マイホームに憧れはあっても、家づくりのいろはがわからないという人は多いはず。将来、理想の家を手に入れるためにも、まずは、家づくりのファーストステップである土地購入の流れをおさえておきたいもの。そこで今回は、実際に土地を購入するときの流れを時系列で説明します。
土地購入の流れ
Step.1 物件の説明
不動産会社から物件土地についての説明を受けます。
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Step. 2 買付証明書提出
希望価格などとともに、売主に購入希望であることを伝えます。この金額はあくまで希望であるため、売値を下回る金額でも提示できます。また、この時点ではまだ売買契約は結ばれていないので、自由に撤回可能。逆に、売主から断られることもあります。
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Step. 3 重要事項説明書交付
宅地建物取引業者は、売買契約に先立って物件についての重要事項を記した書面を交付するよう、法律で義務付けられています。「重要事項」とは、「登記簿記載の事項」「都市計画法・建築基準法等の制限」「代金授受の方法」など、不動産売買にあたって宅建業者が買主に説明しなければならない項目。書類の説明は、宅地建物取引主任者の資格を有した人がおこないます。
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Step. 4 不動産売買契約締結
署名・押印すると契約が成立。売主に手付金現金または預金小切手を支払います。手付金は、売買契約から引渡しまでの間に買主都合でキャンセルした場合、返ってきません。逆に、売主都合でキャンセルとなった場合、手付金の倍の金額が支払われます。
売買契約締結後は、契約書の記載内容に基づいて双方の義務および権利を履行することとなり、違反すると違約金の支払いが必要になる場合もあります。そのため、事前に売買契約書のコピーを入手して、よく読んで十分に内容を理解した上で署名・押印することが大切です。
◆売買契約の際に用意が必要なもの◆
・手付金土地代の程度のケースが多い
・実印
・仲介手数料の半金土地代金が万円以下の場合、仲介手数料は代金の以内、万~万=以内、万超=以内
・収入印紙売買金額によって額面が異なります。たとえば土地代が万円超万円以下の場合、印紙税は万円
・本人確認資料運転免許証など
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Step.5 住宅ローン審査(※住宅ローンを利用する場合のみ)
基本的には一般個人は土地融資を受けることはできませんが、自己所有の住宅を建てることが前提であれば、先行融資というカタチで住宅ローンを利用できます。ただし、土地融資実行日からか月以内に建てる建物も共同担保として差し入れることが条件で、審査の際は、建設予定の建物図および見積書が必要です。審査の結果は申込から日ほどでわかります。
土地のローンと住宅ローンは異なるタイミングで組むこともできますが、別々に組むと、土地のローンは組めたのに住宅ローンは審査が通らないということもなきにしもあらず。そのため、土地と建物をセットにしてローンを一本化するのがおすすめ。ただし、一本化すると支払いスケジュールがかなりタイトになります。
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Step. 6 引渡し・残金決済
土地代の残金やその他諸費用の支払いと同時に、所有権移転登記の申請をおこなうことによって土地の引渡しが完了となります。手続きが終わったら、引渡しが完了したことの確認となる「引渡し確認書」を受け取ります。
◆引渡し当日までに用意が必要なもの◆
・土地代の残金
・所有権移転登記費用登録免許税、登記手続き費用、固定資産税、都市計画税などの精算金
・仲介手数料の残金
・印鑑
・住民票
※土地代金を住宅ローンで支払う場合は、追加で以下も必要です
・融資事務手数料
・保証料
・火災保険料
・団体信用生命保険料
・抵当権設定のための司法書士報酬
・印鑑証明書
・所得証明書
・通帳
自分名義となった土地の権利証に関しては、この後、司法書士が登記所に申請した後に発行される、後日受け取ることになります。
土地購入時に必要となるその他の費用
さらに、土地を購入する際には各種調査費用なども必要となってきます。まず、必ず必要な調査は以下の2つです。
敷地調査費
「土地測量」大きさや高さ、接道状況などを調査、「法的規制」どんな建物を建てることができるか、建坪率・容積率はどれくらいかを調査によって敷地の現状を調査します。費用の目安は~万円。設計事務所が無料でおこなってくれる場合もあります
地盤調査費
地盤の強度を調べて、地盤改良の必要がないかどうかチェックします。耐震性の高い家を建てるためにも、建物の構造を決めるためにも必要な調査です。費用の目安は~万円。加えて、敷地によっては以下の費用も必要となります。
地盤改良費
地盤調査の結果、改良が必要な場合に発生します。費用は地盤の状況と工法によって大きく異なり、万円程度かかる場合もあります。
水道過入金
自治体によっては、新しく水道をひく場合に水道過入金が発生します。金額は水道メーターの口径によって異なりますが、ミリで~万円、ミリで~万円、ミリで~万円程度です。
家屋調査費
建築工事によって近隣に影響がありそうな場合、事前に隣家の家屋や塀などの状態を調べておきます。着工前に写真を撮っておくことで、隣家に破損が見つかった場合などに、工事開始前からのものかどうかを検証します。調査は補償コンサルタントに依頼。費用の目安は約万円です。
まとめ
土地は、洋服など身の回りの買い物のように「買います」と意思表示をして代金を払えば手にはいるものではありません。さまざまな書類の確認や押印、専門家の立ち会いや手続きを経て、ようやく自分のものにすることができます。気軽に買い換えられるものではないだけに、絶対に失敗はしたくはないですね。こちらで紹介した土地購入の流れと必要な手続きは、一度聞いて頭に入るものではないと思いますが、まずは全体的な流れを把握しておくことはとても大切。事前に検討できることもあるので、スムーズな土地購入に結びつきそうです。家づくりを検討中の方、将来、マイホームを持ちたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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