どんどん増えていく子ども服、みなさんはどう管理していますか。「引き出しがパンパンで入れにくい」「着たい服を探すのに時間がかかる」と悩んでいる人もいるのでは?
「ほどよいミニマリスト」として収納アドバイスを行うライフオーガナイザー、香村薫さんは、こうしたお悩みとは無縁。その秘密は「モノの“ちょうどいい数”を決めること」にありました。
「衣類から食器まで、家にあるモノはすべて数を決めて管理しています。そうすればモノが増えすぎないし、収納するのも、選ぶのもラクなんです」
香村さんはもともとトヨタのグループ会社にお勤め。社内で学んだ「トヨタ式問題再発防止策」に影響を受けて、家事やお片づけにも応用。書籍「トヨタ式家事シェア」(主婦の友社刊)ではご家族のミニマルなライフスタイルとともに紹介されています。
今回は、香村さん流のロジカルな収納術の中でも、特に反響が大きい「子ども服」について詳しく見ていきましょう!
収納術01:
トップスとボトムスは「5 着」まで!
「わが家の子どもは長男(8歳)、次男(6歳)、長女(2歳)。3人とも、服はそれぞれ上下5 着ずつと決めています」
えッ?5着だけ??
子育て中の方なら、ちょっとびっくりする数かもしれませんが、香村さんはこう続けます。
「5 着あれば、平日の5 日間、毎日違う服が着られます。洗濯した後は乾燥機で乾かすので、雨のせいで服が足りなくなることもありません」
引き出しは1 人あたり1 段分。手前にトップス、奥にボトムスが入っています。コンパクトな収納ケースなのに、たっぷりとゆとりが!
「いま1 着ずつ着ているので、ここにあるのは4 着。これなら収納もラクだし、着ていく服もサッと選べます」
シーズン外の服は、和室の押入れで保管。
衣替えのとき探さなくてすむように、コストコのバンカーズボックスに入れ、見える場所に置いています。
服の数をしぼると、兄弟間のお下がりが“ できない" のもメリットとか。お下がりはできたほうがいいのでは……?
「お兄ちゃんの服を弟に取っておくのは、服が増える原因。だから、少ない服をワンシーズン着回したら、そこで処分します。十分に着倒しているからもったいなくないんですよ(笑)」
たしかに、あまり着ていない服を処分するのは気が引けますよね。「徹底的に着倒す」ことを考えると「5 着」がベストなのだそうです。
収納術02:
子どもの動線上に収納する
「子ども服収納のもう1 つのコツは、“ 動線"を意識すること。子どもの動きをよく見て、そのライン上に収納すれば、小さい子でも自分で管理しやすくなります」
子ども服の引き出しがあるのはリビングのクローゼット。子どもたちが必ず通る場所なので、わざわざほかの部屋に行かなくても、その場でサッと着替えられます。
「リビングなら私が服を畳んで収納するのもラク♪ 親子どちらにもメリット大です」
引き出しの上の段はあけておいて、ランドセル置き場に。場所が決まっていると、帰ってきてすぐにしまう習慣がつきます。
同じ理由から、秋・冬のアウターは玄関に収納。
こちらも「出かけるときに着て、帰ってきたら脱ぐ」という動線に沿って決めました。
「アウターは畳まずに、バスケットにポンと入れるだけ。子ども服だからシワや型崩れも気にならないし、これくらい簡単なら子どもが自分でできます」
ちなみにアウターは、1人につき春&秋兼用1着+冬用1着。2シーズン着たら買い替えるそうです。
下着の収納も動線がベース。
洗面・脱衣室にまとめてあるので、お風呂から上がったらすぐに着られます。
下着も1人5枚ずつ。靴下もここにしまっていますが、これには試行錯誤があったとか。
「息子がなかなか靴下を履かないので、玄関に靴と一緒に置いてみたんです。でも、3週間たっても慣れず、洗面室に取りに行ってしまうので、結局元に戻しました」
「お試し期間は3 週間」が香村さん流。3週間やってみて定着しなければ、その仕組みは考え直すべき!なのだそう。
収納術03:
赤ちゃん服のお下がりはジップロックに
「兄弟間のお下がりはNGですが、ママ友からの赤ちゃん服のお下がりは大助かり!2歳の娘の服はほとんど買ったことがありません」
収納のポイントは、いただいた時点ですぐに分類すること。ボトムスとトップスに分け、さらにサイズごとに分けたら、ジップロックにIN。80サイズのシップロックだと1袋に4 着くらい入るそう。
「ジップロックはコンパクトにまとまる上に、サイズなどを書けるのが便利。今は90、95、100cm とメモしています。これで探しやすくなるし、着る時期を逃すこともありません」
実は、このアイデアの源は失敗体験から。
上のお子さんが赤ちゃんのとき、お下がりを分類せずにしまっておいたら、着られる時期が過ぎてしまったのだとか。
「いただいた服が無駄になってしまうし、いちいちサイズをチェックするのも面倒。両方の問題を解決できるのが、この方法だったんです」
服の入ったジップロックは、まとめてコストコのバンカーズボックスへ。5 袋くらいまでにしてゆとりをもたせています。
バンカーズボックスをしまっているのは、押入れの天袋。
ほかの服より出し入れする機会が少ないので、見えない場所でもOKだそう。
“数”に着目するだけで、家事がぐんとラクになる!
すっきりとしていながら、インテリアも素敵な香村さん宅。その秘密が“ モノの数" だったのには驚きです。
「持ち物の数を数えるなんて、普通はしないですよね。でも、一度やってみると『こんなにあるの!?』とびっくりしますよ(笑)」
「モノがたくさんあると管理も大変だし、選ぶのにエネルギーもかかります。自分たちに“ちょうどいい数”を知って、それをキープできれば、家事も暮らしもストレスフリーになるはず!」
実は香村さん夫婦は、おふたり揃ってミニマリスト。ご主人も独身時代から持ち物が少ないタイプだったそう。
ただ、以前はミニマルな生活が行き過ぎてしまい、モノを減らしすぎて気分がダウン。「心豊かな暮らしを送るには、やっぱり“ ちょうどいい数" が大切!」と実感を込めて教えてくれました。
ライフオーガナイザー®
ミニマライフ.com代表 香村薫さん
勤務していたトヨタグループで学んだメソッドを、家事やお片づけにも応用。2014年に片づけサポートを行う「ミニマライフ.com」をスタート。本や講座などを通じて「モノの数を決めて維持するしくみ」をアドバイスしている。ご夫婦ともにライフオーガナイザーの資格をお持ち。
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