お肉の下味に、料理の仕上げにと日々の料理には欠かせない胡椒。市販の粉タイプもありますが、やはり挽きたての胡椒は香りが全然違う!一度挽きたての胡椒を使うと、もう粉タイプには戻れないという声をよく聞きます。ちょっと贅沢品のようにも感じますが、一家にひとつは欲しいですね!
そこで今回は、現役達人主婦のみなさんに、評判のペッパーミルの中から「買うならコレ」の1本を選んでもらいました。
ペッパーミル〈手動タイプ〉の使いやすさは?主婦が選ぶなら3500円以下!
電動のペッパーミルもありますが、片手で使えるとはいえ、高額ですし、重くてかさばるのが難点。やはり最初に買うのは、手でひねって挽けるものがおすすめではないでしょうか。
そこで、まずは初心者にも使いやすい、手軽な手動タイプを試してみることになりました。
一般的な家庭なら、あまりにも高級なものは必要ない…ということで、価格は上限3500円と決め、ネットや口コミで高評価なものをチョイス。
試してくれたのはベテラン主婦の「暮らしの商品お試し隊」東京チーム!
今回協力してくれたのは「暮らしの商品お試し隊」東京チームのみなさん。「ハイ、チーズ!」のかわりに「ハーイ、ガリっ!!」と胡椒を挽いたポーズです。マスクの中ももちろん笑顔!
ペッパーミルを徹底的に使って選んでくれたのは、主婦の3人に一人が見ているサイト「暮らしニスタ」の、こちらの5名です。
もんでん ななさん
Kaoliさん
nananamamさん
うつぼさん
aco halicoさん
▶暮らしの商品お試し隊とは?の記事を読む
【検証方法】ペッパーミル20商品を実際に1ヶ月間、じっくり使ってもらいました!
商品をしっかりと検証するため、ペッパーミルをそれぞれの家庭のキッチンに1ヶ月間置き、日々の調理や料理の仕上げなどに使ってもらいました。
実際に使ってみると、挽きやすさ、握りやすさ、胡椒の粗さ・細かさ、食卓に置いた時の使い勝手など、様々な観点が浮上!ペッパーミルと一口に言っても、すべての商品にそれぞれ特徴があり、使う前には見えなかったポイントがわかってきました。
調理器具としてはシンプルな道具ですが、商品によって大きく違うことにみなさんびっくり!
目玉焼きにひとひねり!グリップ感と使いやすさを徹底チェック!
比較をするために、必ず試してもらうことのひとつとして、全員に目玉焼きの仕上げに全商品をひとひねり。シンプルな料理に使えば一目瞭然です。
商品によって、胡椒の粗さや量などが違うことがわかります。またひねった時の使用感にも大きな違いがあることがわかりました。
主婦が毎日使ってわかった♪選ぶポイントはここ!
そして、1ヶ月間調理や仕上げに20種類の商品を使ってもらったあと、5人全員に集まってもらい、もう一度各商品を最終チェック。一番よかった商品を選んでもらいました。
その場で商品を試しながら意見交換をして、全員のおすすめポイントを探りました。
おすすめ1★フタ付きで上から出すタイプ!
ペッパーミルには、フタ付きで上から出すタイプと、フタがなくそのまま下から出すタイプの2種類があります。こちらは、「上から出すタイプがよい」と満場一致で決まりました。
▶試してわかった!下から出すタイプは漏れるのが気になる!
下から挽いて出すタイプはこんな感じ。置く時は挽いた面を下にすることになります。挽いた胡椒が刃の部分からこぼれ落ちることもあり、受け皿が必須。収納場所も限られてきます。
「受け皿を用意するのも面倒」(全員)
「下から落ちるのは胡椒が漏れてしまうのでイヤですね。我が家では棚に置いているので、上向きが条件」(うつぼさん)
「下から出すタイプは、そもそも胡椒の補充がやりにくい」(Kaoliさん)
▶試してわかった!「フタは閉めやすいものじゃないと、いちいち時間がかかってイライラポイントに!」
同じフタつきのものでも、フタが閉めにくいものは不評。簡単にパカッと開閉できるものが一番です。部品の作りの関係で、フタがハマりにくいものは、みなさん使用するのに苦労していました。
「これはフタの向きが合っていないときちんと閉まらないんです。途中からめんどくさくなってフタをしなくなりました」(nananamamさん)
おすすめ2★収納しやすいコンパクトサイズ!
背が高いタイプだと、食卓に置いた時に子どもが倒してしまうことも!また、ペッパーミルを引き出しに収納している人も多く、背が高いと引き出しが閉まらないという意見が複数上がりました。
かといって、小さすぎるものも使いにくい。調味料ボトルと同じくらいのサイズが、収納時にもちょうどよいと意見がまとまりました。
▶試してわかった!「背が高い&底面積が大きいと置き場にこまる!」
背が高いと、コンロ脇などに置くときに邪魔になります。また、ボトルの上のほうが細身なのに、底に向かって広くなっているタイプ(写真だと右から2つ目)にも苦言が!
「ほかの調味料と並べてケースに入れるときに、底だけが他のボトルにぶつかって場所をとるので、スッキリ収納できないのが地味に困りました」(aco halicoさん)
おすすめ3★胡椒の補充がしやすい、口径が大きいもの
口径が小さすぎるものは、胡椒を補充するときに入れにくい。また、下から胡椒を出すタイプは商品の構成上、粗さ調節のネジの棒が補充口に設置されていることが多く、この棒が補充のときにじゃまになるという意見が多数出ました。
補充部分に余計なパーツがなく、口径が大きいものが使いやすいという結論になりました。
▶試してわかった!「口径は小さいと補充しずらい。余分なパーツは邪魔になる!」
胡椒の補充はしょっちゅうするわけではありませんが、やはり、やりづらいと億劫になってしまいます。胡椒の粒がうまく入らなかったり、入れる際にこぼれてしまうものは、やっぱり選びたくない!と意見が一致しました。
「中央に棒があると、補充するときに胡椒が当たって跳ねてしまい、毎回1粒、2粒が行方不明に」(aco halicoさん)
おすすめ4★残量が一目瞭然な透明タイプ!
やはり主婦に人気なのは、胡椒の残量が一目でわかる透明ボディ。木目調はおしゃれで食卓に置くにはいいのですが、主婦が日常的に使うには実用的ではないという意見に。
▶試してわかった!使いたいときに胡椒が切れていると地味にストレス!
木目調のミルは見た目はよいのですが、粒胡椒の残量がわかりません。
「木目調のミルは残りがどれくらいあるかわからない。補充を忘れていて、いざ使いたいという時に切れていると、ショック」(nananamamさん)
透明タイプでもこれはNG!
挽いた胡椒の粉が隙間に入りこんだ所が見えるものは清潔感がなくてNG。いくつかの商品がこれに該当しました。
「挟まってもいいけれど、見えないでいてほしい」(全員)
おすすめ5★キレイをキープしやすい素材であること
ペッパーミルはキッチンに常備するもの。コンロの近くに置くことも多く、油はねなどのことも考えると、手入れが面倒なものは避けたい。油にホコリが付着すると、衛生面でも問題です。
やはり、主婦にとっては簡単に拭いたり、洗えるものがベスト。手入れがしにくいものは敬遠されました。
▶使って分かった!「拭いたり洗ったりできて、清潔に使えるものがいい!」
中には分解しにくいものや、気軽に洗えないものも。可能ならば、丸洗いできるものがベスト。洗えなくても、作りがシンプルで拭きやすいものがよいという意見になりました。
「食洗器を使うならガラス製がいいですね」(aco halicoさん)
「きれいさを言うなら、グリップ部分は黒のほうが汚れが目立たなくてよかったりします」(Kaoliさん)
おすすめ6★粗挽きが得意で、粗さを調節できるタイプ
料理に使うとき、細かい粉状の胡椒であれば、既に粉になっている市販の胡椒のほうが便利。「挽きたて胡椒の良さは、香りと粒感にパンチの出る粗挽きや中挽き胡椒のときに生きてくる!」という声が多数あがりました。
ということは、「粗目でよく挽ける」ことが重要に。
また、粗さの段階を調整できるほうがお料理の幅が広がって良いという意見多数。
「上のネジで粗さを調整するものは、ネジがとれてしまうことも。ネジ以外のところで粗さを調整する部分があるほうがいい」(もんでんななさん)
たとえばこの商品は、胡椒を挽く部分で粗さを調整できます。
【重要】おすすめ7★心地よい手応えがあり、一度ひねるとほどよい量が出るタイプ
これまでの中で最も重要ポイントです。歯車のかみ合わせは商品によってかなり違っていいて、かなり挽き心地に差があることがわかりました。また、一度ひねってもほんのちょっとしか出ないものは料理には使いにくい。
快適にひねることができて、適量出るタイプが圧倒的によいという意見に。
▶試してわかった!「すりつぶす部品の強度と精密さが命!ステンレスやセラミック製が間違いない!」
パーツの精巧さでは、日本製品に軍配が。また、中にはパーツの性能が悪く、挽く時に胡椒をしっかりと巻き込まず、空回りをする商品もありました。しっかりガリガリ挽けることが選ぶ時には最重要と、全員がうなずきました。
「やはり京セラの2商品はすごくかみ合わせがよかったです。すりつぶす部分のパーツの性能がいいのだと思います」(aco halicoさん)
「回しやすい=よく出るというわけではないんです。空回りばかりの商品もありました」(うつぼさん)
評判のいいペッパーミル、実際に試した全20選はこちら!
①HALIX ペッパーミル 1599円
②HALIX ペッパーミル 1980円
③バートン S・Pミル 603円
④佐藤金属興業 SALUSイデアル ペッパーミルL 880円
⑤貝印 セラミックメッパーミルFP5160 900円
⑥ペッパー&ソルトミルM 735円
⑦京セラ セラミックミル スパイス用 CM-10N 800円
⑧京セラ セラミックミル スパイス用(プレミア)CM-15N 1529円
⑨岩城硝子 iwaki mill Spice&Salt 2276円
⑩HARIO HARIO Spice Mill 1155円
⑪アスベル フォルマセラミックミル(ホワイト) 918円
⑫Dream Party ソルトペッパーミルセット 1999円
⑬VKCHEF ブナ製スパイスミル 1580円
⑭KITCHEN LINE ペッパーグラインダー 1850円
⑮プジョー 白木 パリ ユーセレクト12センチ 3318円
⑯プジョー アクリルタイプ11センチ 3230円
⑰Richell(リッチェル) ブリオ岩塩&ペッパーミル 989円
⑱EBM アクリル ペパー&ソルトミル 1099円
⑲TKG 18-8ワンハンド ペッパーミル 2739円
⑳TKG ペパーミル 1969円
※価格はネットでの実勢価格
結果発表!総意で決まった一番おすすめのペッパーミルランキング1位!
(写真⑧)京セラ セラミックミル スパイス用(プレミア) CM-15N 1,236円
高さ13.7cm 本体:ガラス ABS樹脂 刃:セラミック
満場一致で決まったベストな商品はコレ!ほどよい挽き心地で粗さもちょうどいい!
力がない人でもひねりやすく、またボトルの高さもほどよい感じ。挽いたあとの胡椒もしっかり粗く香り高い。さらに、グリップに指用の溝もあって使いやすい!白いプラスティック部分の汚れが気になるという人には、同型で黒も選べます。
お試し隊の声
「やっぱり持ちやすい。収納もしやすいサイズ」(Kaoliさん)
「挽くからには若干粗くて香りが高い方が良いということで、これ」(aco halicoさん)
「実はこれ、すでに持っているのですが、今回ほかの商品も試してみて、改めて使いやすさを実感しました」(うつぼさん)
「すりやすい。指をかける溝があって、考えられて作られているんだなと思います」(もんでん ななさん)
「確かに見た目は⑦もいいんですが、調理に使うなら⑧でした」(nananamamさん)
最終的に、どれが1番よかったかを「せーの」で指差ししてもらったら、全員見事に同じ商品を指定しました。決してヤラセではありません。
おすすめポイント!
▲分解して洗えます。お手入れしやすさもポイントになりました。
▲口径が広いので、胡椒を補充しやすい。ボトルが透明タイプで、残量もしっかり見えます。
▲フタもパカッと閉めやすく、軽い力でしっかり閉まります。
▲グリップ部分に指をかける溝があります。地味なポイントですが、これがあることで安定感が出て使いやすい! 同タイプで溝なしのものを試してみて、差がわかりました。
▲一回で適量きっちり出るのも〇。粗さもちょうどよく、みなさんの高評価を呼びました。
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ベスト商品と同ブランドのこちらもおすすめ。アクリル製ボトルは見た目もよし
(写真⑦)京セラ セラミックミル スパイス用 CM-10N 844円
高さ13cm 本体:メタクリル、ABS樹脂 刃:セラミック
お好みでチョイスもアリかも!?と好感触だったのがこれ。ボトルがアクリル製なので、ガラス製のものより見た目がよく、汚れにくいのが利点。
お試し隊の声
「⑧が使いやすいけど、食卓で出しっぱなしならこちらかも…」(もんでん ななさん)
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食卓に置くならおしゃれなタイプ。木目調のプジョーは安定感あるクオリティ機能面も問題なし
(写真⑮) プジョー 白木 パリ ユーセレクト 3,500円
高さ12cm 本体:木(ブナ材)、グラインダー:鉄 シャフト:ステンレススチール
日常使いには難しくても、ガリガリとしっかり挽けて、魅力ある商品とみんなが口をそろえたのが、プジョーの木製ミル。高級感ある作りは、華やかな食卓を演出してくれます。気持ちが豊かになりそうな一品。
お試し隊の声
「2本目に買うならコレ!来客の時に話題作りにもなりそう!」(aco halicoさん)
▲粗さ調整が5段階あり、しっかりと本格派。お客様を呼んでのディナーの時などに使ってみたい。
▲歯車がしっかりしていて、頑丈なのは、やはり信頼のプジョー。お値段だけの価値はあります。
▲ガリッとした手応えは、旦那様や子どもさんに好評だったそう。特に男性は、これくらいの挽き応えが嬉しいようです。
▲量もしっかりと出て、申し分なし。粗さも合格点です。
▲緻密なつくりだけに、詰め替えは正直、少し面倒。日常使いではなく、特別な時に使いたい。
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\別視点で選んでみました!/
片手でカチッと挽けるユニークなアイテム。男性陣に好評!
(写真⑭)KITCHEN LINE ペッパーグラインダー 1850円
高さ14cm 本体:18-8ステンレス
お子さんや旦那様に好評だったというのが、この商品。ワンプッシュすると、下から挽いた胡椒が出てくる仕組みになっている、ユニークなペッパーミル。片手でカチカチするだけで胡椒が出てくる感覚が、病みつきになりそう!?シンプルなデザインもよし。
ただ、一回に挽ける量が少なく、「実用的ではない」と主婦視点では“番外編”的な扱いになりました。
▲独特のギア感が男性陣の人気を集めました。
▲握りこむようにして、上部をグッと押し込みます。
▲片手で操作できる利点はありますが、出る量はかなり少なめ。お料理の戦力としてはやや心もとない点で、惜しくも脱落。また、力の弱い女性にはやや固めで使いにくかったそう。
▲少ない…。でも、何度もカチカチするのが楽しく、お子さんたちには好評だったとか。また、「アウトドアにはよさそう」「改良されたらぜひ買いたい」という意見も。
番外編!実際に試して、挽きたて胡椒のおいしさに開眼!!
1ヶ月、しっかり使ってもらったところ、みなさん「挽きたて胡椒のよさに気づいた!」との感想。挽きたての胡椒があることで、毎日の食卓が豊かになり、いつもの料理もグレードアップしたようです。
これまで試したことのないメニューにもガリっとした中で、特に「卵かけごはんにもおすすめ」の意見にはメンバーから同意の歓声が!
▲おでんに胡椒。意外に合うそうです。
▲酢に少し胡椒を入れてタレにします。餃子のタレよりむしろこっちがおいしい!
▲とろたまにもガリっと。おいしさ倍増です!
▲和食にも。味のポイントになりました。
まとめ
最後に、ペッパーミルを一か月間使い倒した感想を聞いてみました。現役主婦のコメントをぜひ、参考にしてください!
・正直、今回「電動ミルの比較かな?」と期待したのですが(笑)、手動ミルでも意外にいいものがたくさんあることに気づきました。試している間は子どもが必ず毎朝、胡椒を挽くようになり、「ああ、挽きたての胡椒がある生活っていいものだな」と実感。⑲は改良をがんばっていただき、改良されたらすぐ買いたいと思います。(Kaoliさん)
・もともと料理がすごく好きで、お菓子の講師の資格をもっていたりします。調味料もガリガリ10種類くらいやっているのですが、ミルはハーブ塩に付属のものなどを使っていました。今回試してみて、きちんとメーカーのものを使うよさを実感。子どもが2人とも目玉焼きがあまり好きではなかったのですが、挽きたて胡椒を試したおかげで、好きになってくれたのが嬉しかった!(aco halicoさん)
・これだけのものを実際に試して買うということは実際にあり得ないので、そういう意味では本当に貴重な体験でした。本当はこれくらい試してから買いたいなと思います。特にコロナ禍だとネット通販になってしまうので、今回検証したようなことがネットでもわかればいいなと思いました。あとは自分の使っているものが1位に選ばれたのが一番嬉しかったです!(うつぼさん)
・今回、いかに今までの自分のモノ選びが感覚的で、「これでいいかー」という軽い感じだったかを実感しました。使い比べると愛着もすごくわいてきて、次のペッパーミル選びはひと味もふた味も変わってくると思います。子どもや夫も「俺だったらコレ」と口をはさんできて、家族の会話も増えました(笑)。今までは通り過ぎていたことに気づけてよかったです。(もんでん ななさん)
・今まで食卓にはカルディのものを置いていたのですが、子どもは「これと香りが違うんだね」と言っていました。香りに違いはないと思うのですが、やはり粗さが調節できたり、細かく挽けるものがあったりするので、いつもより豊かな食生活になったと思います。こんなにいろいろ考えてペッパーミルを選んだことがなかったので、とてもいい経験になりました。(nananamamさん)
文/吉田直子 撮影/柴田和宣(主婦の友社)、暮らしの商品お試し隊・東京チーム
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