コラム

ママ楽ちん♪子どもが進んでお手伝いする「収納の仕組み」とは?

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ママ楽ちん♪子どもが進んでお手伝いする「収納の仕組み」とは?

仕事に家事に育児にと、毎日大忙しのワーキングママ。簡単なお片づけだけでも子どもが手伝ってくれたら、生活がぐんとラクになりますよね。もちろん「自分で積極的にお片づけできる子になってほしい! 」という気持ちもあります。

でも、ただ「お手伝いして!」では、子どもはなかなか動いてくれないもの。しかもお片づけのやり方をそのたびに教えるとなると、つい「自分でやったほうが早い!」になってしまいがちです。

こんな悩みを持つママのために設立されたのが、「親・子の片づけ教育研究所(ファミ片)」。“ 片づけを通じて親と子の人間力を磨く" をテーマに、家族のコミュニケーションとしてのお片づけを提案しています。

「ファミ片」のマスターインストラクターとして活躍する、こぼめぐさんはフルタイムで働きながら3 人の子育てをしているワーキングママです。整理収納コンサルタントの資格もお持ちということで、家の中はすみずみまでスッキリ! 「でも、この状態は親だけではキープできません(笑)。子どもたちが“ 自分でお片づけしやすい仕組み" があるからこそなんですよ」

大事なのは、子どもが「できない理由」を見つけること


「この仕組みをつくる前は、やっぱり『お片づけしなさい! 』『どうしてできないの!?』の繰り返し。自分の子どもだからできるはず、できてほしい、という気持ちが先に立ってしまうんですよね」と、振り返ります。

「でも、できない原因をきちんと考えて、できる仕組みさえつくってあければ、いちいち言わなくてもお片づけできるんです。自分にもできることが分かると、子ども自身のモチベーションも上がるから、自然と続けられる。続けることで自信がつくから、お片づけ以外のことにも積極的になる。理想的なサイクルですよね」

こぼめぐさんのお宅では、実際にこうしたサイクルが生まれて、子どもたちがみるみる変化。なんと長男のケイくんは、自発的に勉強する習慣がついて、家族の勧めがなくても勉強に取り組むようになったり、市の水泳大会にエントリーして1位を取るなど、自分でやりたいことを選び、取り組み続ける力がついてきたそう。家が片づくだけでなく、家族全員がポジティブに成長していける“ お片づけの仕組みづくり" 。その秘密を教えていただきました。

収納術01:

子どもが配膳しやすいように、食器セットをボックスにまとめ収納


「わが家では、朝食と夕食の食器の準備は子どもたちの担当。食べ終わったら自分の食器を洗うまでが一連の流れになっています」

そんな理想的な習慣、どうやったら身につくの!? 実はここでカギを握っていたのが、食器棚の中の“ 収納の仕組みづくり" でした。


子どもたちが食器棚を開けたときに一目でわかるように、お茶碗とお碗、取り皿、小鉢などをボックスにまとめています。先にダイニングに来た子がボックスごと出して、お皿をそれぞれの席に並べたり、盛りつけてもらったりするだけ。これが食器棚の中にバラバラにしまってあったら、選ぶのも取り出すのも面倒で、こういう習慣は身につかないですよね」


食器セットのまとめ収納という“ 仕組み" をママがつくってあげることで、子どもは無理なくお手伝いできるようになります。最初は割れない食器を使って、3歳ぐらいからこの習慣をスタートしたといいます。

「食べ終わったら自分の使った食器をシンクに運んで、洗って水切りかごに入れたら完了。お兄ちゃんの洗い方はちょっと適当で、弟はていねい(笑)といったように、それぞれ個性はあるけれど、その子にとって無理のないやり方でできるならOKです!」

「仕組みだけしっかりつくったら、あとはある程度自由にさせることも大切!」とこぼめぐさん。子ども同士を比べたり、全員に同じレベルを求めたりしないことも、子どものお手伝いをうながすポイントなんですね。

収納術02:

学校や習い事のプリントは、ボックスひとつで仕分け管理


子どもが学校や塾などからもらってくるプリント類。部屋の中で散らかりやすく、子どもがカバンから出すのを忘れていたり、親が目を通していないのに処分してしまったり、何かとトラブルの原因になりがちです。

「わが家は子どもが3 人。学年ごとに配られるプリントも違うし、それぞれが通っている塾や習い事、部活、健康診断の結果など、とにかく種類が多いんです!整理しなければゴチャゴチャになって、手がつけられなくなるのは必至でした」


こぼめぐさんが使っているのが、プリント専用の仕分けボックス。子どもたちとママの連携で、ごちゃつきがちなプリント類を1ヶ所に集約しているのだそう。ボックスの使い方の流れは……

…………………………………………………………
①プリントをもらってきたら、子どもが「To Do 」という仕切りに入れる。

②連絡事項だけなら、ママが目を通してから処分。

③提出する場合は、ママが確認・記入した後、「塾」「くもん」「部活」などの仕切りに分けて入れる。

④子どもたちがそれぞれの仕切りからピックアップして持っていく。
…………………………………………………………

「これならプリントが混ざってしまうことも、行方不明になることもありません。子どもたちにとっては、もらってきたプリントを『To Do 』に入れるのと、自分と関係のある仕切りから持っていくだけ。この仕組みなら簡単だから、親も子どももラクに続けられますよ」


末っ子のレンくんが小さいころは、ラベルに「To Do 」ではなく「★」マークをつけて、「★のところに入れてね」と教えていたそう。小さな子のいるお宅ではぜひ試してみて! 

ボックスを置いているのはダイニングの一角。家族全員が一番チェックしやすい場所だそう。下段にはくもんの宿題などをまとめたファイルも並んでいます。

収納術03:

洗濯物を「自分でたたんで収納する」習慣が身につく動線の秘密とは?


こぼめぐさん宅の洗濯物干し場は、2 階のバルコニー。その手前に畳スペースと押し入れがあり、ここに「洗濯物を取り込む・たたむ・収納する」の一連の作業を集約しました。この仕組みをつくったことで、子どもたちも無理なくお手伝いできるようになったそう。

「私の仕事は、洗って干して取り込むまで。取り込んだら、家族それぞれのカゴに衣類をポイポイ放り込みます。あとは子どもたちが自分の分をたたんで、押し入れの自分の収納スペースにしまうだけ。“ たたんだらその場でしまえる" のがポイントです」

シャツなどはハンガーごと室内のポールへ。お姉ちゃんとお兄ちゃんは手が届くので、自分で押し入れにしまいます。次男のレンくんの分は、ハンガーごとカゴへポイッ。押し入れの中も、お姉ちゃんとお兄ちゃんは上段、レンくんは下段を使っています。子どもたちの身長に合わせて、作業しやすいように工夫しているんですね。


「カゴで1人分ずつ分けてあるから、自分のタイミングで作業できますし、誰がサボッているのかも一目瞭然(笑)。誰かができなかったときは子ども同士で話し合って、どうすればいいか決めるようにしています」。お手伝いを通して、子どもたちが自分で考えたり、問題解決したり。これも「ファミ片」ならではの成果といえそうです。

「ファミ片」の効果を実感! 家が片づくだけでなく、子どもたちの成長も楽しみ♪


レンくんの健気な働きぶりがとってもかわいかった、こぼめぐさんのお宅。ママに言われたからではなく、ふだん通りに自然にお手伝いしている様子が伝わってきました。

親って、どうしても子どもを“子ども扱い”しがち。大人には言わないことも、子どもだとつい言ってしまうんですよね。たとえば、友だちと一緒に旅行したとき、相手が荷物の片づけができなかったとしても、『なんでできないの! 』とは言わないですよね(笑)。

ファミ片を通じて、親のそういう言葉が、子どもの自主性や積極性をじゃましていると気がついて、大人と同じように接するようにしたら、子ども自身が変わりはじめたんです。家がキレイになるとか、家事がラクになるとかより、私にとってはこっちのほうが大きいかもしれません」

子どもたちが変わったことで、こぼめぐさん自身にも変化が。子どもを“ 見守るチカラ"がついてきたといいます。「もちろん、今も怒ってしまうことも多いですよ(笑)。でも、今日は口出ししないで見守れた! と振り返れる日も増えました。子どもと一緒に親も成長しているんですね」

3 人の変化を見守りながら、お仕事と家事を精力的にこなしているこぼめぐさん。今後も、片づけの仕組みもどんどん変えていく予定だそう。親子とお住まいがどう進化していくのか、これからのレポートにも乞うご期待!です。

 


親・子の片づけ教育研究所(ファミ片)マスターインストラクター こぼめぐさん
ご主人と長女(中1)、長男(小5)、次男(小2)の5 人家族。独身時代に建築関係の会社に勤めていたこともあり、結婚後はご主人の実家(設備工事)の仕事に加わり、住まいのリフォーム提案などを行う。ハウスキーピング協会認定講師、整理収納コンサルタント、二級建築士、インテリアコーディネーター、キッチンスペシャリストなどの資格もお持ち。

▼こぼめぐさんのほかの収納記事はこちら!

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取材・文:後藤由里子
撮影:鈴木江実子

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