コラム

世界で過熱する幼児教育!幼児期の働きかけがその子の将来を決める!?

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世界で過熱する幼児教育!幼児期の働きかけがその子の将来を決める!?
世界には学校にさえ通うことができない子どもたちが多くいるなか、先進国では「幼児教育」が当たり前の時代。
シュタイナー教育やモンテッソーリ教育など、世界的に広く知られた教育メゾットを日本国内で受けることが可能になり、ますます幼児教育が過熱していますが、世界の「幼児教育」はどのような状況になっているのでしょうか?

なぜ欧米諸国では「幼児教育」に関心が高いのか

さまざまな研究や調査により、幼児期に教育を行うことは脳への好影響だけでなく、子どもの人生に大きな影響を及ぼすことが判明しています。
また、幼児教育に投資することが、教育的にも経済的にも国の経済成長につながることが分かってきたため、欧米諸国では「幼児教育」への関心がより高まっています。
近年では、OECD(経済協力開発機構)のような国際経済機関も「幼児教育」に注目するほど。では、なぜ幼児教育は経済効果をもたらすのでしょうか?

幼児期の教育では、学力や知識を身につけるだけでなく、社会的・情動的性質である忍耐力、やる気、自信、協調性、肉体・精神的健康などの非認知的スキルをも向上させることができます。
そのため、幅広いスキルを身につけた人材が育ち、経済も促進されるという好循環ができ上がるというわけ。
数年におよぶ追跡調査でも、幼児期に適切な教育を受けた人は教育を受けなかった人に比べ、学力、収入、持ち家率が高いという結果が出ているのだとか。
また、生活保護受給率や逮捕者率が低いという結果も出ており、幼児期の働きかけに大きな意味があることが分かります。
このような背景から、欧米諸国では「幼児教育」への関心が高いわけですが、それが徐々に日本を始めとした世界へ広がっているのが現状です。

日本との根本的な差

日本では子どもを「子ども」というフィルターを通して扱う傾向にありますが、欧米諸国などでは、子どもを「1人の人間」として捉えています。そのため、「子どもだから…」「子どもなのに大丈夫?」という考えはあまりありません。
人間だから泣くこともあれば怒ることもあると捉え、どのように子どもが自分で解決するのかを考えさせるようなところもあります。
幼児期から「個人」として扱われて育つため、主張も強く、自信に満ちあふれた人に成長するのは欧米の個人主義ならではと言えるでしょう。

また、欧米諸国では保育士がエキスパートとしての自信を持って幼児や親と接しています。日本だったら「こんなことを言ったら親御さんに失礼かしら…」などと保育士が言い淀むようなことも、自分の知識と経験を活かした専門的なアドバイスとして伝えます。そのあたりが、日本と大きな差がある部分と言えるかもしれませんね。

世界的な「幼児教育」の傾向

1980年から1990年にかけては、恵まれない子どもや発達が遅れがちな子どもに対する幼児教育が重視されていました。
しかし、2000年以降は社会的・経済的格差が生じたこともあり、「すべての子どもが質の高い教育を受けることが大切」だと、世界の「幼児教育」に対する考えも変わってきています。

国によって幼児教育の質や基準、ビジョンは違いますが、子どもの成長を観察し、保育の質を向上させる取り組みは各国で行われています。それに、世界的な話し合いなども行われるようになり、いいものは取り入れていくということも始まっているようですよ。
ユネスコでは、21世紀を生きるためには「学び方を学ぶ」「共に生きることを学ぶ」「やり方(道具の使い方)を学ぶ」「あり方(自分自身を知る自己形成力)を学ぶ」ことが大切だとしています。

いかがでしたか? 人生に大きな影響をおよぼすならば「できることは何でも経験させたい」と思うのが親心というものですが、子どもが興味のないことを押しつけても意味がありません。大切なのは「楽しみながら学ぶ」こと。グローバルな視点を持つ子どもに育てるためにも、世界の幼児教育事情も視野に入れ、我が子にあった幼児教育を探してみてくださいね!

<プロフィール>
ナツキレイ
フリーライター/日本語家庭教師
タイ在住を経てオーストラリアへ。現在はオーストラリアの田舎で日本語を教える傍ら、ライターとしても活動。政治・経済・教育などの分野から、子育て・旅行・セレブ情報など生活や趣味の分野まで幅広いジャンルで執筆中。定期的に英語のニュース・雑誌サイトの記事を翻訳してリライトも行う。日本生まれ海外育ちの2児の母。

写真© Oksana Kuzmina - Fotolia.com
フリーライター/日本語家庭教師。タイ在住を経て、オーストラリアで日本語を教える傍ら、ライターとしても活動。政治・経済・教育などの分野から、子育て・旅行・セレブ情報など生活や趣味の分野まで幅広いジャンルで執筆中。定期的に英語のニュース・雑誌サイトの記事を翻訳してリライトも行う。日本生まれ海外育ちの2児の母。
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