「子どものおもちゃがすぐに散らかる!」「いくら言っても自分でお片づけしてくれない!」と、お困りのママも多いはず。子どもにお片づけの習慣をつけさせるのは、子育て中の難題のひとつですよね。
ライフオーガナイザーのMiyuki.Hさんも、小3 男子のママ。やんちゃ盛りの男の子ということもあり、やっぱり“ おもちゃ問題" には悩まされてきたそう。
「最近は落ちついてきましたが、小さいころはやっぱり散らかしますよね。でも、私は『◯◯しなきゃダメ!』と教えるのがイヤなんです(笑)。できるだけ本人の意思でお片づけしてほしくて」
それが、ある“場所”を作ってから、おもちゃの収納スペースは驚くほどスッキリ!
お子さんが自分で片づけたとは思えないほど、きれいに整理されています。その極意、詳しく教えていただきました!
和室の押し入れを息子だけの“基地”に!
Miyuki.Hさんが考えたのは、子どもが大好きな“ 基地" を作ってあげること。
和室の押し入れのふすまをはずして、まるごとお子さんの専用スペースにしました。上の段には服、下の段にはおもちゃをしまっています。おもちゃは管理しやすいように、よく遊ぶ「1軍」のおもちゃだけを1階に置き、あとは「保管分」として2階にしまってあるそうです。
「自分の持ち物が全部まとまっているので、整理するのが楽しくなったみたい。下の段ではおもちゃを端に寄せて、自分がもぐり込んで遊んだり(笑)。本人が自由にできる場所があると、子どもも楽しいし、親が言わなくても工夫してくれると思います」
“基地”の中には親子で試行錯誤して導き出した「収納アイデア」がいっぱいありました。
収納01:
大量のレゴブロックは“色別”の収納がベスト!
子どもに大人気のレゴブロック、みなさんのお家にもあるのでは?
色や種類が多く、買い足していくと量も増えてしまいますよね。でも、ざっくり全部ひとまとめにしてしまうと、ほしいブロックがすぐに見つからない!なんてことも。
「わが家でも、最初はただひとまとめにしたり、ブロックの形ごとに分けたり、いろいろ試してみました。でも形ごとに分けるのは失敗(笑)。すごく手間がかかって、結局続きませんでした」
そんな試行錯誤をお子さんと一緒に繰り返して、たどり着いたのが「色別の収納」でした。
赤、グリーン、黄色・青、モノトーンと4タイプに分けて、それぞれIKEAのボックスにまとめています。
蓋とボックスの側面にカラーのビニールテープでそれぞれにラベリング。
「形で分けるのは時間がかかるけど、色はパッと見ただけで判別できるから、子どもでも簡単みたい。“ 直観的にすぐできる" というのがポイントです」
こうした発見は、お子さんの様子をしっかり観察しているからこそ。家族と収納法を考えるときは、「ちゃんと見守って変化に気づくこと」が大切なんですね。
ボックスを重ねて、押し入れの下段の棚に戻したら、お片づけ完了。
「遊ぶときもボックスを出すだけで、色をサッと選べるから、レゴ制作がはかどるみたいですよ!」
収納02:
ゲームソフトはダンボール利用で子どもが自分で管理
テレビボードの下に入っているダンボール箱。この中にはゲームソフトがきちんとおさまっていました。
「実はこれ、息子が自分で考えた収納法なんです。私が“ ライフオーガナイズ" を実践しているのを見て、自然と影響を受けたみたい。自分で入れ方をいろいろ試してみて、きれいにおさまるように、箱の中に仕切りを作ってあるんですよ」
なんと、教えなくても自分で試行錯誤して、ベストな収納法を発見!
「手作りだけではなく、ものを分類するのも好きみたい。このゲームソフトも、遊び終わったものとプレイ中のものが分けてあるんですって」
ゲーム機もソフトも出しっぱなしにならないので、テレビまわりはスッキリ。自分で考えて編み出した収納法なら、飽きずにずっと続けられそうです。
収納03:
外遊びの道具は下駄箱に!突っ張り棒で収納力UP
活発な子どものいる家では、テニスラケットやボールといった外遊びの道具が多いもの。形や大きさがさまざまなので収納しにくく、外で使うものだけに汚れも気になります。
Miyuki.Hさんは、靴箱の縦長のスペースの下段を使って、外遊びの道具を収納。
「家に入ってすぐの場所だから、土がついていても平気だし、子どもが帰ってきて片づけるのもラク。取り出した場所に戻すだけなので、お片づけも苦にならないと思います」
収納スペースのいちばん下には、突っ張り棒を1 本。
この突っ張り棒があることで、道具の出し入れの際に収納ボックスがズレたり落ちるのを防げるし、手前ぎりぎりまで収納スペースに使えます。こんな小さな工夫も参考にしたい!
「収納の少ないわが家では、靴箱は物置き代わり。『靴箱は靴を入れるもの』と決めずにフル活用しています。ここはふつう傘などをしまう場所ですが、それだけに使うのはもったいない。突っ張り棚で仕切れば高さや奥行きをムダなく使えて、デッドスペースもなくなりますよ」
おまけ: 息子くん作 “木っ端城”が編集部をお出迎え♪
Miyuki.Hさんの息子さんはママに似て?ものづくりが得意。
編集部が撮影にうかがった日、息子さんが木っ端(端材)で作ったお城が出迎えてくれました。
「木っ端はホームセンターで、詰め放題で売っているもの。積み木と違って形がいろいろなので、自由な発想で作れるのがいいみたい。接着剤などは使わずに、ただ組み上げるだけで、お城みたいな大作をよく作っています(笑)」
遊んだ後は収納ボックスにポイポイと入れるだけ。ザックリ収納なので簡単だし、 あとは定位置に格納すればOK!
子どもを見守る目がやさしい♡Miyuki.Hさんの子育て力も魅力
押し入れの基地や、木っ端を使った積み木遊びなど、Miyuki.Hさんの子育てはとにかく自由で楽しい!それがお子さんの創意工夫や自主性を伸ばし、自然なお片づけ習慣にも結びついているようです。
「こうしなさい!と言われてやるのは、誰だって楽しくないですよね。収納やお片づけも、自分のやり方のほうが楽しいはず。だから、子どもが楽しくできそうな方法を一緒に考えますし、知らないうちに子どもが工夫していることも多いです。私がいつも楽しそうに収納グッズを作ったりしているから、マネしたくなるのかも(笑)」
お子さんが楽しんでいる様子をしっかり見守って、ベストな環境をつくってあげたり、ママ自身が収納を楽しんでいる姿を見せてあげたり。Miyuki.Hさん宅のスッキリ生活の秘密は、こんな目に見えないコミュニケーションにも隠れているようです。
ライフオーガナイザー® Miyuki.Hさん
6歳年下のご主人と、小3の長男との3人暮らし。家事も収納も子育ても、テーマは「個性尊重、自由バンザイ! 」。「○○すべき!○○しなきゃ!では楽しくないし、楽しくなければ続かないですよね。だから、相談会や講座では、自分の価値観を軸にする“ワガママ片づけ”をご紹介しています」。個人の片づけ相談やサポートのほか、ワークショップやセミナーも主催。ひとりひとりの個性に合った整理収納のスタイルを一緒に考えているそう。
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取材・文:後藤由里子
撮影:黒澤俊宏(主婦の友社)
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