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コラム

子どもの好き嫌いを救う、料理のヒーロー現る⁉【和田明日香の地味ごはん日記vol.3】

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子どもの好き嫌いを救う、料理のヒーロー現る⁉【和田明日香の地味ごはん日記vol.3】

こんにちは。
和田明日香です。

前回は、子どもたちの好き嫌いについて、それから、肉が嫌いな次女が食べてくれた「きのこそぼろ(肉入り)」の話を書きました。
肉が嫌いな次女がいる一方で、海の生き物全般が嫌いな長男もいる我が家。
次女を肉側に寄せようとしているわけではなく、長男にも、魚介類を食べてもらえるようあの手この手で挑んでいます。

次女に比べて、長男の方が気まぐれに食べてくれることが多いんですね。
例えば。
夏休みに家族で高知に行った時、仁淀川で川下りをしました。
インストラクターさんから、台風の影響で川はいつもより濁っていると聞いていましたが、いやいや充分にきれいで、大人も子どもも何度もボートから川に落ちて遊びました。

その夜、地元の食材を使った料理を出す店に行くと、昼間に遊んだ川でとれたばかりという川魚の素揚げが出てきました。
あんなきれいな川で育ったんだから、美味しいに決まってるよね〜!と、長男以外のみんなで大盛り上がりの中、おもむろに手を伸ばし、川魚の素揚げを立て続けに何個も口に放り込む長男。
えっ?魚頭から食べてる!?と、大混乱でした。

そういうことは今まで何度かあったのですが、ほとんどが外食の時。
鴨川でかれいの唐揚げを食べた時も、伊豆で鉄火巻きを食べた時も、高知のそのお店と同じようにこじんまりとした和食料理屋さんで、しかもお店の入り口に生け簀があるようなところばかり。
もしかして、人一倍鮮度を気にしていて、だから家で出す魚介は信用できないのか!?などと推測してしまいますが。
真相はわかりません。
仮にそうだとしても、家に生け簀を置くわけにはいかないし。

ひとつだけわかっているのは、そっとしておくのが一番、ということ。
次女に対しては、これはあなたの好みにあわせた味付けで、何が入っていて、こうやって作りました、と丁寧に説明した上で、まずはこれだけ食べてみてください、と小さく盛り付けて、なんならお口にあーんまですれば、それが食べるきっかけになったりするのですが。
長男に対して同じようにすると、説明している時点でテーブルに顔をつっぷし、しばらくひとりの世界に閉じこもってしまいます。
終了のゴング、カンカンカン、です。

そうならないためには、それが海の生き物だとも、どんな味なのかも言わずに、しれっと出すこと。
それから、いっしょに食べている人は美味しく食べるけど、美味しいからって長男に食べることを強要しないこと。
食べたとしても、囃し立てない。
食べてくれてうれしい気持ちは顔に出さず、「ああ、ね。美味しいよね。」ぐらいの反応にとどめること。
一口も食べなかったら、何が嫌だったのか、軽〜く(ここ大事です)、あくまでも軽〜く聞きますが、こちらが納得できるような理由は期待しないこと。
たいがいは「なんか、嫌」なのです。

性別が違うから、ということを理由にしていいかはわかりませんが、長女や次女よりも、わたしにとっては謎の多い長男。
いつか読んだ占いで「中間子は宇宙人タイプ」と書かれていて、激しく納得したものです。
だからこそ、おもしろいのだけど。
だからこそ、わかりたいと思っちゃうのだけど。
きっといろいろ感じ取ったり、考えたりしているんだから、彼のペースを尊重しないとなあと。
そう言い聞かせることで、食べてもらえなかった悔しさをごまかしています。

今回は、そんな長男もごはんをおかわりして何個も食べた、さわらのからあげをご紹介します。
「からあげ」という存在のなんと頼もしいことよ。
嫌いな食材を食べさせるハードルを、こんなに下げてくれる料理は他にない気がします。
ベーシックな作り方ですが、からあげにしちゃえば、どんな食材もヒーローになれる。
いろいろな魚の切り身でも応用できるので、旬の魚で作ってみてくださいね。

ヒーローからあげ さわら編

<材料>
さわらの切り身…3切れ
Aにんにく…小1片
Aしょうが…小1片
A酒…大さじ1
A醤油…大さじ1
Aみりん…大さじ1(焦げやすいけど、ちょっぴり甘い方が好みなので入れます。焦げが気になる方はカットしても)
A塩・こしょう…少々
片栗粉…適量(1/4カップ目安)
揚げ油…適量
レモン…お好みで

<下ごしらえ>
・Aのにんにくとしょうがはすりおろす。

<作り方>
1.さわらは一口大に切って、水気をしっかり拭き取る。
2.ボウルにAを混ぜて、さわらを漬ける。味をなじませるためにできれば10分程度置いておきたいです。
3.ボウルに片栗粉を少しずつ加え、まわりが少し粉っぽくなるまで多めにまぶす。
4.鍋の底から2cm程度のところまで油を注ぎ、170度に熱する。3を入れ、油に浸かっている方がこんがりと色づいたら上下を返す。合計7〜8分揚げる。
5.皿に盛り付け、お好みでカットしたレモンを添える。マヨネーズをつけると背徳の味。

和田明日香(わだ・あすか)料理家。東京都出身、3児の母。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、食育インストラクターの資格を取得。オリジナルレシピの紹介、企業へのレシピ提供のほか、講演会、コラム執筆、CM、ドラマ出演など幅広く活躍。近著『10年かかって地味ごはん。』は20万部を突破。

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