体験した子どもたち誰もが夢中になる「ガサガサ体験」。多摩川流域に40年以上住み続け、自然観察をライフワークにしている俳優の中本賢さんは、この「ガサガサ体験」の第一人者!そもそも多摩川との出会いはいつなのか?ガサガサ体験の魅力とは?賢さんにインタビューしてきました。
ごみと洗剤だらけの多摩川。そこで出会った尊い「命」
――賢さんは多摩川での自然観察をライフワークにされているそうですが、いつから?
本格的な俳優を目指していた約40年前、多摩川沿いのアパートに暮らしていてね。まだ俳優の仕事なんか全然なくて、暇つぶしに息子を連れて、誰も居ない多摩川に通い始めたのがきっかけ。
浅草生まれの下町育ちで、身近な川といえばコンクリートに囲まれた隅田川。自然の中で遊んだことがなかったから、自然への強烈な憧れがあって。土や草花に囲まれた多摩川はめちゃくちゃおもしろかったんだよね。
――当時の多摩川は、今とは随分違っていたそうですね
多摩川は台所や風呂、洗濯、トイレなどのあらゆる生活用水が流れ込んでくる川。昼になると洗剤の泡だらけになるし、濁った水は異臭を放っていた。ビニール袋や財布、かばん…いろんなごみが流れてきていたね。
今は下水処理施設が整備されてずいぶんときれいになったけれど、子どもが泳いだり、魚を釣ったりするような川ではなかったんだ。
そんなある日、川の中に落ちていたヘルメットの中に魚が4匹いるのを見つけて「こんなに汚い川にも魚がいるんだ!」って、息子と一緒にとても驚いたなぁ。
モツゴという魚だったけど、どの子も可哀そうに奇形をしていてね。ひとまず、初めて捕まえた魚だし、息子と相談して家に持ち帰って飼育することに。そしたら数日後、驚くべきことに水槽の中で産卵したんだよ。
「生きることを諦めない」。その姿に、涙がボロボロこぼれて止まらなかった!
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