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コラム

【育児相談】すぐ泣き叫ぶ子供にイライラ…すみやかに落ち着かせるには?

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【育児相談】すぐ泣き叫ぶ子供にイライラ…すみやかに落ち着かせるには?
育児に悩みは尽きないもの。ママたちの悩みに、子どもの「発達心理」の研究をされている菅原ますみ先生(お茶の水女子大学教授)がアドバイスします。

【ママからの相談】
「5歳の息子と3才の娘がいますが、2人とも『泣く』『叫ぶ』が激しくて大変です。きょうだいゲンカのとき、買い物に行ってお菓子を買ってもらえないとき、何かに失敗したときなど、『ぎゃあああ!』と泣く、叫ぶ、暴れる、で手がつけられません。いくらなだめても、おさまらないのです。

家では本人が泣きやむまで放っておいて、落ち着いてきたら抱っこして『遊んでいたおもちゃをお兄ちゃん(妹)にとられてくやしかったね』などと気持ちを代弁してあげています。そうすると落ち着くのですが、外ではそこまで時間をかけてはいられません。すんなり落ち着かせる魔法の言葉はないですか?」
(年中・男の子、3才女の子のママ)

すべての個性は長所にも短所にもなります

【菅原先生からの回答】
通常、3才くらいの年齢は、自分の欲求をコントロールする方法を学び始める時期にあたります。子どもは2才ごろから「自分はこうしたい!」という欲求を親にぶつけてきますが、成長の過程で少しずつ自己コントロールできるようになり、5才ごろには「ここではガマンしよう」と思えるようになるのが一般的です。

とはいえ、子どもの個性はさまざまです。上の子は5才ですが、まだ感情の爆発が続いているようなので、がまんが苦手なタイプなのかもしれませんね。でも、このようなタイプの子どもは考えていることがわかりやすく、自分に正直。そして何よりあふれんばかりのエネルギーがあります。思ったことを表現するのが苦手な子からみれば、まぶしいほどの個性です。

せっかくのエネルギーですから、プラスに向くような表現の仕方を覚えてほしいですよね。そのためには、まず親が子どもの個性を否定しないことが大切です。個性はすべて、短所にも長所にもなりうるのです。

欲求をコントロールするための5つの方法


①がまんしなくてはいけない理由を、ゆっくり話す

普段から「ごはんのまえにおやつを食べちゃうと、ごはんが食べられなくなるよね。ごはんが食べられないと大きくなれないよね。だから、夕方にお菓子を食べるのはやめておこう」などと、がまんすべき理由を話すようにしましょう。トラブルが起きた場面での対処はもちろん必要ですが、日ごろから穏やかに伝えておくようにしたいものです。

②目標を設定してあげる
買い物に行く前に、「今日はスーパーに行っても、お菓子が欲しいって泣かないようにガマンしてみよう」と話します。これは毎回、必ず言うようにします。守れるときも守れないときもあると思いますが、その都度忘れずに約束することが大切です。

③目標を達成できたらその場でほめてあげる
実際にガマンできたら、必ずその場で「えらかったね」とほめてあげましょう。親にしてみれば「泣かないなんて当然のこと」でしょうけれど、前回よりほんの少しでもステップアップしていれば、子どもなりにがんばったのです。ほめ言葉が得られれば「次もがんばろう」と思えるかもしれません。

④ときにはごほうび対応しても
ほめ言葉だけでも十分なごほうびなのですが、目に見える結果がともなってもいいかもしれません。たとえば「5回がまんできたら、次にスーパーに行ったときにお菓子を1つ買える」というように。カレンダーにシールなどを貼って、目に見える形にしてもいいですね。

⑤強制終了もアリ
それでも欲求コントロールができず、泣きわめくときもあるかもしれません。あふれた感情を引っ込めるのはなかなか難しいものなので、どうしても泣きやまない場合には、お買いものを切り上げて抱えて帰ることも覚悟しておいてください。

⑥体調も考えてあげる
子どもの体調によっても、感情の暴れ具合はちがいます。眠い、疲れた、空腹、風邪ぎみ……というときには、激しい出方になってしまいます。こういうときには、外出を控えることをおすすめします。

魔法の言葉は、ママの共感とほめ言葉です

「すんなり落ち着かせる魔法の言葉はないですか?」とのことですが、私はやはり「ママからのほめ言葉」以上のものはないと思います。それは、子どもの感情が爆発したときではなく、本人ががんばっているときに言ってあげてください。

ママは自分ががんばっているところを知ってくれている、ちゃんと見てくれている、そう思えたとき、子どもは自分の心に魔法をかけるのです。「ママにほめられるように、次もがんばろう」「泣きそうだけど、ママにほめてもらいたいからがまんしよう」と。

でも、このお母さんは魔法の言葉をちゃんと持っていらっしゃいます。「くやしかったね」と共感し、ゆっくり待ってあげていると書いています。その穏やかさもまた、魔法の言葉なのです。

そうやって穏やかに接していれば、学童期にはきっと驚くほど落ち着いたわが子が見られるはずです。それを楽しみにしていてください。

取材・文/神 素子
お茶の水女子大学基幹研究院人間科学系教授。子どものパーソナリティー発達と精神病理を専門とし、0才~30才までの発達を追う、日本では数少ない長期にわたる縦断研究をおこなう。働きながら子どもを育ててきた先輩ママでもある。
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