素材やデザインを考慮する住宅建具(ドア・扉)の選び方

更新日：2019.01.16

家や部屋の出入り口、間仕切りなどに設置する建具には、住まいを快適にするさまざまな機能があります。使い勝手はもちろんのこと、デザイン性も考慮して選びましょう。

設置する空間に応じてドアを選ぶ

建具とは、出入り口や間仕切りに取り付ける戸やふすま、障子など、開閉して空間を仕切るものの総称です。開閉方法としては、開き戸、引き戸、折り戸に大きく分けられます。

開き戸は一般的な洋室で用いられているドアのことで、1枚の扉を開閉する両開き、大小2枚の扉を開閉する両開き、大小2枚の扉をもつ親子ドアなどがあります。

選ぶ際にはドアの開閉部分のスペースを考慮して、幅やサイズ、内開きなのか外開きにするのかなどを検討しましょう。

また、廊下や階段付近に面した場所にドアをとりつける場合には、開けたときに廊下を歩く人にぶつけてしまう危険もあるので、ドアの開き具合にも気をつけましょう。照明スイッチを隠してしまわないような注意も必要です。

和室によく使われていた引き戸ですが、最近は開閉がラクでスペースをとらないこと、通風を確保しやすいことなどから、洋室でも一般的になってきました。デザインのバリエーションも豊富です。

また蝶番などで連結させた扉を折りたたんで開閉する折り戸は、洗面スペースやトイレなどの水回り、収納扉などによく使われます。手をはさみにくい工夫があるかなど、使い勝手もチェックして選びましょう。

室内建具の主な素材には、素材感が魅力の無垢材、木目などの模様を施した樹脂シート張り、天然木を薄くスライスした突き板を張ったものなどがあります。

最近ではナチュラルな木目調だけでなく、アルミ素材などもとり入れたモダンなタイプの商品も人気。デザイン面はもちろん、価格なども考慮して検討しましょう。

防音ドアなど、最近はさまざまな機能をもった建具がふえています。軽く押すと開き、自動的に閉まるスイングドアも、両手がふさがっているときなどに便利。

床面がフラットになる上吊りタイプのものなら車椅子でも通りやすく、つまずく心配もありません。

また、引き戸や折り戸を用いた可動式間仕切りも人気。用途に応じて部屋のスペースを切り替えられ、空間をフレキシブルに利用できるのがメリットです。

部屋を明るく広く感じさせる、ガラスや半透明のアクリルパネル入りの建具なども登場し、モダンなデザインの商品も多くなってきています。床や壁などのう内装材とのコーディネートを考えつつ、選ぶようにしましょう。

高気密、高断熱の住宅がふえている今、断熱性を高めた玄関ドアが主流になりつつあります。断熱性の高いドアは本体に断熱材が入っていること、はめ込みガラス部分が複層ガラスになっていることが条件です。

窓の断熱サッシと併用することで、家全体の結露が防げて、省エネ効果も得られます。

また、玄関ドアにすき間があると、風や騒音、ホコリ、雨などが入り込んでしまうことに。断熱性とあわせて、気密性、防音性などにも着目しましょう。

昼間でも暗くなりがちで湿気がこもりやすい玄関には、採光スリット入りのドアや、閉めたままでも通風可能な上げ下げ窓を内蔵したタイプが適しています。

防犯性も欠かせない機能のひとつ。最近では主錠と補助錠のツーロックが一般的ですが、1カ所の施錠で5カ所がロックされるタイプなども出てきています。

センサータイプのものやリモコン式、暗証番号方式なども登場しているので、使い勝手をショールームなどで確認してみて。

子どもや高齢者でも開閉がラクか、赤ちゃんを抱いていたり買い物の荷物を持ったままでも開閉ができるかなど、普段の動きをイメージして選ぶことも大切です。

間口が広く、下枠の段差が少ないことはもちろん、施錠がラクな大型サムターン型や、子どもの指はさみ事故を防ぐ配慮など、家族構成に適した商品かもチェックしましょう。

玄関ドアの開閉スタイルには、片開きドア、ドア本体と小さな扉がついた親子ドア、両開きドアなどがありますが、最近はバリアフリーの面から引き戸も注目されています。

スライディングドアと呼ばれることもあり、洋風のエントランスにも合うモダンなデザインもふえています。

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