サクサク揚げたてのとんかつを、たっぷりのキャベツと共にいただくのは格別ですよね。
でも、外はサクッと中身はジューシーなとんかつを作るのは案外難しいもの。
揚げすぎて固くなってしまったり、逆にしっかり揚がっていなくてガッカリしたりすることもあるのでは?
そこで、ちょうどよい揚げ時間と、揚げ方のコツを調査。知っておけば、きちんとジューシーなとんかつを揚げることができますよ!
とんかつに最適な油の温度と揚げ時間の目安を知ろう
・とんかつを揚げる温度は何度がいい?
とんかつを揚げるのにちょうどいい温度は「中温」とされています。中温とは、約170度~180度のこと。中温の目安は、油に菜箸を入れるとすぐにシュワシュワと泡が上がる状態です。
衣をカリッとさせたいからと油の温度を高くしすぎると、周囲は焦げているのに中は生のままになってしまうので注意!
・揚げ時間の目安はどれくらい? カラッとおいしく揚げるには?
とんかつの合計の揚げ時間は5分程度が目安。案外短い時間でOKなんです。
まず片面を2分くらい揚げ、下面がきつね色に色づいてきたら、裏返す合図です。トングやや菜箸で裏返して3分くらい揚げます。
肉の周囲から湧き上がってくる泡が小さくなってきたら、出来上がり。衣全体が色づいているのを確かめて引き上げて、しっかりと油を切りましょう。
油を切っている間にも予熱で火が通るので、揚げすぎないように注意を。
油の温度を確認する方法は?
とんかつを揚げるには中温である170度が最適ということがわかりました。
改めて、低温(160度~170度)、中温(170度~180度)、高温(180度~190度)を確認する方法をまとめてみました。
・低温=油に菜箸を入れると、小さい泡がゆっくりユラユラと上がってくる状態。
・中温=油に菜箸を入れると、すぐに小さい泡がシュワシュワと上がってくる状態。
・高温=油に菜箸を入れると、すぐに大きな大量の泡が勢いよく上がってくる状態。
慣れてくるとコツがつかめてくるので、揚げ物をする際には、試してみてください。
揚げ上がりの状態を確認するコツ
とんかつがしっかり揚がっているかどうかを確認するには、どうすればいいでしょうか? 外からはお肉の状態がわからないので、初心者は見分け方が難しいですよね。
前述のように、周囲の泡が小さくなってからという目安もありますが、それ以外にもパチパチとした音が小さくなった時を目安にする方法もあります。
また、沈んでいたとんかつが浮き上がってくれば、揚げ上がりのサイン。中の肉汁がしっかりと沸騰した証拠です。
フライパンを使って揚げるとんかつ、揚げ時間はどれくらい?
とんかつを揚げるには、天ぷら鍋など底の深い鍋を使うことが多いですが、実はフライパンでも揚げることができます。
フライパンを使えば、少ない油で揚げることができるので片付けの手間が減ってお手軽。
フライパンでとんかつを揚げるには、なべ底から2~3cm程度の油があればOKです。
油の温度が170度くらいになったら肉を入れて、中火で片面を2分程度、もう片面を3分程度、揚げ焼きにします。
フライパンで揚げる時に注意したいのが、油の量を必ずフライパンの高さの半分以下にすること。肉を入れたときに、油の量が増えすぎないようにしましょう。
美味しいとんかつを作るための手順をマスターしよう
下ごしらえも含めた、基本のとんかつの作り方を簡単にご紹介します。基本の手順をマスターすれば、いつでも作れるようになりますよ。
1 赤身と脂身の間の筋を包丁で何か所か切っておく。
2 麺棒やビンの底などで叩くと柔らかくなる。
3 塩、こしょうで下味をつける。
4 小麦粉を全体にまんべんなくつける。余分な粉は、はたき落とす。
5 バットなどに溶き卵を入れ、全体につける。
6 パン粉をしっかりと全体にまぶす。手で押さえつけるようにすると、しっかりとつく。
7 揚げ油を170度くらいに熱し、ゆっくりと肉を油の中に入れる。
8 基本の揚げ方でとんかつを揚げる。
9 揚がったら油から引き上げて、しっかりと油を切る。
その他、とんかつを揚げる時の注意点
それ以外にも、とんかつを揚げる時には以下のような点に注意しましょう。ちょっと気を付けるだけで、いつもよりおいしいとんかつに仕上がりますよ。
・揚げる時は肉を1枚ずつ入れましょう。食材の量が多くなると、油の温度が急激に下がってしまい、適温がキープできなくなります。
・油に入れた時に、すぐには触らないこと。菜箸などでいじると、衣がはがれてしまうので注意します。しっかりと揚がってきてから裏返しましょう。
・揚げたあとはバットの上などで油を切ります。ここで余熱で火が通るので、揚げすぎないように。
・余熱を通しても切ってみて中が生焼けの時は、電子レンジかオーブントースターで軽く加熱してみましょう。ほんのりピンク色になっていれば、熱が通っているので大丈夫です。
揚げ時間を押さえておいしいとんかつを!
ガッツリ食べたい時のお役立ちメニュー、とんかつ。油の温度や調理時間をしっかりマスターして作れば、お店のとんかつに負けないくらいおいしい仕上がりになります。ちょっとした工夫でワンランクアップできるのですから、試してみたいですね。
次回作る時は、ぜひトライしてみてください。
まとめ/吉田直子