スペイン料理の中でも人気の高い「アヒージョ」。ガーリックのたっぷり効いたオリーブオイルで具材を煮込んだおいしくておしゃれな料理です。熱々の具材をそのまま食べるのはもちろん、バゲットに乗せて食べるのがたまりませんよね。
今回はアヒージョについて、レシピや食べ方をまとめました。アヒージョを上手に作るのにぴったりの鍋もご紹介します!
そもそもアヒージョってどんな料理?
「アヒージョ」とは、ニンニクと赤唐辛子で香りを付けたオリーブオイルで具材をコトコト煮込んで作られる、スペイン南部発祥の代表的なタパス(小皿料理)のひとつ。「カスエラ」という耐熱性の容器で調理してそのまま提供されるので、熱々のまま食べられるのが特長です。
ちなみに「アヒージョ」とは、スペイン語で「ニンニク風味」や「ニンニクのソース」を意味します。日本では「アヒージョ」が料理名として使われることが多いですが、正しくは「(食材名) アル アヒージョ」。例えば、エビを使用する場合は「ガンバス(エビ)アル アヒージョ」となるそうです。
アヒージョに使われる一般的な具材は?
アヒージョはオリーブオイルとにんにくを使って作るので、基本的にはどんな具材と合わせてもおいしく出来上がります。
よく使われる具材は、エビ、ホタテ、イカ、アサリ、タコなどの魚介類や、マッシュルームなどのキノコ類、ブロッコリーやミニトマトなどの野菜類、鶏肉などがあります。オイルがたっぷり染み込んだ魚介類や野菜の濃厚な味はもちろん、その旨味がたっぷり溶けだしたオリーブオイルにバゲットを浸して食べるともう最高♪
アヒージョのカロリーは?
アヒージョは健康に良いオリーブオイルで作るのできっと体にいいはず!と思う人も多いかもしれませんが、必ずしもそうとは言えません。代表的なエビのアヒージョで約330kcalとそれほどでもありません。しかし、オイルのおいしさからついついバゲットを食べすぎてしまうと高カロリーになるので要注意です。
アヒージョの本場の食べ方とは?
「アヒージョをどうやって食べる?」と聞かれたら、「先に具を食べて、残ったオリーブオイルをパンにつけて食べる」「オリーブオイルをつけたパンに具をのせて食べる」という人が多いのではないでしょうか。実際、お店でもそうやって食べている人をよく見かけますよね。でも実はこの食べ方、本場スペインではマナー違反になってしまうんです。
そもそもアヒージョは魚介などの旨みが溶け込んだオリーブオイルを楽しむ料理。主役は具材ではなく、オリーブオイルということになります。そのため、食べやすい大きさにちぎったパンにオリーブオイルをつけて食べ、オイルが少なくなってから具材を食べるというように、オリーブオイルだけを先に食べてしまうのがアヒージョの正しい食べ方なのだそうです。
日本ではパンやオイルを先に食べきるのはちょっと……という人も、本場のスペインで食べるときには気を付けてみてくださいね。
アヒージョの作り方
アヒージョは、家でもとても簡単に作ることができます。代表的なエビとマッシュルームを使ったレシピをご紹介します。
【材料】(2人前)
・エビ…6尾
・マッシュルーム…8個
・ニンニク…1片
・オリーブオイル…適量
・塩…小さじ1/4
・コショウ…少々
【作り方】
1.ニンニクはみじん切り、エビは殻を剥いて背わたを抜いて下処理をします。
2.小さめの鍋に具材と塩を入れ、オリーブオイルを具材が半分程度浸かるまで入れます。
3.弱火でじっくり加熱し、途中マッシュルームを裏返し、両面に火が通るようにします。
4.エビにも火が通ったら、コショウを振りかけて完成。
アヒージョに使えるおすすめの鍋が知りたい
アヒージョは直火で調理してこそおいしい料理。そのためアヒージョ鍋を選ぶ際は、必ず直火調理OKかどうかを確認して選びましょう。スキレットやフライパンなど、鉄製の調理器具で作るのが簡単で使い勝手もいいですね。
サイズは、1~2人用なら12〜15cm、それ以上の人数用であれば17cm前後のものがおすすめです。鍋の深さも様々ですが、アヒージョ作りだけに使用するのであれば、具材がオリーブオイルに浸りすぎない浅いもの、グラタンなど別の料理での使用も考えているなら深いものでも大丈夫です。本場スペインの雰囲気も楽しみたいなら、陶器製がおすすめ。
スペインでアヒージョに使われる鍋は「カスエラ」と呼ばれており、丸型で持ち手がなく、一般的な鍋よりも浅め。陶器製の鍋は熱伝導率が高く保温性も高いので、よりおいしいアヒージョが出来上がります。
ただし、IHでは使用できないので要注意。海外製のアヒージョ鍋は食器洗浄機に対応していないものも多いので、お手入れのしやすさも考えて選ぶようにしましょう。
アヒージョは鍋のまま食卓に並べる料理なので、お鍋のカラーやデザインも重要なポイント。クラシックなアヒージョ鍋は赤茶色が主流ですが、日本製ならレッドやイエローなどポップなカラーの商品も多く販売されています。
例えば、キノコのアヒージョなど食材の彩りが少し寂しいときはポップなカラー、トマトのアヒージョなど食材の彩りを活かしたい場合はシックなカラーなど、食材によってアヒージョ鍋を変えるなど、SNS映えを意識したセレクトもいいですね。
ちょっと変わり種としては、たこ焼きプレートを使ったアヒージョ!みんなでわいわいつまめてパーティにぴったり。どれにしようか迷いながら食べるのも楽しそうです♪
まとめ
「アヒージョ」について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたか。「アヒージョはオリーブオイルを楽しむ料理」だったことにびっくりした人も多いのではないでしょうか。でも、アヒージョはもともとバルで気軽に楽しむ料理。堅苦しく考えず、みんなでワイワイ楽しみたいですね。おいしいお酒と一緒に、いろいろな具材でアレンジしてみましょう。
文/田代智美
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