結婚を機に中古マンションを購入し、リノベーションをした田吹さん夫妻。「暮らしたい部屋のイメージや住みたいエリアはあったのですが、全部かなえるのは予算的にとても無理で(笑)」。どう折り合いをつけたらいいのか迷っている頃に、物件選びから設計・施工までトータルで対応してくれる「スマサガ不動産」を知り、すぐ相談に出かけました。
「いろいろな質問や雑談から、私たちが本質的に何を求めているかをクリアにし、提案しながら取捨選択をしてくれる頼もしい存在でした。こだわりたいデザインや空間イメージのスクラップブックをつくったのですが、この物件だったら、これはできるけれど、これは別のアプローチになるとジャッジしてくれたり……」
そんなやりとりを重ねるうちに、LDKや玄関、洗面室にはこだわりたいけれど、寝室や使いみちが未定の居室は、ほどほどでいいということにも気づいたお二人。10年前に一度リフォームされた物件に出会い、きれいな設備や建具、内装はそのまま使うことでコストをコントロールし、理想どおりの住まいに仕上げました。
LDK
この家に暮らしてから、植物とコーヒーが好きになったというお二人。「ケメックス」のサーバーでコーヒーをいれて、心地よい時間を過ごします。
「いちばん長く過ごす場所だし、友人が集まることも多いので、LDKはちゃんとしたかった(笑)と、壁や床の素材にもこだわりました。クラフト感のある壁のレクタングルタイルはイタリア製。
希望の間取りに近い物件を選んで、その間取りを生かす
16.5畳のゆったりとしたLDK。ソファは「ソネチカ」。ダイニングテーブルは「ギャラップ」で購入。
窓面が斜めになった台形のリビング。周囲は戸建て住宅なので、日ざしもたっぷり。「この地域を選んで正解でした」
「床にはこだわりたくて、パーケットフローリングにしました。ヘリンボーンにも憧れましたが、さすがに予算オーバー」
棚やキャビネットなどの木部をDIYでペイント
一恵さんの憧れだった、オープン棚にツール類が並ぶキッチン。キャビネットや棚の木部はDIYでペイント。「友人も巻き込んで、壁塗りイベントをしました!」。ブルーグレーのドアはオーダーメイド。
既存のドアを利用し、ノブをかえてブラッシュアップ
LDKから2つの居室につながる、振り分けタイプの2LDK。
間取りとドアはそのままに、床、壁、天井をかえ、ライティングレールと棚を設置。「リノベーション=スケルトンという思い込みがありましたが、そうしたら予算は倍になっていたでしょう」
建具は既存のまま、ドアノブを真鍮に交換。パーケットフローリングやインテリアの雰囲気に合うドアに生まれ代わりました。
書斎
書斎は現状は“余白”的な部屋なので、とりあえずは、ほぼ既存のまま。床を張りかえ、寝室に光と風を通す室内窓を新設しました。
壁面収納も既存のまま取っ手をかえてリフレッシュ
前の持ち主が造りつけた壁一面のクローゼット。「シンプルだったので流用決定!」
造りつけの収納が充実していた居室を寝室に。「前のかたがきれいに使われていたので、ほぼ既存のままです」
洗面所
前の家でも使っていた「イケア」の鏡
洗面化粧台は、作りつけのキャビネットでした。
なので、洗面台の木部もDIYでペイント。タイルはキッチンと同じイタリア製のレクタングルタイル。壁面の収納棚は、もともとあったものを残しました。
トイレ本体(設備)は既存のものを利用
数年前に交換されたばかりのトイレは、リモコンつき温水洗浄便座で、まだ十分にきれい。
既存の床の上にタイルを貼り、壁はクロスをはがしてペイント。ペーパーホルダーをつけかえ、黒がアクセントになったおしゃれなトイレが完成。
広さのあった洗濯機置き場には、壁一面に棚柱とラワン材で可動式の棚を設置。ユーティリティと納戸を兼ねたスペースに。
玄関
土間のかわりにタイルを貼って屋外を感じさせる空間に
玄関からLDKに続く廊下の左右に洗面室やトイレ、浴室などの水回り設備が振り分けられた、この時代のスタンダードタイプ。
靴箱を解体して土間玄関にするプランもありましたが、予算オーバーになるので、既存のままタイル貼りに。求めていたのは「屋外につながる雰囲気」だったので、タイルでもOKでした。
リフォームのポイント
田吹さん宅のコスト調整のポイント
使えるものはできるだけ残して間取りも生かせる物件をセレクト
木部と床をDIYでペイント。きれいすぎないラフさも狙いどおり!
物件選びから施工までを1社が担当。トータルでのコスト調整に成功
設計のポイント
リノベーションを成功させるカギは、物件選びが7割!
お二人が暮らしに求める「本質的な価値」をくみとり、既存の間取りや設備が生かせるこの物件がベストと判断。こちらを提案しました。「友人が集まることから、LDKや玄関、洗面、トイレはちゃんとしたい」という基部緒を重視し、その分、使い道が未定の個室は予算をカット。物件からトータルでコストコントロールすることで、希望より15~20㎡広い空間を実現できました。(「スマサガ不動産」担当チーム)
設計士プロフィール
スマサガ不動産
物件探しから、資金計画、設計・施工までをトータルでサポートするリノベーション会社。「施主をリーダーとして各専門スタッフがチームを組み、施主の価値観を深くくみとり、アイディアを出し合ってゴールをめざします」と代表の城戸さん。物件探しから施工までをワンストップ(一連の流れ)で担うので、予算も空間も有効に生かせるのが魅力。将来にわたって価値ある住まいを提供してくれます。
間取り図
ご家庭プロフィール
映像クリエーターの佑輔さんと、アパレル系のPR会社に勤める一恵さん。インテリア好きで、「自分たちの住まいを持つなら、好みのスタイルをリノベーションで」と決めていたお二人。
「物件に関しても、最初に希望していた地域は人気で割高。仕事場に近くて、外飲みが好きだから都心がいいという理由だったのですが、その条件を満たす別のエリアにシフトしたことで、広い部屋が選べて、内装にもこだわることができました」 物件選びから施工までワンストップで対応してくれるパートナーとの出会いが、成功のカギでした。
家族構成 |
夫婦 |
住居形態 |
マンション |
築年数 |
43年 |
専有面積 |
62.29㎡(約19坪) |
リフォーム面積 |
60㎡(約18坪) |
リフォーム部分 |
浴室以外 |
リフォーム期間 |
2014年3月~4月 |
リフォーム費用 |
520万円 |
リフォーム設計・施工 |
スマサガ不動産 |
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