「更年期になったら、気分のムラが激しくなった気がする」「急にイライラしたり、やる気がなくなったり……これって、こころの病気なのかな?」
更年期には、気分のムラで悩む女性が多くなります。これまで当然のようにできていた作業でも、なぜか苦痛に感じたり、集中力が続かなくなってしまったり……。
コンディションが安定しないと仕事や家事にも影響しますし、「私、どうしちゃったんだろう?」とますます不安になってしまいますよね。
今回は更年期に起こりやすい気分のムラの原因や対処法を解説します。
更年期は気分のムラが激しい!症状と原因をチェック
更年期に起こる、気分のムラの症状と原因を解説します。
こんな症状ありませんか?
更年期の精神症状の出方はさまざま。具体的な症状の例を挙げます。
・気分の落ち込みやイライラが激しいときがある
・物事への興味・関心が失せてしまう
・ひとつのことに集中できなくなる
・疲れてだるかったり、逆に不安でそわそわと動き回ったりする
・罪悪感が湧いてくる
これらのうつ・不安症状がある場合は、気分のムラが起こっているかもしれません。
なぜこんなに気分が変化するの?
更年期の気分のムラには、女性ホルモンであるエストロゲンの減少が関与しています。
更年期になると卵巣の機能が衰えてエストロゲンの分泌が減り、その影響が脳の視床下部や下垂体に及ぶとメンタルが不安定になるといわれているのです。
気分のムラを安定させるセルフケア
メンタルの状態を一定に保つために、自分でできるケア方法を解説します。
1.無理のない強度の有酸素運動を習慣づける
有酸素運動を習慣的に行うと、更年期のさまざまな不調の軽減につながるといわれています。
具体的には、軽いウォーキングや水泳、サイクリングなどを1日に30~60分程度。無理なく続けられるものがおすすめです。
週に3~4回程度行うと理想的ですが、時間や回数にこだわらず楽しく習慣づけることを優先しましょう。
2.アロマテラピーでリラックスする
エッセンシャルオイル(精油)を用いたアロマテラピーは、気持ちを落ちつけたりリフレッシュしたりするのに適しています。
リラックスにおすすめのラベンダーや、さわやかなオレンジスイート、女性ホルモンに似た働きをするといわれるクラリセージなどがおすすめですが、自分の好きな香りを選ぶとよいでしょう。
3.疲れをためずにたっぷりと睡眠をとる
気分のムラなどのメンタル不調を解消するには、十分な睡眠が欠かせません。
更年期女性のおよそ半数には不眠の症状が出るといわれており、加齢で眠りが浅くなるのに加えて、睡眠中の動悸や発汗で目覚めてしまう方も多いようです。
入眠前はゆったりと過ごしてリラックスし、寝る前にスマホやパソコンのブルーライトを避ける、朝起きたらすぐ朝日を浴びるなど基本的な睡眠習慣を見直して、熟睡しやすい環境を整えましょう。
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更年期の気分のムラには漢方も有効
更年期の精神症状には、婦人科や心療内科でも自然由来の治療薬として使われている漢方薬がおすすめです。
ストレスを感じると精神的に不安定になったり、ホルモンバランスが乱れたりすることで気分のムラがあらわれます。
漢方薬はストレスによる気持ちの乱れを整えることで、気分のムラに加えて、眠れない、イライラする、のどがつかえるなどの症状も同時に改善するのです。
メンタルの不調に有効な漢方薬は多く、女性ホルモンの乱れから来るイライラや落ち込みなどにも対応できるため、症状に応じて適切なものを選択できるでしょう。
忙しい現代女性にとって運動習慣を維持することは難しく、また、睡眠の大切さを理解できていてもどうしても寝不足になってしまう日もあるかもしれません。
基本的な生活習慣の見直しに加えて、漢方薬による根本的なケアを取り入れてはいかがでしょうか。
<更年期の気分のムラにおすすめの漢方薬>
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):精神不安があり、動悸、不眠などもある方に用います。神経症、更年期神経症などに効果があります。
・加味逍遙散(かみしょうようさん):疲れやすく、精神不安などの精神神経症状や便秘傾向などのある方に用います。更年期障害や血の道症(ちのみちしょう、イライラなど)に効果があります。
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):神経が高ぶり、イライラや怒りっぽさのある方に用います。不眠、更年期や月経に伴う神経症状などに効果があります。
漢方薬を選ぶときには、その人の状態や体質に合ったものを選ぶことが重要です。うまく合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。
「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。
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気分のムラをやわらげて快適に過ごそう
更年期には女性ホルモンの減少によってメンタルの変調が起こりやすくなり、「気分のムラが大きくなった」と感じる女性が多くなります。有酸素運動やアロマテラピーでストレスをやわらげたり、睡眠をたっぷりとったりして心身をいたわると、気分のムラの解消につながります。
漢方薬で気血(きけつ)の巡りを整えて根本的にメンタルを安定させていくのもおすすめです。専門家に気軽に相談してみてくださいね。気分のムラをやわらげて、更年期も快適に過ごしましょう!
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。
患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。
現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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