コラム

基礎体温で体調管理！イライラを上手に乗り切ろう

更新日：2017.10.27

基礎体温をつけるのは、妊娠を希望する女性だけと思っていませんか？実は、アラフォー世代が悩む「プレ更年期」や月経前につらい症状がでる「月経前症候群」の対策としても有効なんです。
基礎体温をつけて、自分の体と上手に向き合ってみてはいかがでしょうか。

そもそも基礎体温って何？

基礎体温とは安静時の体温のことで、男性は一定していますが、女性は微妙に変化することで知られています。女性ホルモンの分泌の変化が基礎体温に影響するので、毎日の基礎体温の測定によって、排卵期を予測して、妊娠を計画的に行うことにも利用されています。

基礎体温を測ることで、どの女性ホルモンの分泌が高まっているかが分かりますから、女性ホルモンの分泌が関係するプレ更年期や月経前症候群（PMS）などの症状コントロールにも基礎体温の測定は大変有効と言えます。

基礎体温の測り方をおさらいしよう

細かい体温の変化も見ていくので、通常の体温計でなく、婦人体温計を用いなくてはなりません。小数点2桁まで表示される体温計です。

基礎体温を測るのを忘れないように、枕元の近くに婦人体温計を置いて寝るようにしましょう。目が覚めたら、起きあがる前にまず体温を測定しないといけないからです。舌下でも脇に挟んで測定しても構いませんが、一度決めたら、同じ部位で測定するようにしましょう。

だいたい同じ時間に測るのがベストですが、安静時の体温ですから、時間が多少ずれても問題ありません。目が覚めたときに、すぐに測れば問題ないでしょう。しかし、測り忘れてトイレに行ってしまった場合は、もう一度横になり、眠れなくても30分ほど安静した後に測定しましょう。

記録は必ず残しましょう。最近では、いろんなタイプの基礎体温記録用グラフがインターネットでダウンロードできるので、それらを利用するのもおススメです。自分の体調や気が付くことがあれば一緒にメモで残しておきましょう。

基礎体温と心身のリズムの関係

女性の身体はホルモンの分泌と強く関係しています。中でも女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンとプロゲステロンの分泌による影響は大きく、排卵や妊娠、月経などもそれらの女性ホルモンの分泌によって成り立っているのです。

エストロゲンは基礎体温を下げる働きがあり、プロゲステロンは基礎体温を上げる働きがあります。そのために、基礎体温はだいたい高温期と低温期の2相に分かれることが分かっています。

具体的に女性ホルモンの分泌によって、身体がどのように変化をするのか、順を追って見ていきましょう。

◎生理期
出血という身体的変化が明らかな生理の時期は、誰にでも分かりやすい時期と言えます。生理が始まると、また来たか…とうんざりする人もいるかもしれません。あまりこの時期を喜んでいる女性は少ないように、体はなんとなくしんどくて、心も沈みがちになる人が多いです。
代謝が低下して、免疫力も落ちることがあります。生理の終わりごろからエストロゲンの分泌が上昇し始めるので、それに伴うように、心と体の調子も上がってくるのが一般的です。

◎卵胞期
生理が終わった後というのは、心も体も一番安定している時期だと言われています。やる気が出てきて、心も穏やかです。代謝も良くて、この時期の女性のお肌は一番きれいだとも言われています。
何かにチャレンジするのであれば、この時期に合わせるのが良いでしょう。

◎排卵期
基礎体温を付けることで排卵期が分かる場合もありますが、明らかに基礎体温に変化が現れるということはありません。症状として、お腹に違和感がある人がいるようですが、何も感じない人の方が多いでしょう。

◎排卵後から黄体期にかけて
排卵されると妊娠に備えてプロゲステロンの分泌量が増してきますので、高体温期に切り替わります。
大きく心と体へ何か変化が起きる時期ではありませんが、次の黄体期に向けて体調を整えておくと良いでしょう。

◎黄体期
高温期の後半は黄体期と言い、心も体も優れない時期になります。お肌の調子も悪くなり、イライラする時期と言えます。月経前症候群（PMS）の症状が出るのもこの時期です。
この時期は無理をせずに規則正しい生活を送るようにしましょう。ストレスをためないような工夫をして、不足しがちなビタミンやミネラルを意識したバランスの良い食事を摂りましょう。

高温期の後半から生理にかけてが一番イライラしたり、不快な症状が現れやすい時期だと言えます。イライラし始めてからではなく、症状が出る前にペースダウンすることが大切！基礎体温が高温期に入ってきたら、できるだけリラックスをして、心と体にゆとりをもって生活するようにしましょう。

写真　© kai - Fotolia.com

Profile松下歩

日本ではナースとしてバリバリ働いていましたが、長年の夢であったオーストラリアへの移住を果たしました！今は子育ての真っ最中、フリーランサーとして働きながら、家族5人ブリスベンで、のんびり生活しています。ナースの経験を活かした健康記事をお届けしたいと思っています。

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