【Kさん宅(東京都)】
ご夫妻と3歳の男の子の3人家族。内装やインテリアのテーマは「ナチュラルでなるべくニュートラルに。この先30年、その素材やデザインとつきあっていけるかどうかを考えて選びました」と奥さま。
「グリーンいっぱいのガーデンがある暮らしがしたい!」そんな名越さんの夢が叶うことになったのは、ある土地との出会いがきっかけでした。その土地とは、南側に公園が開け、道路からは奥まった旗ざお状敷地。「公園の木々を眺めながら暮らせて、旗ざおの部分を緑豊かなアプローチにできたら……そんなイメージがわいてきて、すぐに購入を決めました」
家づくりは、ナチュラルな作風に定評のある設計事務所「プランボックス」に依頼。デザインや素材使いはもとより、敷地のメリットを生かし、お二人のリクエストをくみとったプラン提案にも大満足だったといいます。
「まずお願いしたのは、明るくて開放的な空間。公園の借景も生かしたいと伝えたら、LDKとエントランスが一体で、その上が吹き抜けになっているプランを提案してくださって。最初は玄関から家じゅうが見えてしまって大丈夫? と不安でしたが、道路から距離があるので全然気にならず、このおおらかさを楽しんでいます」
【こうしてよかった!】ダイニング一体型のオープンキッチンは孤立感がなく、おもてなしにもぴったり!
アイランドカウンターとテーブルをつなげたレイアウト。「家事をしながら家族やゲストとコミュニケーションできるのが魅力です」
ココに大満足!
- 外空間を目いっぱい生かした緑を楽しめる間取り。
- 玄関を入るとすぐに広がるおおらかな吹き抜け。
- 家事のしやすいキッチン~洗濯面のレイアウト。
1F DK
【こうしてよかった!】公園の緑を眺められるデッキ。ダイニングにも心地よさが伝わって
デッキの向こうに見えるのは、お隣の公園の梅の木。公園側の敷地が下がっているため視線は気にならず、借景だけを楽しめます。
1F エントランス&LDK
【こうしてよかった!】LDKと一体の玄関ホールに開放感あふれる吹き抜けをプラン
玄関ドアを開けると、頭上はダイナミックな吹き抜け。玄関ホールを仕切らなかったことで、この開放感をLDKでも味わえます。
1F リビング
玄関の正面にあたるリビング。公園側から十分な光が入るため、隣家側の窓は小さめに。壁面が多いため落ち着き感も生まれました。
1F ワークスペース
【こうしてよかった!】こもり感があって落ち着くけれど孤立感はないワークスペース
リビングとDKの間に、パソコンなどを使うスペースを。「開放的なLDとは対照的なほどよい狭さが心地よくて、つい長居してしまいます」
1F キッチン
アイランドカウンターは硬質な素材感のモルタルで仕上げ、空間を引き締めて。コンロまわりにはイギリスの古いタイルをボーダー使いに。 お気に入りを飾れるオープン棚も採用。
子育てと仕事を両立させるには、家事のしやすさも大切な要素!
夫婦ともに多忙なお仕事をもつ名越さん。子育てをしながら日々の家事を無理なくこなすために、水回りのプランにも工夫しました。「以前住んでいたマンションはキッチンが壁づけだったので、家族に背を向けて家事をすることに。新居ではそれを避けたくて、アイランドカウンターにシンクを設置しました。子どもがまだ小さいので、調理や洗い物をしていても目が届くのがいいですね」
キッチンのほかに、家事や子育てでよく使うのが洗面室。洗濯をしたり、お子さんの洗面や入浴を手伝ったりと、出入りする頻度が多いスペースです。名越さん宅では、その洗面室をキッチンに直結。「水回りでする作業がほとんど1カ所ですんでしまうので、このプランは大正解! 大人にとっても、洗面室が近いと快適ですよ」
1F エントランス
東と南に向けたハイサイドライトから明るい光がたっぷり。玄関には靴箱を置かず、階段下のスペースを収納に役立てています。
1階と2階がワンルームのようにつながった間取りなので、個室ごとの冷暖房ではなく、全館空調を採用。「気温差がなくて快適です」
1F 洗面室
洗面カウンターや収納は造作工事でつくり、好みのデザイン&使い勝手に。引き戸のステンドグラスがアクセント。引き戸を開けておけば、洗濯物などを持ったままの行き来もラク。
【こうしてよかった!】一直線に配置した水回りは家事にも子育てにもメリット大!
引き戸を開けておけば、洗濯物などを持ったままの行き来もラク。
1F トイレ
トイレは洗面室の奥。LDKから離れているので落ち着いて使えます。出入り口は開閉スペースのいらない引き戸にしました。
2F 寝室
左手の掃き出し窓の外はバルコニー。東側なので朝日がよく入り、さわやかに目覚められるそう。正面の窓からは公園を見渡せます。
2F 子ども部屋
【こうしてよかった!】吹き抜けで1階とつながり、将来の可変性も十分
吹き抜けとの間はフルオープンにできる4枚引き戸。開けておけばLDKに声が届きます。家族がふえたら中央で仕切って2部屋に。
2F トイレ
寝室の入り口横のドアの奥は、もうひとつのトイレ。夜間に1階に下りなくてすむよう用意しました。子ども部屋からもすぐの距離。
2F 手洗いスペース
トイレの向かいには手洗いカウンターが。ブルーのモザイクタイルが繊細な印象を与えます。ちょっとした身づくろいにも便利とか。
2F W・I・C
家族全員の衣類をおさめているウォークインクローゼット。入ると奥行きがあり、4畳もの広さなので納戸としても活用。
外構
【こうしてよかった!】木々の間を縫うように小さなアプローチを進み、玄関ドアを
外構と植栽は「ブロカント」にオーダー。「ハーブや実ものが自然に生い茂ったような、野趣あふれるガーデンが理想。イメージどおりに仕上がりました」
居室の面積をしぼり、玄関ポーチをゆったりとした広さに。一部に古いレンガをあしらいました。
公園側から見た外観。南側が開けているため、旗ざお状敷地にありがちな狭苦しさとは無縁です。
DATA. Kさん宅(東京)
設計のPOINT
木々の間を縫うように小さなアプローチを進み、玄関ドアを開けると、一気に吹き抜けの大空間が広がる――そのコントラストのダイナミックさを狙いました。屋内のプランにも、広々としたLDKの一角に隠れ家のようなワークスペースをつくるなど、空間のメリハリを意識。そこに暮らしの“物語性”(ストーリー)が生まれます。住まいを「部屋の集合体」と考えず、「物語の流れ」に沿ってプランすると、空間自体が豊かで、暮らしにも合ったプランができるはずです。
プランボックス一級建築士事務所
小山 和子さん
1955年広島県生まれ。女子美術大学芸術学部卒業。87年に小山一級建築士事務所、95年に湧井さんと共同で現事務所を設立。施主のこだわりを形にする家づくりを進めている。
湧井 辰夫さん
1951年東京都生まれ。工学院大学専修学校建築科卒業。95年に小山さんと共同で現事務所を設立。「ものづくり」にこだわり、現場でのアドリブ感を大切に設計活動を続けている。
家族構成 |
夫婦+子ども1人 |
敷地面積 |
120.00㎡(36.30坪) |
建築面積 |
60.44㎡(18.28坪) |
延べ床面積 |
101.22㎡(30.62坪) 1F 53.92㎡ + 2F 47.30㎡ |
構造・工法 |
木造2階建て(軸組み工法) |
工期 |
2013年9月~2014年3月 |
本体工事費 |
約2,400万円 |
3.3㎡単価 |
約78万円 |
設計 |
プランボックス一級建築士事務所 (小山和子、湧井辰夫) TEL: 03-5452-1099 |
施工 |
河端建設 TEL:0120-011012 |
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