100均リメイク雑貨やDIYしたインテリア雑貨が、自身のブログや「暮らしニスタ」サイトでも人気の奥野敦子さん。お住まいは高層マンションの一室ですが、中に一歩足を踏み入れると、そこには別空間が広がっています。
DIYでナチュラルにしつらえたインテリアに、自作の雑貨やオークションで手に入れた古道具がセンスよく飾られ、心地よい音楽が流れる部屋は、まさに人を招いて“うちカフェ”したくなる空間。だからやっぱり、ママ友を呼んでランチやお茶のおもてなしをすることも多いそうです。
“うちカフェ”経験豊富な奥野さんに、ゲストに喜ばれるもてなしレシピや空間の作り方、楽しい演出のコツを教えていただきました。
「Welcome!」の気持ちを伝える♡ 心づかい&ドリンク
本日のゲストは、ご近所の嶋津さん(左)と青﨑さん(右)。どちらも、手作りがきっかけで知り合った友人たちです。「嶋津さんはビーズアクセサリーの作家さん。青﨑さんは布小物がお得意で、少し前までおうちマルシェをされていました。ほんと偶然にも2人とも、いまは娘たちが同じ中学に通うママ友でもあるんです」
さて、部屋に案内された2人は、「すご~い! 来るたびに内装が変わってる!」と奥野邸のインテリアに感嘆の声をもらします。古材柄の壁を指さし、「ここも変わったよね?」と尋ねる青﨑さんに「そうそう、最近100均のリメイクシートを張ったのよ~」と、奥野さん。
こんなふうにゲストや家族との会話が弾むことが、DIYのモチベーションアップにつながっているのだと、奥野さんは言います。居心地のよい空間づくりは、すてきな“うちカフェ”の第一条件。
そして、ゲストが着席したら、冷やしたおしぼり&ウェルカムドリンクでおもてなしの気持ちを伝えます。
左のドリンクはコーヒーを丸型の製氷皿で凍らせ、牛乳を注いだ「まんまる氷のアイスオーレ」。右は、ポーションタイプの紅茶を炭酸で割ってカットしたフルーツを入れ、ミントを添えた「フルーツ入りティーソーダ」。
おしぼりは、冷凍庫でキーンと冷やすのがポイント。暑い戸外を歩いて訪ねて来てくれたゲストには、想像以上に喜ばれることが多いそうです。
市販の材料を使って超簡単! 見栄えも味もほめられ❤ メニュー
本日は、オードブル3種、メイン1種、それにデザートを用意した奥野さん。
もてなしメニューのポイントは、彩り。「テーブルが華やかになるので、私的には、赤・緑・黄色は必須です。あと、うちカフェは男子禁制なので……(笑)、女子が好きそうな食材を選ぶ、ということでしょうか」
オードブルは右上から時計回りに……
「たことマカロニのジェノベーゼサラダ」
「かぼサラのスプーンオードブル」
「カマンベールと生ハム、ミニトマトのカナッペ」
どれも、市販品を使って手軽に作れるそう。
「ジェノベーゼサラダは、ゆでたマカロニとたこ、ミニトマトを市販のバジルソースであえるだけ。かぼサラは、蒸したかぼちゃに塩、こしょうをし、市販のフライドオニオンとツナを入れ、マヨネーズとヨーグルトを2:1の割合で加えてあえ、上1/3を切ったミニトマトの上にのせればでき上がり。カナッペは材料を切ってクラッカーにのせるだけですが、『かぼサラ』の切れ端のトマトを利用するのがポイントです」
メインは「食パンdeキッシュ」。パイの部分を食パンで代用したものです。
「以前は冷凍パイシートで作っていましたが、食パンで作ってみたら、あら簡単! って感じで、以来もっぱら食パンで作っています(笑)。暮らしニスタにもレシピを投稿していますよ。今日は丸いパイ皿ではなく、四角いホーロー容器で作りました」
2015.07.10キッシュを作り続けて(笑)15年以上になりますが、いつも冷凍のパイシートを使用していました。先日6枚切りの食パンで作ったらなかなか良い感じに仕上がったので、レシピをご紹介します♪続きを見る
デザートは、「チョコチャンクスコーン」「ホワイトチョコ&くるみ入り抹茶スコーン」。
スコーンは奥野さんの十八番。ホットケーキミックスを使うので簡単に作れるとか。
「ホケミ200gに抹茶orココア大さじ2をまぜ、ケーキ用マーガリン50gを加えて手ですりまぜ、牛乳50ccを少しずつ入れてこねるようにまとめながら成形し、チョコなどを加えて8 or 9等分に。170℃のオーブンで20~25分焼けばOK」
会話が盛り上がる! 華やかテーブルセッティング
テーブルセッティングも、100均使いの達人・奥野さんなら、プチプラ雑貨を上手に利用しておしゃれに演出――が常套手段。ジェノベーゼサラダのガラスの器は「3COINS」、オードブルに使ったスプーンは「ナチュラルキッチン」で入手したそうです。
また、大きめのプレートにそれぞれがとり分けるスタイルにしているのは、ホストが楽ちんなだけでなく、ゲストが好きなものを自由に盛りつけたり、さらにはSNS用の写真を各自が好きに撮影できるから。
「このほうが会話が弾むし、盛り上がるんですよ」
おもてなし上手の奥野さんならではの気づかいです。
お気に入りの「音」でうちカフェのすてきな仕上げを♪
奥野さんのお宅には、カフェ風メニュー看板など、うちカフェ気分を盛り上げるディスプレイアイデアがいっぱい。その中のひとつ、黒板加工をしたカトラリーケースは、奥野さんにとって思い入れのあるもの。
「高3の長女は、いまは手作りには興味がないみたいですが、カフェ風の文字だけは、“描いて”といえば、“いいよ!”とやってくれるんです」
そして、もうひとつのこだわりがワンランク上級のBGM。うちカフェではやはり、カフェっぽい音楽をこだわりの音で、さりげなく流すのが奥野さん流。
「いつもはタブレット端末で音楽を流しているんですが、やっぱりBGMはもっといい音じゃないと……と思い、スピーカーをとり入れてみました。ソニーの『サウンドバー』のいちばん小さいタイプは、サブウーファーをソファの下に設置できるコンパクトさと、インテリアになじむクリーム色が、ポイントです。Bluetoothでスマホと簡単につながるから、機械に詳しくない私も、接続に関してストレスフリーで、楽しめるんです」
“うちカフェ”の音の演出は、「お店にいるみたい」「本格的。かっこいい~!」とママ友2人に大好評です。
「サウンドバー」はリビングのテレビ前にバースピーカーを置き、ケーブル1本でテレビと接続するだけ。普段は、DVD鑑賞にも大活躍しそうです。
「配線のわずらわしさがないのは、“原始人”の私には本当に助かります!(笑) サブウーファーはソファ下のデッドスペースに置いたのですが、ソファ下への設置を想定し、音質を最適化するという“ソファモード”なる機能も。サブウーファーの上方向に向かって音が出ているみたいで迫力もあるし、階下への騒音はあまり心配なさそうというのも安心しました」
家族そろって映画好きという奥野家の休日の過ごし方に、“おうち映画館”という選択肢も増えそうです。
「こんなに小さなスピーカーなのに、まるで映画館で観ているよう。やっぱり映画は、迫力のある音で観ると盛り上がりますよね!」
奥野さんにとってDIYやおもてなしレシピは、どちらも大好きな人たちとのコミュニケーションツール。
「長女が反抗期だったときも、DIYで部屋をどこか変えると、それがきっかけで会話が増えました。“うちカフェ”も同じ。DIYやハンドメイドの雑貨、ドリンクに料理、それに音楽……どれも楽しい時間に欠かせない、うちカフェの大事なツール。会話も盛り上がるんです」
家族や友人など、大好きな人を喜ばせたいという気持ちが、“うちカフェ”を成功させる、いちばんの秘けつなのかもしれません。
●サウンドバー HT-MT300/ソニー
ソニー 公式サイト
http://www.sony.jp/home-theater/products/HT-MT300/
撮影/柴田和宣(主婦の友社写真課)
取材・文/見上 愛
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