冬に洗濯物を干すと、たとえ晴れていても「乾きにくい」と感じませんか?
部屋干しだとなおのこと。生乾き臭も気になります。
最近はライフスタイルの変化もあり、部屋干し中心の家庭が増加。
また、雪が多いなど外干しできる日が少ない地域もありますが、洗濯物を室内で快適に乾かすには一体どうすればよいのでしょうか?
イヤ~なニオイとさよならするためのコツとは?
ライオン株式会社で約20年、洗濯用洗剤などの開発や調査を行ってきたお洗濯マイスター、大貫和泉さんに教えていただきました。
冬の洗濯物が乾きにくいのはなぜ?ニオイの原因は?
年末になると、東京では「火の用心!マッチ一本火事のもと」という掛け声が拍子木の音とともに夜の町に響きます。
空気がカラッカラで、火事が起こりやすい冬ならではの風物詩ですね。
そんなに乾燥しているなら、洗濯物も早く乾きそうなものですが、実は「湿度」が低いだけでは不十分。
洗濯物を乾かすには、「風」と「温度」が重要なのだとか。
「風が強いほど、温度が高いほど、洗濯物は早く乾くんです。
温度が高いと、洗濯物の繊維に含まれる水分が繊維表面で水蒸気に変わりやすくなります。
ところが、温度が低いと繊維の中の水分が放湿されにくく、乾きが遅くなるのです」(大貫さん)
つまり、暖房のついていない冬場の部屋干しは、乾きにくい条件がそろっているのですね。
洗濯物が濡れた状態のまま長時間経つと、洗濯しても落としきれなかったわずかな汚れが化学的に変化したり、菌を増殖させることに…。
これがニオイの原因となります。
嫌なニオイを発生させない!洗い方のポイントとは?
では、生乾きの嫌なニオイを防ぐには一体どうしたら良いのでしょうか?
「まずは除菌や抗菌効果のある洗剤を使い、ニオイのもととなる菌をしっかり取り除くこと。
酸素系漂白剤を併用すれば効果はさらに高まります。
洗ってもニオイが取れない場合には、洗剤と酸素系漂白剤を混ぜた40℃程度のお湯につけおきをしてからふだん通りに洗濯することをおすすめします」(大貫さん)
洗う際のポイントは「詰め込み洗いをしないこと」。
洗濯機への詰め込みすぎは洗い残しの原因になります。
また、汚れがついた状態で放っておくと汚れが落ちにくくなるので、「こまめに洗うこと」。
とにかく部屋干しする際には、まずしっかり汚れを落とすことが基本です。
「お風呂の残り湯を洗濯に使うご家庭もあると思いますが、その場合は体を洗ってから湯船に入る、タオルは湯船につけない、髪の毛やゴミは取る…といった、お湯を清潔に保つ工夫をしたうえで、残り湯は “洗い”の工程にだけ使うようにしましょう。
すすぎに使うと、菌が洗濯物に残ってしまい、ニオイの原因になります」(大貫さん)
ただ、徹底して汚れや菌を落とす洗い方をしても、そもそも洗濯槽自体に菌が増殖していては元も子もありません。
縦型洗濯機のふたは洗濯中以外はあけて風通しを良くしておく、専用クリーナーでこまめに洗濯槽の掃除をするよう心掛けて。
生乾きのニオイを阻止!上手な干し方とは?
一方、早く乾かすためには、干し方にも工夫が必要です。
まず大事なのは、洗濯物を干す場所。
日中なら日差しがたっぷり入って気温が高くなる部屋を、夜寝ているときに乾かすなら、リビングなど暖房のついていた部屋を選んで。
また、部屋のどこに洗濯物を干すかも重要。
「ポイントは“空気の動き”がある場所。
窓や壁のそばなど部屋の端は空気の動きが悪いため、洗濯物を干すには不向きです。
部屋の中央に室内用の物干しを置いたり、部屋と部屋の間の鴨居に干すようにしましょう」(大貫さん)
どうしても部屋の端にしか干せない場合は、サーキュレーターや扇風機を活用して空気を循環させる工夫を。
出典:arika_919さん
衣類乾燥除湿機を使えば、効果はさらにアップ。
ライオンが実施したモデル実験では、7畳の部屋に洗濯したフェイスタオル8枚を干したところ、衣類乾燥除湿器を使用した場合は2~2.5時間で乾いたのに対し、除湿機なしでは7時間以上もかかったとか。
この違いは歴然ですね。
★実験について詳しくはこちらをご覧ください。
除湿機を使う際には
①洗濯物を干す部屋のドアや扉は閉める
②風が洗濯物に当たるように除湿機は近づけ、下から風を当てる(ただし、40cmはあけること)
を意識するとより効果的です。
また、除湿機を使用しない場合、角ハンガーを使って干す際には、両端に長いものを干し、中央に向かって短いものを干す「アーチ干し」にしたり、バスタオルなどをバーにかけて干す場合、タオルが重なる部分を極力減らすよう裾をずらして干すと洗濯物が風に当たりやすく、乾きやすいそうです。
出典:ハニクロさん
ちなみに、暖房をつけていてもいなくても、部屋干しをすると結露しやすくなるのは確か。
24時間換気システムのない住宅では、こまめに窓を開けて換気をしましょう。
断熱シートなどで結露対策をするのもおすすめです。
これぞ部屋干しの味方!おすすめ☆洗濯のお助けグッズ
ここまで、部屋干しを快適に仕上げるコツについて専門家にお話をうかがってきましたが、最後にそのコツにも関係するお役立ちグッズをご紹介しましょう。
これで部屋干しの悩みが解消されるはず!
■99.99%除菌!ウイルスも除去してくれる酸素系粉末漂白剤
「ブライトSTRONG極 パウダー」(ライオン)
昨今の衛生意識の高まりから、いつものお洗濯に漂白剤をプラスする家庭が増加。
粉末漂白剤が前年比130%増で売れているのだそう。
そんな中、先ごろ発売したのが「ブライトSTRONG極(きわみ)パウダー」です。発売元のライオン史上最高濃度の漂白ブースト成分(漂白活性化剤)を配合。汚れや黄ばみ、そしてニオイのもととなる菌を99.99%除去(※①)するだけではなく、ウィルス除去(※①➁)まで対応した酸素系粉末漂白剤です。
※③
※④
こちらの実験結果を見ると、洗剤のみはもちろん、液体漂白剤をプラスした場合と比べても、格段に高い除菌効果を発揮しているのがわかります。
実際、編集部Mも使ってみましたが、我が家には漂白剤をプラスしてつけ置き洗いをしても、いったん濡れてしまうと嫌なニオイを発する古いタオルがあり、そろそろ雑巾に格下げか?と思っていたのですが、こちらで洗濯したところ、びっくりするほど一切ニオわない!
その除菌力の高さを身を持って実感しました!
部屋干しにもピッタリです。
粉末タイプはたいてい、スプーンを粉の中に入れておくため、使う時に手につくのが地味にストレスになりますが、スプーンポケット付きで手に粉がつかないのも◎。
●本体(570g)、詰め替え用(500g)オープン価格
★販売は「Amazon」「楽天市場」「LOHACO(ロハコ)」のみ。
※①すべての菌・ウイルスを取り除くわけではありません。
※➁つけ置き洗いの条件
※③つけ置き洗い
※④洗濯モデル実験(洗濯用合成洗剤及び石けんの除菌活性試験:洗剤・石けん公正取引協議会が定める方法に準拠)洗浄後の試験片(綿布)の細菌抽出液の100倍希釈液を寒天培地にて1日培養した際の比較写真
■累計100万台突破のハイブリッド方式衣類乾燥除湿機
「F-YHTX90」 (パナソニック)
高さ33.5cm、幅47.5cmというコンパクトサイズだから、部屋干しした洗濯物の真下に置いて効率的に乾かすことが可能。
気温に左右されることなく、一年中力を発揮するパナソニックの衣類乾燥除湿機です。
独自のハイブリッド方式で、約2kgの洗濯物がなんと約97分でカラッと乾きます。
こちらは、ただ除湿するだけではありません。
水から生まれたナノサイズの微粒子イオン「ナノイーX」が部屋干し臭のもとになる菌を除菌し、ニオイを抑制する効果も!
衣類乾燥が終わったら、自動でお部屋の除湿モードにチェンジ。
衣類への湿気戻りやお部屋の湿度上昇をおさえるほか、布団など寝具表面の湿気やニオイを除去してくれるモードも。
●除湿可能面積(木造8畳、鉄筋15~16畳)、重さ10.5㎏、タンク容量約2.4kg、価格63,250円
■高い洗浄力が人気!ひどい汚れもしっかり除去
「洗濯槽クリーナー SK-1」(日立グローバルライフソリューションズ)
強力な洗剤を使って洗濯をして、手早く乾かしているはずなのに、なぜか洗濯物が臭くなりがち…という方、洗濯槽のお掃除はしていますか?
こちらは洗濯槽の裏側に付着した黒カビや石けんカスを強力に除去してくれる、塩素系の洗濯槽クリーナー。日立が販売している商品ですが、すべての洗濯槽に使えます。
洗濯槽クリーナーは数あれど、「何を使ってもニオイが消えなかった洗濯機が、これですっきり!」という声が多数。何年も洗濯槽の掃除をしていないという方や、年に一度の大掃除でがっつりきれいにしたい方におすすめです。
●内容量1500g、価格1,527円
部屋干しのコツを守ってすっきり快適な毎日を!
室内に洗濯物を干した時のニオイに悩まされるのは、梅雨時だけではなく、空気が乾燥した冬でさえ例外ではありません。
すっきりきれいに洗濯して、カラッと干して、気分よく毎日を送るために、ぜひ今回のコツを参考にしていただけたら嬉しいです。
文/暮らしニスタ編集部
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