コラム

なんだコリャ？なご当地めし★北海道の「バタめし」がめちゃウマイ！

更新日：2017.10.28

全国には不思議なご当地めしが数多くあります。ものすごく変わっているわけではないけれど、そういえば昔から食べていたな…という、ちょっと珍しいメニューや食べ方。ここでは北海道の「バタめし」をご紹介します。想像はできますが、アレンジや素材の進化もなかなか興味深いものがあります。筆者も北海道に住んだ経験がありますが、確かに周りで「普通に食べるでしょ」という人が多く、びっくりした思い出があります。

レッツ・クック！バタめし

その名の通り、ホカホカご飯にバターをのせて醤油をかけるだけ。アレンジもさまざまで、醤油の代わりに塩をかけたり、鰹節や塩辛、ツナをトッピングしたり、焼きおにぎりにしたりする食べ方もあります。が、あくまでもこれはバターが主役なのでシンプルが一番です。バターを節約しすぎるとコクが楽しめないので、厚さ1cmぐらいは欲しいところです。

そもそも北海道で食べられ始めた由来は、「大正15年に北海道でバターの工業生産が始まった時、パンに塗る文化が浸透しておらず、とりあえずご飯にのせてみた」「かつて北方民族が脂肪分を補うためにこの食べ方を始めた」など諸説あります。

やはりバターは塩気があったほうが美味なので、有塩がおすすめ。バターを完全に溶かしてしまうとただのバターライスになってしまうので、冷たいままのせて、じっくりゆっくり温かいご飯に溶けてなじませて冷たい部分とのコラボを楽しみながら食べるのが理想的です。

醤油はバターを覆うくらいが良いでしょう。少なすぎるとバターのコクが生かせません。

レッツ・アレンジ！ツナバタめし

トッピングとして好まれるのがツナ。バターの油があるのでノンオイルがオススメです。お好みで上にかつお節を。

バタめし専用の醤油がある！

北海道の会社ではないのですが、醸造文化の歴史が深い上州（群馬県）の有田屋という創業約180年の老舗醤油蔵では、なんとバターごはん専用の「バタめししょうゆ」を作っています。

天然醸造のもろみを2年寝かせて仕込み、さらに糀を加えて1年以上発酵熟成させる「さいしこみ」の製法を守り続けたこだわりの醤油。ちょっと甘めのまろやかな風味がバターによく合います。

参照：有田屋
http://www.aritaya.com/frame/frame_shopping.html

バタめしのためのバターがある！

さすが北海道。道北の稚内にほど近い「豊富温泉」にある旅館の女将さんが、バタめしのためのバターを開発しました。なんと利尻のウニ入りや、鮭ぶし入り、昆布入りと、北海道で取れた旬のさまざまな食材をバターに練り込んだ「バターフィールド」という商品です。

このウニ入りバターをご飯にのせて、数適の醤油をかけていただくと、磯の香りとバターのコクが相まってより濃厚なウニ風味が楽しめます。昆布は、塩気がかなりあるので少量をバターと一緒に海苔で巻くのがオススメです。旅館の朝食では旭川産ゆめぴりか特級米でバター醤油ごはんを出しているそうです。

甘いバターなど、計15種類

バターフィールドは魚介やシソなど和の食材を入れた「ジャパニーズ」、ガーリックやセージ、バジルなどの「ハーブ」、ブルーベリーやハチミツを入れた「フルーツ＆スイーツ」の3シリーズ、計15種類があります。通販も可能なので、お取り寄せしてみてください。

参照：川島旅館
http://kawashimaryokan.co.jp/cuisine#selection

バタめし、いかがだったでしょうか。簡単なのに高級感があり、洋と和のハーモニーも楽しめるご当地めし。北海道以外にも食べられている地域もあるようです。ちょっとカロリーが気になりますが、プチ贅沢気分を味わいたい朝にぜひ試してみてください。

Profile猫田しげる

タウン誌、レシピ本編集記者。全国の珍しい調味料や麺類研究中。

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