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【この建築家と家を建てたい】大きなアイランドキッチンが家族だんらんの場に

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【この建築家と家を建てたい】大きなアイランドキッチンが家族だんらんの場に

【武藤さん宅(神奈川県)】

神戸に暮らしながら神奈川で家づくりを計画した武藤さん。メールを駆使して井上さんとインテリアのイメージを伝え合い、信頼関係を築けたことが、家づくりを成功へと導きました。アンティークが大好きというご夫妻との間に、“古くて汚くてかわいい”そんなキーワードが飛びかい、家づくりにかかわる人全員が盛り上がったそう。

2F LD

白とナチュラルな木の色でまとめたLD

白とナチュラルな木の色でまとめたLD。右手の窓の外に桜の大木が。風景を美しく切りとれるよう、正方形の木枠のサッシを選びました。

外観

箱のようなシンプルな外観

総2階の特徴を生かし、箱のようなシンプルな外観デザインに。ひさしも省いてすっきり見せています。

印象的なエントランス

木製の玄関ドアを中心に小窓とブラケットポストをバランスよく配置して、印象的なエントランスに。

1F 玄関

正面に階段ホールがある玄関

【写真左】ドアをあけると正面に階段ホールが。階段の断面を見せたデザインもどことなくユーモラス。ガラスシェードでぬくもりを。
【写真右】玄関ホールにはアンティークの室内窓をプラス。裏側に子ども部屋の入り口があり、ガラス越しに家族の気配を伝えます。

たたきにつなげたシューズクローゼット

たたきにつなげたシューズクローゼット。「104」で見つけた古いスチール製ロッカーを置き、靴収納に活用しています。

2F DK

洗練された雰囲気のDK

勾配天井に梁を出した、のびやかな空間。梁は木目のままではなく白くペイント。圧迫感をなくし、より洗練された雰囲気に仕上げました。

アンティークが置かれたリビング

【写真左】ブラケットは神戸の「ベンチ」で。「アンティークパーツを集めてリメイクしている、大好きなお店です」
【写真右】リビングはアンティークがそこここに。特にランプがあたたかなコーナーづくりに役立っています。

2F キッチン

白いタイル仕上げのアイランドキッチン

【写真左】白いタイル仕上げのアイランドキッチンは、以前から奥さまが思い描いていたもの。ダイニング側にはオープン棚をつくり、粉引の茶器などを並べて。
【写真右】引き戸が愛らしいカップボード。扉はあえて1枚にして、片側をあけたまま使えるようにしました。

壁のないフラットなデザインのキッチン

家族やゲストが料理に参加しやすいよう、シンク前に立ち上がり壁のないフラットなデザインに。水栓金具は「グローエ」。

2F 和室・ロフト

プレイルームとしても使える和室

親戚が泊まりに来ることが多いため、和室を用意。子どもたちのプレイルームとしても使います。上は収納に使えるロフト。

1F 寝室

通路からいちばん奥の寝室

道路からいちばん奥にあたる場所に寝室をレイアウト。プライベートルームはすべて壁をクロスで仕上げ、コストを抑えました。

2F フリースペース

エレベーターホールにあたるフリースペース

エレベーターホールにあたるスペース。ペンダントとカウンターをあしらったことで、小さいながらもインテリアを楽しめる空間に。

2F 洗面室

タイルと角形シンクに仕上げた洗面室

洗面台もタイルと角形シンクで仕上げました。ミラーボックスは福岡の「アンジェ」にオーダー。

2F トイレ

ドアノブや鍵にもこだわりを感じるトイレ

【写真左】古材の飾り棚がアクセント。小さな手洗いボウルは「カクダイ」のもの。
【写真右】ドアノブや鍵、スイッチにもこだわりを感じさせます。

1F 子ども部屋

菜々ちゃんの部屋

菜々ちゃんの部屋。それぞれの部屋の壁に凹凸をつけてクローゼットをつくり、ベッドやデスクも配置しやすいように工夫しました。菜々ちゃんと拓郎くんは、現在は2段ベッドで一緒に寝ています。

拓郎くん、幹太くんの部屋

左から、拓郎くん、幹太くんの部屋。

2F 浴室

ユニットタイプの浴室

リーズナブルなユニットタイプを選択。家族が多いため、1階にもシャワールームとサニタリーを設けて併用しています。

DATA.  武藤さん宅 (神奈川県)

間取り図

Profile.
武藤さん一家武藤さん一家

大輔さん、麻利さんご夫妻と、幹太くん(14歳)、菜々ちゃん(11歳)、拓郎くん(8歳)、愛犬ワッフル。ご主人の転勤を機に、奥さまの生まれ育った神奈川県に戻ってきました。

家族構成 夫婦+子ども3人+父親+姉
敷地面積 224.73㎡(67.98坪)
建築面積 89.50㎡(27.07坪)
延べ床面積 179.00㎡(54.15坪)
1F 89.50㎡ + 2F 89.50㎡
構造・工法 木造2階建て(HS金物工法)
工期 2010年6月〜2011年3月

 

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【インタビュー】遠距離を乗り越え、イメージを 共有できたことが成功のカギに

持っている食器や家具を新居のイメージソースに

ーーピーズ・サプライに家づくりを依頼したきっかけは?

武藤さん 住宅雑誌で実例を見て、木をたっぷり使ったナチュラルな作風に惚れ込みました。ただ、当時は神戸に住んでいて、家を建てるのは横浜だったので、そんな遠距離で引き受けてくださるのか不安で……。しかも予算が限られているのに、二世帯で住むので広さが必要だったり。こんな条件ではきっと無理だろうなと、半分あきらめぎみで相談したんです。

ーー井上さんはそれを引き受けられたのですね。

井上さん お話のニュアンスで「できる」とわかったんです。コストダウンのアイディアも柔軟に受け入れていただけるだろうな、と。決め手は条件というより人柄ですね。

武藤さん 話せば話すほど好みが合うんですよね。担当の柴崎さんも一緒に、ボロボロのアンティークパーツを見て「これ汚くてかわいい! 」とか(笑)。

井上さん その〝汚なかわいい〟感じがわかる人、あまりいないんですよ(笑)。それでうまくいくと確信しました。打ち合わせの回数は少なかったのですが、メールに愛用のインテリアの写真を添付してくださったので、具体的なイメージがつかめました。特にキッチンは、使われる食器に合わせてデザインを決めるので、いただいた写真が参考になりました。

武藤さん ピーズさんからもディテールがわかる資料をたくさん送っていただいて。工事中も「今こんな進行状況です」と、写真つきで逐一報告してくださったんですよ。

恵まれた自然環境を生かせるようにプラン

ーー間取りプランについてリクエストしたことは?

武藤さん 同居する父と姉のために、ホームエレベーターと、1階・2階にサニタリーを設置したい、小さくても子どもたちそれぞれの部屋をつくりたい、アイランドキッチンがほしい……それくらいかな? あとはもう、井上さんに全面的におまかせでした(笑)。

井上さん 信頼してもらっているというのがうれしくて、「いい家をつくって驚かせたい!」という気持ちで設計に臨みました。プランのポイントになったのは、隣の公園に立っている桜の大木。この眺めを生かすために、2階にLDKをつくり、そこに向けて額絵のような四角い窓をとりました。

武藤さん この桜の木は、土地を購入するときにも決め手になったもの。キッチンからも眺められるようにプランしていただいたので、季節ごとの風景を楽しんでいます。

ーーキッチンはインテリアの主役にもなっていますね。

武藤さん 収納スペースに「104」の建具を使ってもらい、ちょっとレトロな雰囲気に仕上げました。棚の内側のブラウンも古めかしい感じでしょう? こんなディテールもひとつひとつこちらの意向を聞いてから仕上げてくださるので、もっていたイメージをそのまま実現できました。

井上さん この建具も公団住宅のようなほのぼのとした雰囲気があって、今見るとかえって新鮮ですよね。人の暮らしになじんできたものをとり入れることで、新築でもやさしい印象のインテリアになるはず。武藤さんがお持ちの和の食器やアンティークの雑貨にも似合うと思います。

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『私が設計しました』

井上 徹 ピーズ・サプライ 井上 徹さん

飾らず親しみやすい人柄が魅力の井上さん。雑貨からインテリア、車、スポーツまで趣味が幅広いので、建主さんご夫妻のどちらとも好きなものの話で盛り上がるそう。

『ショールームや ショップだけでも 気軽に訪ねてください!』

“インテリアから発想する家づくり”が人気のハウスビルダー「ピーズ・サプライ」を主宰。設計・施工一貫に対するこだわり、古くて新しいインテリアへの思いなど、井上さんのオリジナリティあふれる目線で住まいについて語っていただきました。

米軍ハウスの設計を参考にしている井上さん米軍ハウスの 設計やデザインに インスパイアされます

生年月日 1963年5月10日
出身地 神奈川県逗子市
経歴 日本ビクタ- インテリア事業部、設計事務所、大工修業を経て、個人設計事務所を開設。ジェトロ輸入住宅促進事業の設計・施工を手がけたのち、2000年にピーズ・サプライを設立。
趣味 昔の平屋や古めかしい建物の探訪、テニス(最近は軟式のおつき合いも)、カイトサーフィン(以前熱中していたパラグライダーの浮遊感が忘れられず、海で飛んでいます)。
好きな本 「FLAT HOUSE LIFE」
好きな音楽 弦楽器を主とした音楽全般。最近はアース・ウインド&ファイヤーやウクレレもの。
好きな街 日本のしっとりした街並みや、逗子で生まれ育ったこともあり、海風が感じられる街。行ってみたいのはシアトルとサンフランシスコ。
自分について U.S.NAVY出身の父の影響を大切に、自分のなかに潜在している「和でも洋でもない」感覚を住空間として表現したい。それを建主のみなさんに共感していただけるように、スタッフと一緒にゆっくりと探し求めていこうと思います。

ピーズ・サプライのスタッフ

【写真左】スタッフのみなさんと。「みんなのインテリアの知識はまさにプロです」と井上さん。ほかに現場監督の大原さんが。
【写真右】ショールームに併設された「104」の店内。家づくりを依頼しなくても、家具やパーツだけを購入することもできます。

ピーズ・サプライのショールーム

【写真左】ショールームに並ぶアンティークパーツ。これはドアの錠前。こんなところにもこだわりが
【写真右】 ピーズ・サプライのショールーム。ステンレスやタイルを使ったキッチンの施工例を見学できます。

スタッフの柴崎さんも交えて

スタッフの柴崎さんも交えて。「こんなものがほしいと相談すると、必ずイメージどおりのものを用意してくださって。そのリサーチ力には驚きました」

【インタビュー】和と洋、古さと新しさの バランスのいい住まいが理想

ーー設計事務所ではなく、ハウスビルダーにこだわるのは?

井上さん クオリティの高い家をつくるには、施工の現場にきちんと話が伝わることが前提。特に私たちのつくる家は、仕上げのディテールへの指示がこまかいので(笑)、分業より設計・施工一貫のほうが伝わりやすいと思っています。私自身が大工を経験したことも大きいですね。設計事務所で住宅設計を始めた頃、現場の大工さんから「お前たちの描いてる図面は絵だな」と言われて。実際につくる人の立場に立っていない、机上の空論みたいな図面だったわけです。それで奮起して大工修業を3年。おかげで現場の苦労や志がわかりましたし、仕上げのことまでしっかり考えた図面を引けるようになりました。

ーーピーズ・サプライさんのディテールにひかれる人は多いですよね。インテリアのヒントはどんなところから得ているのですか?

井上さん 基本的には建主さんのイメージを形にするお手伝いなので、好みを徹底的にリサーチします。手持ちの家具や雑貨、食器などを見せていただいたり、行きつけのカフェやインテリアショップをうかがったり。とはいえベースにあるものは共通していて、甘すぎずクールすぎず、素朴だけれど洗練されている、そんな空間。リクエストが多いのがフレンチスタイルやシンプルモダンスタイルなので、それが私たちの作風と思われがちですが、じつは自分自身で長年あたためているイメージもあるんですよ。

ーー4年前にオープンされたインテリアショップ「104」のスタイルですね。

井上さん そうです。私たちの視点で集めたユーズド家具や雑貨、インテリアパーツを扱っています。メインのテイストは〝米軍ハウス〟。子どもの頃に父が住んでいたこともあって、その空気感や素材の使い方、和と洋を絶妙にミックスさせたデザインが気になっています。もうひとつのモチーフは〝日本の古い公団住宅〟。これもレトロなのになぜかモダンという不思議なデザインで、われわれの世代には懐かしいし、公団住宅を知らない若い人たちにとっては新鮮に映るようですね。

ーーその時代ならではの魅力が伝わってくるものばかりですね。

井上さん 結局、自分の幼少期の体験のなかに心地よい住まいのイメージがひそんでいて、そこが着地点なのかもしれません。でも、ただ古ければいいというわけではなく、今の暮らしに合った住まいのなかにアクセントとしてうまくとり込むように心がけています。それから、古いパーツを空間になじませるためには、仕上げの素材感も大切。風合いのいい無垢材や珪藻土、しっくいなどを厳選して、職人さんがひとつひとつ手作業で仕上げています。家づくりに携わっていて実感するのは、作る人の手が多く入っているものほど、人は直観的にあたたかさを感じるということ。ハンドメイドのよさをじかに伝えられるということも、ハウスビルダーの醍醐味かもしれません。

ーー住まいをもっと楽しむために、これから家づくりをする人にアドバイスしたいことは?

井上さん 家そのものはシンプルな器としてつくって、その中で自由に遊んでみては。たとえば、季節ごとに家具のレイアウトをまるごとかえてみてもいいと思います。私たちは造作家具より置き家具をおすすめすることが多いのですが、じつは模様がえを楽しんでほしいという意図もあるんですよ。春はテーブルを窓ぎわに寄せて開放感を味わったり、冬は部屋の片隅でほっこりくつろいだり。家は建てたら終わりではなく、住みながらどんどんいじり回して(笑)、自分なりの色に染め上げていってほしいですね。

実績紹介

Mさん宅(神奈川県)

Mさん宅の実例オープンな間取りとシンプルな内装で、自然体で暮らせる住まいを実現。ステンレスの対面式キッチンや無垢の床など、こだわりはしっかり生かしました。「間仕切り壁を最小限にしたので、わが家の間取りは1LDK。個室が必要になったらリフォームできるので、今は開放感を満喫しています」とMさん。

家族構成 夫婦
敷地面積 123.60㎡(37.39坪)
建築面積 39.74㎡(12.02坪)
延べ床面積 76.69㎡(23.20坪) 1F 39.43㎡ + 2F 37.26㎡
構造・工法 木造2階建て(在来金物工法)
工期 2009年5月〜10月

会社情報

事務所名 有限会社ピーズ・サプライ建築設計事務所104
住所 神奈川県横浜市保土ヶ谷区西久保町121
保土ヶ谷スカイマンション1F
TEL 045-715-7791
FAX 045-715-7793
E-MAIL info@ps-supply.com
交通アクセス JR保土ヶ谷駅、相鉄線天王町駅より徒歩8分
営業時間 10:00~19:00
定休日 火曜日、第3水曜日
スタッフ構成 一級建築士1名、二級建築士3名、その他2名
相談料 無料
設計料 床面積3.3㎡に対し平均6万5000円
(設計・施工一貫システム)
最近3年間に手がけた個人住宅の数 2000万円台 7件
3000万円台 2件
4000万円以上 0件
リフォーム 80件

 

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