コラム
まだまだ先のことだからと油断は禁物ですよ。骨粗しょう症の予防は、骨量のピーク30代を越えたアラフォー世代からの取り組みが大事なんです！
将来の健康な骨のために、今から習慣にしておくべきことをご紹介します。
加齢に伴い、骨の代謝が悪くなることが1つの原因です。
骨も皮膚や他の細胞と同じように、古いものは溶かされ、新しい骨に作り替えられています。新しく作られる骨よりも、溶かされる骨が多い場合に、どんどんと骨はスカスカの状態になっていきます。
骨の代謝が衰える原因の1つは加齢ですが、女性ホルモンも大きく関わっていると考えられています。
骨粗しょう症は男性より女性に、特に50歳を過ぎてから増える病気であることからも分かるように、閉経による女性ホルモンの分泌の低下が関係しています。
骨がもろくなるという状態は、骨密度が少なくなってしまうことだと以前は考えられていました。しかし、最近では「骨の強度」イコール「骨密度」ではなく、「骨質」も骨の強度を決める重要な要素だと考えられるようになっています。
骨質はよく鉄筋コンクリートに例えられます。鉄筋コンクリートとは、コンクリートをそのまま流し込むのではなく中に鉄筋をいれることで、建物をより強化にした造りです。
それを骨の構造にあてはめると、コンクリートは骨そのもの、鉄筋がたんぱく質であるコラーゲンだと言われています。
骨を強くするには、骨とコラーゲンが重要なのです。
カルシウムの吸収にはビタミンDやビタミンKが必要と言われています。
ビタミンDは魚に多く含まれているほか、太陽に浴びることで生成されることが分かっています。ビタミンKは納豆や緑の葉に多く含まれているので、カルシウムだけでなく、それらもしっかり摂取しなければ意味がありません。
逆に、カルシウムの吸収を阻害する物質というものもあります。リンや食塩がよく知られています。食塩を摂りすぎたり、インスタント食品やスナック菓子、炭酸飲料などを飲みすぎたりするのは要注意です。
そして、カルシウムと同様にコラーゲンのもとである「たんぱく質」もしっかり摂取しなければいけません。
コラーゲンの劣化を防ぐにはビタミンB6やビタミンB12、葉酸などの栄養素もしっかり確保しておく必要があります。ビタミン6と12は魚介類に多く含まれ、葉酸は枝豆やモロヘイヤ、焼き海苔などに含まれています。
以上からも分かるように、骨粗しょう症の予防にはカルシウムを摂取するだけでなく、ビタミン類や葉酸、たんぱく質などバランスの良い食事が欠かせません。
アラフォーになると体重の増加が気になる時期ですが、無理なダイエットでコントロールするのではなく、食事はきちんと摂り、運動によって体重をコントロールするようにしましょう。
宇宙飛行士は宇宙に滞在中、骨粗しょう症の予防のために毎日2時間のトレーニングを行うと言います。
宇宙では地球のように重力がないので、骨からカルシウムが溶けだすという現象がおこります。地上では重力があるので骨に荷重がかかり、カルシウムが蓄積されやすいのですが、無重力の宇宙空間では、荷重による負荷がかからないために、骨からカルシウムが溶けだしてしまうのだそうです。
逆に応用すると、重力を利用した運動をすると、より効果的に骨粗しょう症の予防ができるということになります。
具体的には歩行、ランニング、エアロビクスやウェートトレーニングのようなものです。地上をしっかり踏みしめるような運動を習慣にして、骨の強度を保ちましょう。
その一方で、食事や運動といった環境による起因も大きいとされています。血縁関係者の中に骨粗しょう症の方がいる場合、若いうちから食事に気を付け、運動を習慣付けることが大事だとされています。
タバコは直接骨に悪影響を及ぼすだけでなく、骨の吸収を阻害するとも言われています。
喫煙しないことが賢明ですが、禁煙するのに遅すぎることはありません。将来の骨のことを考えて思い切って手放しましょう。
飲酒も度が過ぎると骨粗しょう症のリスクを高めるとされています。適量を守ることが大切です。
閉経を迎える50歳頃から問題が生じやすい骨粗しょう症ですが、骨粗しょう症になってからの対策ではなく、その前からしっかりとした習慣を身に付けておくことが重要です。
写真 © RioPatuca Images - Fotolia.com、 © Syda Productions - Fotolia.com
アラフォーからが大事！骨粗しょう症を予防するための良い習慣とは？
更新日：2017.10.27
まだまだ先のことだからと油断は禁物ですよ。骨粗しょう症の予防は、骨量のピーク30代を越えたアラフォー世代からの取り組みが大事なんです！
将来の健康な骨のために、今から習慣にしておくべきことをご紹介します。
骨粗しょう症とはカルシウムだけがカギではない
骨粗しょう症とは骨がもろくなり骨折を起こしやすくなってしまう病気ということはご存知の人も多いでしょう。加齢に伴い、骨の代謝が悪くなることが1つの原因です。
骨も皮膚や他の細胞と同じように、古いものは溶かされ、新しい骨に作り替えられています。新しく作られる骨よりも、溶かされる骨が多い場合に、どんどんと骨はスカスカの状態になっていきます。
骨の代謝が衰える原因の1つは加齢ですが、女性ホルモンも大きく関わっていると考えられています。
骨粗しょう症は男性より女性に、特に50歳を過ぎてから増える病気であることからも分かるように、閉経による女性ホルモンの分泌の低下が関係しています。
骨がもろくなるという状態は、骨密度が少なくなってしまうことだと以前は考えられていました。しかし、最近では「骨の強度」イコール「骨密度」ではなく、「骨質」も骨の強度を決める重要な要素だと考えられるようになっています。
骨質はよく鉄筋コンクリートに例えられます。鉄筋コンクリートとは、コンクリートをそのまま流し込むのではなく中に鉄筋をいれることで、建物をより強化にした造りです。
それを骨の構造にあてはめると、コンクリートは骨そのもの、鉄筋がたんぱく質であるコラーゲンだと言われています。
骨を強くするには、骨とコラーゲンが重要なのです。
骨粗しょう症予防には食事がポイント！
骨粗しょう症の予防を考えたとき、食事が予防の軸になることは言うまでもありません。骨となるカルシウムを食べなければならないことは誰もが想像つくことでしょう。しかし、カルシウムだけを摂取していても、体は期待通りに吸収してくれないのです。カルシウムの吸収にはビタミンDやビタミンKが必要と言われています。
ビタミンDは魚に多く含まれているほか、太陽に浴びることで生成されることが分かっています。ビタミンKは納豆や緑の葉に多く含まれているので、カルシウムだけでなく、それらもしっかり摂取しなければ意味がありません。
逆に、カルシウムの吸収を阻害する物質というものもあります。リンや食塩がよく知られています。食塩を摂りすぎたり、インスタント食品やスナック菓子、炭酸飲料などを飲みすぎたりするのは要注意です。
そして、カルシウムと同様にコラーゲンのもとである「たんぱく質」もしっかり摂取しなければいけません。
コラーゲンの劣化を防ぐにはビタミンB6やビタミンB12、葉酸などの栄養素もしっかり確保しておく必要があります。ビタミン6と12は魚介類に多く含まれ、葉酸は枝豆やモロヘイヤ、焼き海苔などに含まれています。
以上からも分かるように、骨粗しょう症の予防にはカルシウムを摂取するだけでなく、ビタミン類や葉酸、たんぱく質などバランスの良い食事が欠かせません。
アラフォーになると体重の増加が気になる時期ですが、無理なダイエットでコントロールするのではなく、食事はきちんと摂り、運動によって体重をコントロールするようにしましょう。
骨粗しょう症の予防に効果的な運動とは？
宇宙飛行士は宇宙に滞在中、骨粗しょう症の予防のために毎日2時間のトレーニングを行うと言います。
宇宙では地球のように重力がないので、骨からカルシウムが溶けだすという現象がおこります。地上では重力があるので骨に荷重がかかり、カルシウムが蓄積されやすいのですが、無重力の宇宙空間では、荷重による負荷がかからないために、骨からカルシウムが溶けだしてしまうのだそうです。
逆に応用すると、重力を利用した運動をすると、より効果的に骨粗しょう症の予防ができるということになります。
具体的には歩行、ランニング、エアロビクスやウェートトレーニングのようなものです。地上をしっかり踏みしめるような運動を習慣にして、骨の強度を保ちましょう。
骨粗しょう症と遺伝、タバコ・アルコールとの関係
骨粗しょう症の遺伝率は40～80％と幅が広く、遺伝に関係する病気とも言えます。その一方で、食事や運動といった環境による起因も大きいとされています。血縁関係者の中に骨粗しょう症の方がいる場合、若いうちから食事に気を付け、運動を習慣付けることが大事だとされています。
タバコは直接骨に悪影響を及ぼすだけでなく、骨の吸収を阻害するとも言われています。
喫煙しないことが賢明ですが、禁煙するのに遅すぎることはありません。将来の骨のことを考えて思い切って手放しましょう。
飲酒も度が過ぎると骨粗しょう症のリスクを高めるとされています。適量を守ることが大切です。
閉経を迎える50歳頃から問題が生じやすい骨粗しょう症ですが、骨粗しょう症になってからの対策ではなく、その前からしっかりとした習慣を身に付けておくことが重要です。
写真 © RioPatuca Images - Fotolia.com、 © Syda Productions - Fotolia.com
Profile松下 歩
日本ではナースとしてバリバリ働いていましたが、長年の夢であったオーストラリアへの移住を果たしました！今は子育ての真っ最中、フリーランサーとして働きながら、家族5人ブリスベンで、のんびり生活しています。ナースの経験を活かした健康記事をお届けしたいと思っています。
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