モダンな中にあたたかみをプラス。色で遊ぶシンプル北欧スタイル

【中村さん宅（東京都）】

「最初の家は普通の建て売り住宅だったんです。使い勝手が悪く、好みでない部分も多くて、不満を感じていました。そんなとき、その家が区画整理のために立ち退かなければならないということに」。せっかく訪れた新たなチャンス。今度こそは自分たちの趣味や希望を反映できる注文住宅にしたいと、中村さん夫妻は決心しました。

設計・施工は、たびたび雑誌で見て気になっていたユーロJスペースに依頼。じつはほかの工務店などからもプラン提案を受けていましたが、伝えた要望は組み入れてくれるものの、無難な印象がぬぐえなかったそう。「その点、ユーロJスペースは、最初の提案からワクワクさせてくれて、その提案力にピンときたんです」

『かもめ食堂』が好きで、映画のようにぜひ水色を使いたかったという妻の真貴子さん。夫の洋さんには元気が出るビタミンカラーをとり入れたいとの思いもあり、随所で効果的に色が使われたインテリアになりました。モダン好きな洋さん、ナチュラルな雰囲気に惹かれる真貴子さん。相反する部分はありましたが、北欧スタイル好きは共通。北欧のシンプルモダンに、アーチ状の開口部やチェッカーガラスなどのディテールでやわらかさやあたたかみをプラスしながら、家づくりは進みました。

「100％自分たちの要望をもとに建てた家。愛着が全然違いますね」と、二度目の家づくりに大満足の様子です。

Dining

【写真左】キッチンに立ったときに見えるこの風景が、真貴子さんのいちばんのお気に入り。水色の壁と外の緑が、気持ちのいい空気感を生んでいます。
【写真右】階段からダイニングへとつながる開口部はアーチ状に。こういうディテールで真貴子さんの希望するあたたかみややわらかさをプラスしました。

①【カーテン】ユーロJスペースが 代理店になっている 「フローソ」のシェード
②【照明】「ルイスポールセン」の ペンダントライト「PH5」
③【壁】「リリカラ」の壁紙 LY-19044
④【パネル】「フローソ」の ファブリックで手作り

Kitchen

壁紙の色に合わせてセレクトしたシステムキッチン。「手元が隠れるカウンターも考えましたが、狭くなるので広々としたオープンを選択」

【エスプレッソメーカー】エスプレッソメーカーは 「ヤマギワ」で購入

キッチンのアクセントになっているオレンジ色の3Dボードはデザイナーからの提案。「好きな色に囲まれていると明るい気持ちになれますね」

【ボード】「みはし」の3Dボードを オレンジ色にペイント

Living

吹き抜けのおかげで開放感のあるリビング。ダイニングと分けたことで暮らしにメリハリが生まれたそう。

【照明】「ルイスポールセン」の 「モザー」を大小2灯吊るして
【テーブル】「ローラ アシュレイ」で 購入したチェストテーブル

【写真左】ソファは、デンマークの女性デザイナー、ナナ・ディッツェルのデザイン。現物を見るために、わざわざ浜松まで出かけて購入しました。小ぶりながら、くつろぎ度は満点。
【写真右】リビングの一角につくったパソコンスペース。チェアのライムイエローがアクセント。室内窓にはチェッカーガラスを採用。

【パネル】「フローソ」の ファブリックで手作り
【椅子】「イームズ」の 「シェルチェア」は 「アクタス」で購入
【ソファー】浜松にあるショップ 「デニッシュインテリアス」で

Sanitary

【写真左】ガラスタイルをアクセント的に採用する予定だった洗面室ですが、打ち合わせで訪れたユーロJスペースのトイレに使われていたタイルにひと目惚れ。急きょ、壁面にとり入れることにしました。
【写真右】鏡に映り込んだタイル。お気に入りを選んでいるから、日々の暮らしが楽しくなります。

【タイル】「平田タイル」の モザイクタイル「ニードル」

【写真左】リビングから洗面室を見たところ。子どもが小さいうちは水回りが近いとなにかと便利。家族の動線もスムーズで家事もしやすいそう。
【写真右】2階の一角にある洗面室＆トイレ＆浴槽。洋さんの要望でキッチンからもリビングからもアクセスできるように。おかげで使い勝手は抜群。

【踏み台】目黒通りのクローズした雑貨店で購入
【トイレ】「パナソニック」の 「アラウーノS」

1階のトイレはほかとは印象を変えて、紫を基調にしたエレガント空間。ガラスモザイクタイルをボーダーに貼ってアクセントにしています。

【壁】「リリカラ」の壁紙 LL-2204

Master bedroom

【写真左】寝室に併設したウォークインクローゼットへの開口部もアーチ状に。人には見せない場所ですが、ディテールのこだわりは忘れません。
【写真右】現在は家族全員の寝室。あずき色のロールスクリーンはインテリアコーディネーターからの提案。シックな雰囲気になり、正解でした。

【照明】「マックスレイ」の 読書灯を寝室の壁に

Kid’s room

ピンクの壁紙が女の子らしい奈の葉ちゃんの個室。ご本人が色を選びました。ロールスクリーンには遊び心のあるデザインをセレクト。

【カーテン】「ニチベイ」のロールスクリーン N-6396
【壁】「リリカラ」の壁紙 LY-19049（ピンク）

Entrance＆Stairs

【写真左】玄関は2階からの光も届くので明るく、家の顔にふさわしい気持ちよさ。床暖房を設置した2階では使えなかった無垢材のフローリングを採用。
【写真右】2階のLDに向かう階段。明るい光とともに、壁紙の水色がパッと目に入り、期待感が高まります。上がって右がリビングで、左がダイニング。

【パネル】「フローソ」の ファブリックで手作り

外観

【写真左】黒のガルバリウム鋼板をセレクトしたのは洋さん。シャープにして中と外の対比を狙ったのだそう。窓が整然と並ぶようにもこだわりました。
【写真右】黄色いポストは、ひと目惚れで決めたのだそう。「黒の外観なので、あえて目立つ黄色を選びました。人にも説明しやすくて、重宝します」

【ポスト】フィンランドの「ボビ」の ポストがおうちの目印

DATA. 中村さん宅（東京都）

Profile.

中村さん 親子

洋さん、真貴子さんご夫妻と、8歳の奈の葉ちゃん、4歳の伊織くんの4人家族。元気に走り回る伊織くんと、そんな弟の面倒を優しくみる奈の葉ちゃん。幸せな家族を包む家が完成しました。

設計のPOINT
異なる夫妻の要望をすり合わせ、 双方の笑顔をめざしました

ご主人はモダンな家、奥さまはナチュラルテイストのやさしいスタイルがお好き。ご夫婦の意見が合わないこともありましたが、どちらかだけに妥協してもらうことなく、お二人ともが楽しく笑顔になってもらえることを念頭にデザインを考えました。モダンの中にあたたかみをプラスした北欧デザインが、その答えです。

ユーロJスペース
デザイナー  穂満 慎一さん

1998年に北欧のデザインをとり入れた住宅を手がける（株）ユーロJスペースを設立。インテリアコーディネート、ガーデンに至るまで、デザインクオリティの高い家を追求。

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