家族とゲストをあたたかく迎える理想の “ウエルカムキッチン”

更新日：2019.01.22

【Yさん宅（東京都）】

アイランドキッチンにカウンターをつなげたレイアウトは、「配膳がしやすく、家族も気軽に食器の片づけに協力してくれます」

風合いのあるアイアンの門扉を入り、緑に包まれたアプローチを通ってエントランスへ。玄関ドアをあけると、大きなアイランドキッチンがお出迎えーーそんなあたたかなストーリーを味わえるYさんの新居。この“ウエルカムキッチン” は、奥さまがぜひ実現したかったプランなのだそう。

「設計をお願いしたプランボックスさんの事務所がこのスタイル。実際にうかがってみて、玄関ホールはいらないと実感しました。キッチンに立っているとデッキ側の窓からアプローチが見えるので、ドアをあける前から来客の様子がわかります。お友達が来たときも、リビングよりダイニングのほうがおもてなししやすいし、ゲストもくつろげるみたいです」

玄関をはじめ、リビング、サニタリー、ワークコーナーなど、生活の場はすべてキッチンに接続。家族がどこにいても、家事をしている奥さまから目が届くように工夫がなされています。「本音を言うと、一人でキッチンに立つのが嫌いなんです（笑）。子どもたちは寝るとき以外はほとんど1階にいますから、ずっと一緒にいられて大満足。特にダイニングのワークコーナーが好評で、気がつくとここで本を読んでいますね」

ダイニングとリビングの間には、室内でもグリーンを楽しめるコンサバトリーをプラン。壁面をガラス、床をタイルで仕上げた“ 半戸外”のようなスペースが、家全体におおらかな印象を与えています。家族にとっては通るたびにほっとひと息つける、癒しの空間になっているようです。

1F ダイニング

ご主人がDIYで製作したバック掛けのあるダイニング

ダイニング奥にある引き戸の中はサニタリー。「家事はほとんどここだけですんでしまいます」。左手のバッグ掛けはご主人がDIYで製作。裏側はコート掛け。

1F キッチン

壁や床の素材選びにもこだわったキッチン

【写真左】コンロまわりの壁はブリックタイル、カウンタートップは白タイル、床はファンブルストーンと、素材選びにもこだわって。
【写真右】キッチンにつなげたパントリー。あまり目立たせたくない冷蔵庫もここに。

1F リビング

ソファだけを置いた、シンプルなリビング

「TRUCK」のソファだけを置いた、シンプルなリビング。アルミサッシの内側を木でケーシングして、インテリアのアクセントに。

1F 洗面室

トイレとの間は扉をつけずオープンな洗面室

トイレとの間は扉をつけずオープンに。階段下のスペースを有効活用しています。ミラーもご主人の作。

1F コンサバトリー

グリーンが映えるナチュラルな空間のコンサバトリー

【写真左】キッチンと同じファンブルストーンの床。グリーンが映えるナチュラルな空間です。左手のガラス窓からは庭がちらり。
【写真右】コンサバトリーを通って2階へ。アーチ型の入り口をくぐる感覚も楽しい。

1F 玄関

玄関ホールのない玄関

玄関ホールはなく、たたきの奥はすぐにDK。靴や傘などは右手の壁面収納に、キャンプ用品などは玄関の外につくった物置に収納。

外観

白の「ジョリコート」でシンプルに仕上げた外観

【写真左】白の「ジョリコート」でシンプルに仕上げた外観。アイアンの門扉がぬくもりを添えています。カーポート脇の花壇にも季節の花々が。
【写真右】素朴な質感の枕木と、その間に敷き詰められたクルミの殻を踏みながら玄関へ。植栽はお花屋さんを営む弟さんのセレクトだそう。

1F ワークコーナー

ダイニングテーブルと平行にカウンターを設置したワークコーナー

ダイニングテーブルと平行にカウンターを設置。キッチンにいるママとおしゃべりしながらパソコンを使ったり、
宿題をしたりと活用。

1F 家事コーナー

ダイニング奥につくった家事コーナー

ダイニング奥につくった家事コーナー。ミシンかけや編み物などを楽しんでいます。ほどよい独立感があって集中できます。

DATA. Yさん宅（東京都）

間取り図

Profile.

Yさん一家

ご夫妻と小6の女の子、小2の男の子の4人家族。お子さんたちは絵画や英会話、奥さまはガーデニング、ご主人はDIYと、幅広い趣味をお持ちのアクティブなご家族です。

設計のポイント

DKとリビングの性格を考えてプランニング

家族やゲストが集まること、家事の場でもあることを考えて、DKは人が通り抜けられるプランに。一方、くつろぎの場であるリビングは最も奥まった場所につくり、ゆったりと落ち着いて過ごせるように工夫しました。

プランボックス一級建築士事務所

湧井辰夫さん

1951年東京都生まれ。工学院大学専修学校建築科卒業。95年に共同で現事務所を設立。施主のこだわりを形にする家づくりを進めている。

小山和子さん

1955年広島県生まれ。女子美術大学芸術学部卒業。

家族構成	夫婦＋子ども2人
敷地面積	149.14㎡（45.11坪）
建築面積	52.25㎡（15.81坪）
延べ床面積	95.80㎡（28.98坪） 1F 52.25㎡＋ 2F 43.55㎡
構造・工法	木造2階建て（軸組み工法）
工期	2010年9 月〜2011年2 月
設計	プランボックス一級建築士事務所（小山和子、湧井辰夫） TEL: 03-5452-1099
施工	河端建設 TEL: 0120-011012