単なる移動空間としてとらえがちな「玄関」は、ひと工夫すれば、生活空間に広がりやうるおいを与えてくれます。固定概念にとらわれず、柔軟な発想で自分らしさを表現しましょう。
小さな家こそ玄関を広めにする
玄関を多目的に使える空間と考えて、少し広めにとってみてはいかがでしょうか。たたきやホールに小ぶりのコーヒーテーブルやチェアを置けば、かつてのぬれ縁や縁側のように、近所の人たちとの語らいの場になるでしょう。
狭い玄関では、コートを脱ぎ着するにも窮屈です。花粉症の家族がいるなら、玄関にコート掛けをつくってみては。室内まで花粉を持ち込む心配がありません。
また、姿見があると、外出前に身だしなみが整えられて便利なうえ、空間に広がりが生まれます。
玄関に大きなシューズクローゼットをつくっておくと、ゴルフバッグやサーフボードなどのスポーツ用品もたっぷりしまえます。
同じ面積でも広々と見せるには、ポーチとたたき、ホールに同じ床材を使う方法が効果的です。上がりかまちは低めがおすすめです。
たたきはテラコッタタイル。少し広めにして、イームズチェアなどをディスプレイ。手前のリビングの床と段差をなくして広々と。
地窓やスリット窓で明るく風通しよく
自然の光を意外にとり入れにくいのが玄関です。道路からさほど距離がないことが多いので、窓を大きくとるわけにはいきません。
そこでおすすめなのが、地窓や欄間。目の高さが壁になるため、外部からの視線が入らず、額を飾ることもできます。
外に接した壁に沿って靴箱を設ける場合は、床から天井までの高さにしないで、上下に窓をとるのも一案。床や天井が広く見えるというメリットがあります。
縦長スリット窓も、プライバシーを守りながら光をとり込むのに適しています。
ドア横にガラスをはめた、ゆとりのあるエントランス。ホールからも大きく外の景色が見え、明るさも抜群です。
玄関のレイアウト・間取りプランを考える時のポイント
- たたきは、靴やコートの着脱がラクにできるスペースをとる。
- 狭い敷地では、玄関とLDを一体化させたオープンプランもよい。
- 玄関にウォークインタイプのシューズクローゼットを設けると、物置がわりにたくさんしまえて便利。バッグなど、ちょっとしたものが置ける台があると重宝。
- 傘立てやスリッパ立ての置き場所を決める。スペースがないなら、靴箱に組み込むか、壁厚を利用。
- 高齢者がいるなら、座って靴がはけるベンチや手すりがあると便利。
- 欄間や地窓、スリット窓などにより、プライバシーの保護と採光・通風を両立。
- 上がりかまちを低くして、ポーチとたたき、ホール、廊下を同じ床材でそろえると奥行き感が出る。
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