お子さんに家計のお金についてオープンに話す!という子育てポリシーをお持ちのくりくりくりこと栗林景子さん。主婦の代表として暮らしニスタ編集部が選抜した“暮らしニスタ★主婦Stars”のメンバーであり、主婦FPとしても活躍する栗林さんに家族でやる家計管理のコツを聞きました!「家計管理は家族がチームになってやったほうが楽しいし、成果が大きいです」とのこと。具体的にどのように家族と協力しながら家計管理は行えるのでしょうか?
家計管理はお母さんだけが苦しむ必要はない
家計管理の大前提は、何かを買った後に「買いすぎたからどうしよう」と考えるのではなく、買い物をする時に「いる」「いらない」と精査することが大事と説く栗林さん。大きな買い物をする際には、家族会議で買うべきか、買わないべきかを話し合っているそうです。
「『今月の家計がピンチ!』となった時に、削ってはいけないのが子どもと旦那さんのお小遣い。もちろん高すぎたら見直すべきですが、そうでなければ削るべきではないと思います。家族はチームなので、お小遣いを減らすと不信感に繋がり、協力もしてくれなくなります。
なので、家族のお小遣いではなく食費やレジャー費など家族みんなに平等に影響が出る項目を減らすほうがおすすめです。また旦那さんのお小遣いであれば額は減らさずに、携帯代やビール代など払ってもらう項目を追加するといいでしょう。旦那さんがお小遣いの範疇でやり繰りしてもらう流れを作ったほうが家計にとっても助かりますから」(栗林さん)
家計の状況や家計管理の見直しをする際には、家族に話しておくことも大事になってきます。栗林さんのお宅では、「今日は外食にする?」とお子さんに言うと「今月ピンチなんだから作ったほうがよくない?」と子どものほうから言ってくることもあるんだそうです。
家計管理はお母さんだけが1人で苦労して自分の洋服代や化粧品代を節約しがちですが、そんな必要はナシ。「みんなのために頑張る」と宣言することで家族からの協力も得られやすくなります。
「コンビニスイーツを我慢すれば家族旅行に行けるよ!」とモチベーションを高め合う
「電気代節約のために『電気を小まめに消して!』と言うだけならただの命令ですが、『毎年、8月の電気代がヤバイからみんなで頑張ろう』と声をかけると、「そうだね」と納得した上で協力してくれます。
そして翌月に先月の電気代を「みんなのおかげで2万円切りました!」と発表するとゲーム感覚で楽しくなってくる。そのご褒美に家族で外食したりスイーツを食べたりすると、また頑張る気持ちが湧いてきます。節約しようと毎日イライラするのではなく、そうやってゲーム感覚で楽しくやっていくほうが家庭の平和のためにもいいのではないでしょうか」(栗林さん)
またお金の感覚を別の目標にスイッチングすることも大事なこと。みんなが楽しみになる目標を設定することで、家族全員のモチベーションアップになります。たとえば家族旅行や外食など。「このスイーツを3年間我慢したら、3年後に家族で旅行に行けるよ」などと励まし合うと、節約も一気に楽しくなるはずです。
家計管理は「1年くらいは結果が出なくても仕方ない」と腹をくくっておくと気持ちが楽
栗林さんは現在、年間で150万円ほどの貯金ができているそう。しかし家計簿をつけていた最初の年は数万円しか貯金ができず、2年、3年をかけていろいろと変えていったら3年目以降に一気に貯金ができるようになったんだとか。
「最も大きな家計管理は通帳の残高の減少です。残高が増えているなら家計としてプラスなわけですが、1カ月単位で一喜一憂しているとしんどくなってきます。『月々〇〇万円でおさめないといけない』と縛りすぎると辛くなるので、『先月赤字だったから今月はどうしよう』と考えるくらいが楽。
細かな予算を作らなくても目安が生まれてくるので、その目安を大幅に超えたらその理由を振り返ってみてください。見直しは毎月毎月頑張りすぎるのではなく、3ヶ月や1年などのスパンやライフスタイルが変わったタイミングなどでOKです」(栗林さん)
すぐに結果が出ないと不安になりがちな家計管理ですが、栗林さんによると1年間くらい赤字になってもしょうがないと捉えると気持ちが楽になるそうです。光熱費も初期投資などで最初は大きく支出が増えることもあるので、中長期的に考えないと長続きしません。
「今の生活を一気に変えるのではなく、家族に『今月は光熱費の節約を頑張ろう『来月から携帯代を安くするためにみんなの携帯が変わるからね』など、家族とコミュニケーションを取りながら余力のある時にポイントごとに見直しをしたいですね』(栗林さん)
間もなく子どもたちの受験や進学が重なって年単位でかかるお金が100万円ずつ増えてくる時期に入るという栗林家。早いうちから「数年後には〇〇万円が必要になる」と心積りをしておくのと、そのタイミングになってから焦りだしてどこかからお金をかき集めてくるのとでは家計にとって大きく違ってきます。
家計管理は家族というチーム戦であり、中長期戦。焦らず、家族みんなで楽しみながらできることから始めたいですね。
以上、楽しい家計管理術を、暮らしニスタ★主婦Stars栗林景子さんに教えていただきました!
取材・文/AKI
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