半分自分でつくることで費用を節約! しっくいの壁や無垢材の床などの自然素材はもちろん、憧れていた薪ストーブのある暮らしも手に入れた大木さん夫妻の“家づくりストーリー”をご紹介します。
自分たちが参加することでコストを下げて、品質はアップ!
三角屋根の青い外観に薪ストーブに板壁──と、憧れ要素が満載の大木さんのお宅。
結婚当初から家づくりのプランがあったお二人。できるだけ自然素材を使いたかったものの、話を進めていたハウスメーカーでは全部オプションで、費用が500万円以上もアップしてしまい……。
「どうしたものかと思っていた頃、私の友人が、DIYで家づくりに参加する『ハーフビルドホーム』のことを教えてくれて、見学に行ってみたんです」と有美さん。
その家に入るなり、有美さんが目をキラキラさせて「わあ、こんな家に住むのが夢」とつぶやいたのを聞いて、「だったら俺が建ててやる!」と一気にモチベーションが上がった将史さん。ただし、このハーフビルドの家づくりは、DIYで参加するといっても、ちょっとやそっとの参加ではありません。外壁の塗装、デッキづくり、内装に至っては断熱材を入れるところから、天井張り、壁塗り、洗面台やキッチンの組み立て、建具のとりつけまで、内装はほぼすべてDIY。
普通ならためらうところですが、「不思議と不安は一切なかったです! すでに多くの人がつくっていたので、自分たちにできないことはないだろうと(笑)」
かくして、仕事の休みに二人で現場に通い、1年かけてコツコツと理想の家をつくり上げました。
1F リビング
念願の薪ストーブを囲んで、二人でゆっくり。「以前はテレビっ子だったけれど、テレビをまったく見なくなりました!」
1F ダイニング
木製の窓枠は各部屋のイメージに合わせてペイント。ダイニングはごはんがおいしくなりそうな暖色系に。天井材の端材で腰板を。
1F ダイニング
茨城県結城市にある人気カフェ「カフェ・ラ・ファミーユ」の窓の雰囲気が好きで、インテリアのイメージソースにしたそう。窓は「アンダーセン」の木製。
1F ダイニングキッチン
「キッチンをDIYすることもできましたが、機能性を充実させたかったのでメーカー品を購入。現場での組み立てだけDIYを」。キッチンは天井もしっくい仕上げに。「けっこう大変でした!」 デッキに通じるドアは「シンプソン」の木製断熱ドア。
1F サニタリー
洗面室は青い窓枠とモザイクタイルで、さわやか&クリーンに。タイル貼り、窓枠のペイントはもちろん、洗面台の設置もDIYで! リビング横に設けた、将史さんのワーク&ホビールーム。1.5畳ほどのスペースですが、そのコンパクトさが秘密基地っぽくて◎。
仕上げのひと技 & 端材を生かしたこだわりのDIYをチェック!
天井材の端材でつくったキッチンカウンター
「内装がDIYなので、既製品よりDIYの家具が似合う気がして、内装材の端材でいろいろな家具をつくりました」。好みのサイズでつくれるのもDIYの魅力です。側面にはアンティークのキッチンツールをとりつけて。カフェっぽい雰囲気が満載!
ダイニングテーブルは床材の端材で
テーブルのアイアンはネットショップで購入。床の塗料と同じもの(「リボス」の自然塗料)で仕上げたので、相性も抜群です。
いい感じのラフさがDIYならでは
床材の端材でつくったテーブルトップをウッドボックスにのせて。ざっくりとした味わいは既製品にはない魅力です。
フランスの田舎家のようなテラコッタ
キッチンの床には、有美さんが「絶対使いたかった」というテラコッタを敷き詰めて。ワックスを塗ったり、カットしたりと手がかかっています。
【壁をくりぬいて】オープンニッチに
壁は比較的自由に使えることに気づき、オープンニッチに。明るさと風通しを確保しつつ、ディスプレイにも活躍。
【壁をくりぬいて】ステンドグラスを
光が届きにくいワークルームや廊下の壁にはステンドグラスをはめ込んで。インテリアもぐっとおしゃれになりました。
ついにはたれ壁にアーチをつけられるまでに
シューズクローゼットの開口部を曲線にする技術を自力で会得。「きっとこうすればできるだろうというイメージでやってみたら、なんとかなりました(笑)」
外観
外壁はウエスタンレッドシダーのサイディング。横張り部分はブルーに、縦張り部分はベージュにDIYでペイント。「ドイツの自然塗料『プラネット』を使いました」
「屋根に上って薪ストーブの煙突もとりつけたし、断熱材も自分たちで入れました。費用面だけでなく、愛着もひとしおです」
↓注文住宅で家を建てたSさんの体験談を見る↓
2019.07.20東京スカイツリーや東京タワー、天気の良い日には富士山まで見える最高のロケーションを持つ土地に居を構えられたSさん。家の前には、大きな河川敷があり、どこからともなく通行人の鼻歌が聞こえてくる。そんな気持ちを開放してくれる、心...続きを見る
2019.07.31スポーツやキャンプなどのアウトドアやDIYなど多くの趣味をお持ちのSさん。幼いころからご実家で鳥小屋や犬小屋を造られるなど、DIYの経験も豊富にお持ちで、今回の家づくりの際もDIYをする余白を設けたこだわり満載の住まいを叶...続きを見る
DATA. 大木さん宅(茨城県)の間取り図
ご家庭プロフィール
大木 将史さん
有美さん
郵便局員の将史さんと、ライフスタイルショップにお勤めの有美さん。それぞれお休みが不定期のお二人。「一人で作業をする日も多かったけれど、なんとか完成させました!」
家族構成
|
夫婦
|
敷地面積
|
330.59㎡(100.00坪)
|
建築面積
|
67.86㎡(20.53坪)
|
延べ床面積
|
110.13㎡(33.31坪) 1F63.76+2F46.37㎡
|
構造・工法
|
木造枠組み壁工法(2×4工法)
|
工期
|
2013年9月〜2014年10月
|
建築総コスト
|
1678万円
|
3.3㎡単価
|
約50万円
|
設計・施工
|
㈱ハーフビルドホーム ハーフビルド設計工房 TEL:0287-69-6620
|
「大木さん夫妻の “家づくりストーリー”」もチェック!
★あなたにピッタリのリフォーム会社を探しましょう!
あわせて読みたい記事はこちら
2016.07.26 Living & Diningもとは続き間の和室。庭に面して縁側や応接間があるため日ざしが届きにくく、砂壁もやや暗い印象でした。掘り込み天井のデザインをそのまま生かしたダイニングと、それに続くリビングは、どちらも...続きを見る
2015.12.07とあるショールームで無垢材の床を体感し「おしゃれで気持ちいいな」と憧れていたTさん。中古マンションを購入し、不動産会社から紹介されたリフォーム会社に相談したものの「マンションだと施工がむずかしいとか、すき間があくなど、無垢...続きを見る
2015.12.08瀬戸さんのご主人は、長男でひとりっ子。ご両親と一緒に暮らすのは、お互いにとってごく自然の成り行きだったといいます。「結婚する前から妻ともその話をしていましたし、両親もそのつもりだったようです。僕たちが結婚したのとほぼ同時期...続きを見る
2016.11.14一見ファブリックパネル、実はインターフォンカバー(p68)インターフォンの目隠しに、石川さん宅は、ファブリックパネルを使用。ご主人が木枠をつくり、奥さまがお気に入りのファブリックを切ったり貼ったりして作製。4つ並べてインテ...続きを見る
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます