コラム

心臓バクバクが止まる!更年期の「動悸」セルフケア方法とは【薬剤師が解説】

  • クリップ
心臓バクバクが止まる!更年期の「動悸」セルフケア方法とは【薬剤師が解説】

「ちょっと歩いただけで心臓がバクバクしてきた」「寝ていたら急に動悸が……」

このような動悸は、もしかすると更年期の症状かもしれません。動悸とは脈が乱れて不快に感じる症状のことで、更年期には自律神経の乱れから動悸を感じる人もいます。動悸が出ると気分がよくありませんし、不安にもなってしまいますよね。

この記事では、更年期の「心臓バクバク」症状、動悸のセルフケアについてご紹介します。お読みいただいて動悸の不安を解消し、快適な毎日にお役立てください。
(文/薬剤師 越智屋ノマ)

更年期の動悸とは?

更年期に起こる動悸の症状や原因をみていきましょう。

更年期の動悸って、どんな症状?

激しい運動の後に動悸が起こるのは一般的なことですが、更年期の女性は安静時にいきなり心臓がバクバクして動悸症状が出ることがあります。就寝中に動悸が始まり、息苦しくなった経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

更年期の動悸はなぜ起こる?

更年期の動悸は、自律神経の乱れによって起こると考えられています。

更年期には女性ホルモンが分泌されにくくなり、その影響を受けて自律神経もバランスが崩れてしまうのです。脈拍や呼吸は自律神経によってコントロールされているため、自律神経が乱れると動悸などのトラブルにつながります。

また、ストレスや生活習慣の乱れも自律神経に影響を与えるため、強いストレスを抱えている方は更年期の不調が出やすくなるともいわれています。

動悸解消のカギはリラックス

普段の生活で簡単にできる動悸対策をご紹介します。

1.動悸を感じたらまず深呼吸

動悸を感じたときは、落ち着いて深呼吸してみましょう。腹式呼吸を繰り返すとリラックス効果で不安や緊張がやわらぎ、動悸が落ち着いていきます。

深呼吸の基本は息をしっかり吐き出すこと。「いーち……に……さん……」とゆっくり頭の中で3秒数えながら口から息を吐き出していきましょう。そのあとは、またゆっくり3秒数えながら鼻から息を吸い込みます。

5~10分ほど繰り返すうちに、緊張が和らいでいくでしょう。

2.食生活の見直し

更年期のセルフケアでは、食事・睡眠・運動などの基本的な生活習慣を整えることが重要。バランスのいい食生活を心がけ、心とからだを整えていきましょう。

とくに更年期の女性におすすめしたいのが大豆。大豆は女性ホルモンと似た働きをするとされるイソフラボンが豊富であり、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、食物繊維などもバランスよく含まれている「女性に優しい食材」です。

3.睡眠と運動でストレス解消

ストレスは自律神経のバランスを崩し、動悸をはじめとした更年期の不調を悪化させると考えらえています。更年期を上手に乗り切るためにはストレス解消が欠かせません。

十分な睡眠時間を取ったり、ウォーキングなどの有酸素運動を取り入れたりすると、更年期の不調をやわらげることができますよ。

動悸が長引いて不安…そんなときは?

セルフケアを試してみても心臓のバクバクが収まらない……そんなときの対策を紹介します。

ひとりで悩まず、医師に相談

症状がつらいときは、不安を抱えこまず専門家に相談することをおすすめします。動悸は更年期によく出る不調のひとつですが、高血圧など他の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断は禁物です。婦人科などの医療機関を受診して、医師に相談してみましょう。

ホルモン補充療法とは?

婦人科の更年期治療として、ホルモン補充療法(HRT)がよく知られています。ホルモン補充療法では、不足している女性ホルモンを補って更年期のつらい症状を改善します。

ただし、乳がんなどを発症するリスクがわずかに高まる可能性があるため[*1]、定期的にがんなどの検査を受けなければなりません。

[*1]産婦人科 診療ガイドライン ―婦人科外来編2020

更年期の動悸には漢方がおすすめ

動悸を含む更年期のさまざまな症状には、医薬品として効果が認められている漢方薬がおすすめです。

漢方薬は女性ホルモンのバランスや自律神経の乱れを根本から整えることを目指すものです。そのため、慢性的な動悸だけでなく、更年期に起きるさまざまな不調に悩む方にも、ぜひおすすめしたいお薬です。

<更年期の動悸に悩む方におすすめの漢方薬>

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):体力が虚弱で疲れやすく、からだの冷えやすい方
血行を改善して水分代謝を整え、更年期障害や月経不順など女性のさまざまな不調に用いられる代表的な漢方薬です。 

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):体力が中程度以上で、イライラ動悸、不眠、便秘などのある方
気を巡らせ、からだの熱を冷ますことで、感情の高ぶりを抑え、心身の状態をよくします。

・加味逍遙散(かみしょうようさん):疲れやすくていらだちが多く、肩こりなどのある方
当帰芍薬散同様に、更年期障害や生理不順などの女性によく使われる代表的な漢方薬です。上昇した気を降ろして、からだに巡らせることで、イライラをともなう不調を改善します。

ただし、漢方薬を選ぶときは「自分の状態や体質に合っているか」が重要です。合わないものを選ぶと十分な効果が得られず、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

AIを活用した「オンライン個別相談」なら、スマホで完結するサービスですので、対面では話しにくいことも気軽に相談できます。漢方に詳しい薬剤師がひとりひとりに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。

▶「あんしん漢方」を詳しく見てみる

動悸の悩みを解消して「心臓バクバク」にさようなら

いきなり起こる動悸は、更年期の症状かもしれません。更年期には自律神経のバランスが乱れて動悸などの不調が起こりやすくなりますが、深呼吸でリラックスしたり、基本的な生活習慣を見直したりすると不調をやわらげることができます。

動悸が長引いて不安なときは、専門家に相談して、ご自身に合った漢方薬を取り入れ、根本からアプローチしてみてはいかがでしょうか。動悸の不安を解消して、健やかな毎日を過ごしてくださいね。

<この記事を書いた人>
薬剤師 越智屋(おちや)ノマ
病院・調剤薬局での勤務を経て、現在は2人の子供の育児に奮闘しながらライター兼ショートショート作家として活動中。薬剤師として磨いた服薬指導・薬歴作成の経験から、「難しいことを分かりやすく」をモットーに記事や小説を執筆している。働きながら子育てをする大変さを痛感しており、仕事や育児に励む女性に寄り添っていきたいと考えている。

▶あんしん漢方(オンラインAI漢方)

  • クリップ

Ranking

ランキング

もっと見る

Popular Kurashinista

人気の暮らしニスタ

もっと見る

1

mamayumiさん

194305

おうち料理愛好家。福岡在住/夫と小4の息子の3人...

2

舞maiさん

161920

本の世界から観る史跡巡りが好きで古都にも足を運び...

3

ハッピー(小寺 洋子)さん

153479

料理愛好家。大阪在住/日常の小さな喜び(宝物)を...

4

happydaimamaさん

61091

USJが大好きな3人息子の母ちゃん☆ユニバリアル...

5

🌠mahiro🌠さん

28610

 🤔🤨🤬😬🧐🤫

1

ハッピー(小寺 洋子)さん

1084444

料理愛好家。大阪在住/日常の小さな喜び(宝物)を...

2

舞maiさん

549896

本の世界から観る史跡巡りが好きで古都にも足を運び...

3

mamayumiさん

537082

おうち料理愛好家。福岡在住/夫と小4の息子の3人...

4

KMママさん

145872

男の子2人と幼稚園に通う娘の子育て中の母です。 ...

5

ベロリッチさん

132457

脳内メーカー「100%食」の超食いしん坊!計画を...

コストコ男子さん

12214447

コストコアドバイザーのコストコ男子です。 コス...

*ココ*さん

5633450

力を抜いてゆるゆるでいこう🎵

ハニクロさん

4002741

3児の母、医療関係の仕事をしています。 身...

香村薫さん

5320254

モノを減らして時間を生み出す、ロジカルなお片づけ...

4児ママRomiさん

10230272

100均/廃材/古着を活用したリメイク、DIYが...