話していいか困ります。具体的な言葉を出していいものかも迷います」
・「『赤ちゃんが産まれてくる場所を見せて欲しい』と言われて困りました」

子どもから質問されて初めて「ちゃんと性教育をしないとダメなのかな…」と考え始めるケースが多く見られました。なかには「学校では表面上のことしか言わないので自分自身まったくためにならなかったので、親からの方が実感がわくし、大切にしないといけないという重みが違うと思う」といった意見も。ただ、このように「家庭でしっかり！」と言い切る人は少なく、「家庭でやるべきだと思うけど…」と思いながらも、悩んでいる人が多数でした。

おもに学校編：家だと気まずいので学校で…

・「友達と同じ知識があるほうがいいと思うので、まずは学校にお願いしたいです。各家庭でどこまで教えているかは把握できないので」
・「家で本当の性教育を教えるのは気まずいので、学校できちんと教えて欲しい」
・「家庭でやるのは難しいので、きちんと学校で教えてもらったほうがいいと思います。家庭でやったことで、親を見る目が変わりものすごく反抗的になったという話を聞いたことがあるので」

「家族で話をするのは気まずいから学校でやってほしい」という理由から、学校での性教育に期待をかける人が多いのが現状のよう。学校での性教育は高学年からですが、「学校で性教育を受けて帰ってきたら、『性交はどこでするの？病院に予約してからするの？』と質問された」などのエピソードがちらほら見られるところからも、学校で授業を受けても、親が望むようには子どもは理解していない可能性も少なからずあるようです。

家庭と学校の両方編：それぞれ役割分担で進めたい！

・「学校だけでは不安だし、家庭だけでも不安だから、双方からしっかり教育していきたい」
・「学校ではある程度形式にのっとったオーソドックスな話を、家庭ではぶっちゃけ話も織り交ぜつつ話したい」
・「学校でだいたいのことを教わって、補足は家でという感じですかね。息子の性教育は旦那に任せようと思っています」
・「年齢相応のことは学校で、子ども本人の様子に合わせたものを家庭で、と考えています」

一番多かった「家庭と学校の両方」の回答を見ると、性教育を学校で行ってくれたとしても、家庭ではノータッチというのはやはり難しいのが現実のよう。学校での性教育で出た疑問はむしろチャンスととらえて、家庭でその話題を広げていくのが理想の形なのかもしれません。「いつぐらいから、どの程度学校で教えるのか、事前に知らせてくれないと家庭での説明が困る」などの意見もありましたが、学校と家で綿密に連携をとることも必要かもしれませんね。

性教育は、子どもの年齢、知識、心の成熟度などによって、一概に「これが正解」というやり方はないのかもしれませんが、何かしら子どもからのアクションがあったときに、嫌がられても話をするというのが「大人」の役割なのかもしれません。「性教育＝セックスのことを話す」と考えると気まずく感じてしまいますが、男女には身体の違いがあること、子どもが生まれる喜びを伝えるのは大事なこと。「親の役割」「学校の役割」と決めつけずに、子どもに一番重要な情報を伝えることが第一ですよね。

文／茂木直美
※既婚女性100人を対象に暮らしニスタ編集部が行ったアンケート調査より。
写真© Andrzej Tokarski - Fotolia.com

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