釣りは一度体験したら病みつきになる人も多いアウトドアレジャースポーツの一つですが、その魅力とは何なのでしょうか?
いったい何が楽しいの?
老若男女を問わず、みんなが釣りに惹かれる理由を探ってみました。
1.自然に触れ、非日常空間でストレス解消できる
釣りの第一の魅力は、自然との一体感を味わえること。
せわしない毎日で知らず知らずストレスをためている人、都会での生活に息苦しさを感じている人にとっては、川のせせらぎや波の音を聞きながら、風を感じ、美しい景色を眺めるだけでも気分転換になりますよね。
そんな中でさらに釣りを楽しめば、心がリセットできること間違いなし!
生き物を相手に知恵比べをしているうちに、知らず知らず釣りに無我夢中になり、すべてを忘れて集中してしまう…これこそが”非日常”ですよね。
「自分の悩みなんてちっぽけなものだな」などと思う人もいるようです。
2.魚との駆け引きにワクワクが止まらない!
釣りは、釣り糸をたらしてただじっと魚を待っているだけのものではありません。
釣り場の状況や魚の反応を見て戦略立ったイメージを描くことが重要。
さらに、魚に警戒されないように注意しながら、時に竿をスーッと持ち上げて魚を誘ったりするような動きもします。
こちらも必死なら、あちらもまた必死。
まさに真剣勝負です。
「よし、近づいてきた」
「エサに食いついてきたぞ」
「ハリにかかった!」
こんなふうに魚との駆け引きが繰り広げられていくのが、釣りの醍醐味です。
そして、狙い通りに魚がかかってから、魚を思う通りに取り込むまでが最大の山場。
魚にグイグイと引っ張られるスリルとドキドキ感を味わいながら格闘し、必死に釣り上げた時の達成感や喜びは、何物にも代え難いものがあります。
それまでにない大きな魚を釣った時に、感動のあまり足がガクガク震えるなんて経験も、釣りファンの間では珍しいことではないのです。
日常生活ではもちろん、ほかのアクティビティでは得難いこんな体験が、多くの人たちを虜にしている理由です。
それは日本だけではありません。
欧米でも、釣りは古くからレジャースポーツの雄として支持され、ハンティングと並びステイタスの高いアウトドアレジャースポーツなのです。
3.限りなく挑戦し続けることができる奥の深さ
とはいえ、釣りには想像通りのシナリオというものはありません。
自然と生き物を相手にするレジャースポーツは非情な一面もあります。
例え同じ場所・同じ季節であっても、面白いように釣れることもあれば、1匹も魚が釣れないこともあるのです。
もちろん、全く釣れない日はがっかりするものの、「じゃあ、今度こそ釣ってやるぞ」と奮起して、いろいろな情報をかき集め、時にはハリを小さくしたり糸を細くしたり…試行錯誤を重ねることもまた新しい発見と体感があり、ほかに例のないおもしろさにつながります。
「こうすれば必ず釣れる」というセオリー(正解)はなく、常に挑み続けていけるのが釣りというレジャースポーツの奥深さです。
とある作家は「釣り場で手に竿を持ったまま息絶える、これが理想の最期」と言うほど、魔性の一面もあるようです。
4.一人でも家族と一緒でも楽しめる!
ふと思い立った時、近くの釣り場に一人でふらっと出かけ、自分だけの時間を楽しむのも良し、家族や友人と遠出して、ワイワイやるのも良し。
夕飯のイワシをちょいちょいっと釣る田舎暮らしもニューノーマルなのかもしれません。
パンデミックな世の中でなければ、アラスカでセスナに乗って雄大な川へ降りサーモンを狙ったり、イギリスの貴族が所有する川筋でフライフィッシングでトラウト(鱒)を狙ったり、さらにはカリブの海でカジキとのビッグファイトを楽しむ、そんな贅沢な世界も海外にはあるワケです。
アイザック・ウォルトンやアーネスト・ヘミングウェイなど、釣りを堪能した著名な作家人生も広く知られていますね。
このように、釣りの楽しみ方はいろいろ。
また、魚の種類や釣り場に合わせて様々な釣りがあり、年齢や経験を問わずにできるので、親と子どもが一緒に楽しめるというのも嬉しいポイント。
最近は設備の整った釣り場も多く、オキアミ(プランクトンの一種で、見た目はエビそっくり)など初心者にとって抵抗感の少ないエサもあるので、ママと子どもだけでも気軽に楽しめます。
ゲームでは決して味わえないリアルな自然体験をすることで、子どもは命の尊さや自然の大切さを学ぶことができるとともに、知的好奇心を養ったり、食育の機会にもつながりますね。
5.なんたって釣りたての魚がおいしすぎ♪
スーパーや魚屋さんに行けば、いくらでも魚は手に入ります。
でも、自分で釣り上げた魚の味は、釣ったという達成感も加わり格別のおいしさ!
何より新鮮さが違います。
実際、魚嫌いだった子どもが釣りに出かけ、釣った魚を調理して食べたら、すっかり魚好きになったというケースもあるほど。
新鮮だからこそ、刺し身や塩焼きなど、シンプルな料理をぜひ一度味わってみてください。
スーパーの魚しか食べたことがない人は、きっと「これが本物の魚の味だったのか!」と感動するはずです。
♦魚をおいしく食べるためには、フィッシングナイフが必需品!
釣った魚を新鮮な状態で持ち帰るために必要なひと手間が、「魚を締める」こと。
魚は長時間暴れたりストレスがかかるとすぐに味が落ちてしまうので、氷と海水をクーラーボックスに入れて魚を芯から冷やす「氷締め」を行ったり、刃物を使って臭みや腐敗の元になる血を抜くように、エラの奥を切った後にクーラーボックスで芯から冷やす保冷作業を行います。
その際に必要になるのが釣り用のフィッシングナイフです。
写真の「ダイワ フィッシュナイフ65Ce」は、フッ素加工ステンレス鋼を採用。
汚れにくく、さびにくいのが特長です。
携帯しやすいコンパクトサイズでスタイリッシュ。
水や汚れに強いPVCケースも、カーボン調でおしゃれですね。
刃渡り6.5cmと短いけれど、刃先が折れたりしにくく、硬い魚を処理するにも機能十分。
グリップは握りやすく、力を入れやすいデザイン。
現場で落としたりしないよう、ロープを取り付けるためのホールがあるのもこだわりです。
♦釣った魚はどうする?簡単なさばき方をご紹介
新鮮でおいしい魚を味わいたいけれど、持ち帰って自分でさばく自信がない方も少なくないですよね?
初心者にとっては、二枚、三枚におろすのはハードルが高いという声も耳にしますが、丸ごと焼いたり煮たりするならば、簡単な下処理をするだけでOK。
ここでちょっと、アジを例に簡単なさばき方をご紹介しましょう。
① ウロコを落とす
まずは魚に包丁を軽く当て、尾から頭に向かって、一定方向に細かく動かしてウロコを落とします。背や腹の部分もていねいに。
➁ぜいごを取る
ぜいごと呼ばれる、とげ状のうろこを取ります。尾っぽの端から、魚と平行になるように包丁を入れ、細かく動かしながらそぎ落とします。
③エラに切り込みを入れて取り出す
エラぶたを開き、エラの付け根の部分にやさしく包丁を入れて切り取ります。やりにくければ、キッチンばさみを使ってもOK。裏側も同様に。
④わた(内臓)を取り出す
おなかに長さ5㎝、深さ1㎝ほど包丁を入れ、わたを掻き出したら、よく水洗いします。キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取れば完了。
魚の調理に対して苦手意識を持っている方も、経験を重ねていけば、三枚におろすのもサクッとできるようになるはずです。
こちら(↓)のサイトにはさまざまな魚のさばき方や調理法が動画で紹介されていますので、ぜひ見て参考にしてください。
▶さばけるチャンネル
魅力いっぱいの釣りをはじめてみませんか?
中国の古いことわざに、こんな名言があるそうです。
一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。
三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。
八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。
永遠に、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。
釣りには単に魚をつかまえる以外にも魅力がたくさんあることをお伝えしましたが、年齢を問わず楽しめ、自然の中でエネルギーチャージできるものとして、まさに長く幸せを感じることができる趣味なのかもしれません。
ぜひご家族と一緒に釣りを楽しんでみてください。
撮影/鈴木江実子、土屋哲郎
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