【Kさん宅(神奈川県)】
ご夫妻と長男のTくん(12歳) 、長女のMちゃん(9歳)の4人家族。お隣には奥さまのご両親がお住まいです。「実家が近いうえに家の目の前は公園。子どもの遊び場には困りません」と、なんともうらやましい環境。
Kさん一家が新居を建てたのは、奥さまの実家の敷地の一角。おじいちゃんおばあちゃんと気軽に行き来できる、子育てには理想的な環境です。「特に、叱られるとよくエスケープしています(笑)。子どもにとってはこういう場所があると、気持ちにゆとりができるのかもしれませんね」と、奥さまはおおらかに笑います。
新居は1階に個室、2階にパブリックスペースを配した間取り。水回りも2階に設けたので、家族の生活の場がすべてワンフロアにおさまりました。「1階はほとんど寝るだけ。休日は家族全員が一日じゅう2階にいますね。それだけに、2階はそれぞれが自由に過ごせるように工夫しました」。たとえば、リビングの一角に設けたワークスペース。ご主人が仕事をしたり、奥さまがミシンをかけたり、子どもたちが宿題をしたりと大活躍しています。リビングの上につくった広いロフトは、子どもたちが好きなだけおもちゃを広げて遊べるプレイスペース。
「以前の住まいではダイニングで遊んだり勉強していたので、食事のたびに片づけなければならなくて。今は散らかしたままにできるから、大人もラクだし、子どもたちものびのび遊べるみたいです」。遊んでいる気配はキッチンに立つ奥さまにしっかり届くので、家事をしていても安心。ほどよい距離感が心地よさの決め手です。
Kさん宅 のびのびPoint
- 立地は実家の隣。 3世代が交流しながら子育てできる
- LDKに遊び場が点在し、自由に過ごせる
- 子どものリクエストで 趣味に打ち込める部屋をつくった
2F ワークスペース
パパとゲームをしたり一緒にお絵かきしたりするのが大好き!
デスクは味わいのあるユーズド。廊下に面した小窓とともに、家づくりを依頼した「ピーズ・サプライ」で購入。
ロフトへの階段の下に設けたワークスペース。デスクを造りつけにせず、置き家具を並べたので、生活スタイルが変わったら簡単に移動できます。
2F キッチン
【写真左】ダイニングとの間仕切りにも置き家具をとり入れ、ユーズドのキャビネットを背中合わせにレイアウト。
【写真右】窓から外を眺めながら家事ができるよう、シンクを壁側に配置。お手入れのラクなシステムキッチンを選びました。
【写真左】ダイニングとの間仕切りにも置き家具をとり入れ、ユーズドのキャビネットを背中合わせにレイアウト。
【写真右】リビングやダイニングから死角になる場所に収納スペースをつくりました。出し入れしやすいオープン棚にして、調理家電や食品ストックなどをおさめています。
2F DK
白い勾配天井に包まれるようなダイニング。テーブルを寄せた窓からは公園の緑を眺められます。この日はご両親とともにお茶タイム。
2F リビング
おおらかな天井高が魅力的なリビング。DK、ワークスペース、ロフトまでひとつの空間におさめつつ、各スペースにほどよい独立感をもたせました。
おじいちゃんおばあちゃんをよんで、リビングで ワイワイおしゃべり♪
奥さまたっての希望でとり入れた「TRUCK」のソファは、3世代でくつろいでもゆとりのサイズ。
姿は見えなくても声や気配が伝わるロフトは子どもの遊び場に最適!
ロフト
階段をはさんだ反対側は収納スペースとして活躍。たくさんある本をしまうのに重宝とか。
ロフトはぼくらの隠れ家。おもちゃを目いっぱい散らかしても大丈夫!
建物の間口いっぱいにつくったロフトは、大工さんに「ボウリング場みたいだね」と言われたほどの広さ。
「大好きなレゴをつくりかけのままにできるのがうれしい!」
2F 洗面室
【写真左】洗面台はシックなタイル+実験用シンクを使って造作し、理想のデザインに。
【写真右】広々とした洗面室兼ユーティリティ。洗濯からアイロンがけまでここで行い、下着類やタオルはそのまま棚にしまいます。
2F トイレ
トイレの床は掃除しやすいフロアタイル。テラコッタタイル風のデザインを選びました。壁に小さなニッチをつくり、小物を飾って。
1F 和室
おじいちゃんと真剣勝負。 やっぱり将棋をさすなら 和室がいちばん!
将棋3級の腕前をもつ拓勇くんの趣味室。ご主人のご両親が泊まりに来たときは客間になるよう、布団をしまう押入れを設けました。
1階のプランで目を引くのは、子ども部屋や寝室の面積を小さくして、和室を設けたこと。ただ客間として使っているだけなら珍しくありませんが、じつはこの部屋、拓勇くんが趣味の将棋を楽しみたくてリクエストしたのだそう。「本当は自分の部屋も畳敷きにしたかったほどの和室好き。親の私たちも不思議なんですが(笑)」。子どもの興味を受け入れて素質をのばす家づくりは、ぜひ参考にしたいところ。拓勇くんが将来どんな大人になるのか楽しみです。
1F 子ども部屋
きょうだいそれぞれの個室は5畳ほど。拓勇くんの部屋にはシンプルなパイン材の家具を選びました。白い収納家具は「イケア」で。
萌絵ちゃんの部屋は大好きなピンクでまとめ、愛らしいデザインのベッドをセレクト。収納は造りつけず、すべて置き家具に。
廊下に面した室内窓。廊下側はブラウンですが、室内側は内装に合わせて白くペイント。
1F 寝室
寝室は2面に収納スペースをプラン。リーズナブルで内部のパーツも豊富な「イケア」のクローゼットを
採用しました。
1F 玄関
【写真左】たたきを囲むように、上がりかまちをコの字形に。「どこからでもホールに上がれるので、玄関が“渋滞”しなくてすみます」。学校の下駄箱みたいなユーズドの棚に、家族の靴を並べて。
【写真右】玄関ドアの正面。萌絵ちゃんの部屋に面した室内窓がアイキャッチに。
玄関脇に設けたシューズクローゼットは、大きなものをしまう納戸としても活躍。細いアイアンを曲げてつくった傘立てにも注目。
【写真左】奥に見えるのがご実家。気軽に行き来できて暮らしは別という、まさに「スープの冷めない」
理想の距離です。
【写真右】白い「ジョリパット」の外壁に、ブリティッシュグリーンのドア& ポストが映えます。手すりは細いアイアンで製作。「この質感が好きなんです」
外観
四角い箱形に切り妻屋根をのせたシンプルな外観。窓やドアのレイアウトもほのぼのとした印象を与えます。
道路の反対側は公園。
DATA. Kさん宅(神奈川県)
設計のPOINT
㈲ピーズ・サプライ 代表 井上 徹さん
このエリアは高さ制限のない商業地域だったため、2階の天井高をゆったりとれて、お子さんたちが遊ぶのに十分なボリュームのロフトを設けることができました。プレイルームを確保できた分、1階の子ども部屋はベッドとデスクが置けるだけの最低限の広さに。コストがかかって可変性の低い造りつけ収納はやめ、お子さんたちの成長に合わせて置き家具で対応できるようにしました。LDKでも、模様がえや買いかえが簡単にできる置き家具をおすすめしています。
【Profile】
1996年設立のハウスビルダー。「シンプル&ナチュラル」をコンセプトに、新築、増改築、リフォーム、キッチン設計などを手がける。横浜でショールームを展開。
家族構成 |
夫婦+子ども2人 |
敷地面積 |
102.39㎡(30.97坪) |
建築面積 |
52.59㎡(15.91坪) |
延べ床面積 |
104.15㎡(31.51坪)1F 51.56㎡ + 2F 52.59㎡ |
構造・工法 |
木造2階建て(HS金物工法) |
工期 |
2012年12月〜2013年4月 |
設計・施工 |
㈲ピーズ・サプライ(井上徹、柴崎る都) TEL: 045-715-7791 |
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