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専門家が教える!買ってはいけない中古住宅・中古物件の見分け方

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専門家が教える!買ってはいけない中古住宅・中古物件の見分け方

中古住宅を安く購入して、おしゃれにリフォームして住みたいけれど、「耐震性などの安全面が気になる」という人がふえています。

そこで、特に中古物件にくわしい、不動産のプロに話を伺って、後悔しない中古住宅の見極め方をまとめました。

失敗しない中古物件の探し方

中古物件の調査・検討は内見後1週間が勝負

リフォームを前提に手頃な中古物件を買う人がここ数年ふえています。東日本大震災後も都市部ではいい物件は依然不足気味。

週末に内見したらその場で申し込み、翌週末に契約しなければ他で売れてします、というケースが多いのです。

つまり、1週間のうちに土地や建物の安全性など物件情報を調べ、ローンを申し込み、ホームインスペクション(住宅診断)を行う必要があるということ。

納得のいく状態で購入するには、どんな物件を買いたいのかを前もってはっきりさせ、建物の情報を事前にできるだけ調べてから内見に臨むことが大切です。(石井さん)

自分に合った物件選びは予算から

物件選びの第一歩は、予算を把握すること。当たり前のようですが、築年数や間取りなどの条件から探し始めると、最後に予算が合わなくなり。振り出しに戻るケースが意外と多いのです。

また、間取りなどの条件について希望を並べていくときりがありません。「これがなければ買わない」「これがあるなら買わない」という、“どうしても譲れない点”を家族で話し合っておきましょう。

ポイントが決まれば、短いスケジュールの中でも決断しやすくなります。

プロのホームインスペクションが必須に

震災以降、物件選びの条件に「安全性の高さ」をあげる人が急増しています。地盤や構造について勉強を始めたかたも多いのでは。

ただし、安全性について自分だけで判断するのは危険。建築的知識に乏しい不動産業者の「大丈夫です」という安請け合いにも要注意です。

物件の安全性は、建築家やホームインスペクターなどのプロに確認してもらうのが確実。特に戸建てでメンテナンス履歴がない物件は、ホームインスペクションを行ったほうがよいでしょう。

費用は1件5万円〜20万円ですが、数千万円の買い物のリスクヘッジにこの金額は高くないはず。

また、希望の間取りやデザインにリフォームできるかどうかもプロの判断をあおいで。特に間取り変更をしたい場合は、耐震上はずせない壁や柱はどれなのか、購入前にチェックしてもらいましょう。

また、古くさく感じる物件でもプロが見ると、簡単におしゃれなデザインに生まれ変わらせるアイディアが浮かぶ場合も。

安全面でもデザイン面でも、プロと上手に連携をとることが大事です。

条件はトータルバランスで考える

安全性を含めた条件は、トータルで考えるバランス感覚も必要です。周囲の環境や利便性、快適性、そして「なんとなく自分に合う感じ」というのも、長く住むうえでは重要。

希望を完全には満たせなくても家は住んでいくうちに育てていけるもの、と考えるのが、最終的に満足度の高い物件を選ぶためのコツです。

土地 

東日本大震災以降、以前にも増して注目する人がふえたのが土地の安全性。内見前でも、公共機関などが発表しているデータを調べたり、周辺を歩いておおまかにチェックすることが可能です。

ただし物件が具体的に決まったら、必ず個々の土地の地盤調査をするか、過去の結果を確認してください。

地盤に多少問題があっても、適切な地盤改良を行っていれば安心です。地盤調査・改良が義務づけられた2000年以前の物件でも、記録があれば状況がわかるので、売主に確認を。

埋め立て地・盛り土の造成地は要注意

埋め立て地は地盤が軟弱で、地震の際に液状化の恐れが。かつては海だった場所などの砂れき層も地盤は軟弱。自治体などが公表している地図などで確認を。

埋め立て地でも、適切な地盤改良がされていれば安心です。

またひな壇状の造成地の場合、土地を削った切り土は地盤が強固ですが、土地を盛った盛り土は埋め立て地のようなもので、地震や大雨の際に崩れやすいので注意を。

造成方法は、売主や市区町村役場で確認を。

ハザードマップで地盤を確認

ほとんどの市区町村のHP上で、洪水などの災害リスクを表したハザードマップや、地震により揺れやすさマップなどが公表されているので、物件購入を考えている地域の危険度チェックして。

民間の地盤調査会社「ジオテック」のHPでは、今までの調査データに基づいた、各地の軟弱地盤マップが公開されています。ただしこれらは、あくまでも目安と考えて。

周囲より低い土地は浸水の危険がある

標高が高くても、まわりと比べて相対的に低い土地の場合、ゲリラ豪雨などがあると浸水の危険が。過去に浸水したかどうかは近隣の人に確認するのも有効。

また半地下のある建物は、一気に水が流れこむことがあるので注意。雨水を排水するポンプは電動で、停電時には作動しないことも念頭に置いて。

データで地盤の強度を確認

マンションの地盤強度は、設計図書の「構造図」にある「ボーリングデータ」で確認できます。ボーリングとは地盤の硬い層(支持層)が地下何mにあるのかを調べるもの。

一般に敷地内の数カ所でデータをとります。ポイントは地盤の硬さを表すN値。N値が50以上の「良好な地盤」が深い位置にあり、N値にばらつきが少ないのが、安定した地盤です。

基礎杭は「良好な地盤」まで達していることが必要。下の図は横軸が地層の深さを、縦軸がN値を表し、このデータを参考に支持層まで基礎杭を打つ深さを計算します。

ボーリングデータ

※調査地点ごとのN値はばらつきが少ないほうが安心。

戸建ての場合も簡易な「スウェーデン式サウンディング試験」という方法で地盤強度を測定します。

古地図や地名も参考に

地元の図書館にはたいてい古地図があるので、明治の初期、後期、現代と、いくつかの年代の地図を比べると、かつてはくぼ地だったなどの変遷がわかります。

また地名に、「沼・沢・田」など水に関する漢字がついている場合、かつては水気の多い場所だったことを示すことが多いので注意を。

建物まわりに土地の沈みやくぼみ、地割れがないか確認

建物のまわりを回って、建物が地面に接する部分を確認。地面との間にすき間やくぼみがある場合は、地盤沈下している疑いが。

戸建ての場合は敷地内に入れる内見時に忘れずにチェックを。

また、周辺の道路が部分的に陥没していたり、雨の後に水がたまっていたら、地盤が弱いエリアの可能性が。

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建築年代

建築基準法の耐震基準は、大地震の経験などを踏まえて見直されるので、「新耐震設計基準」導入後に建築確認がされているかどうかを確認。

これ以前の「旧耐震」物件でも、耐震診断と必要な耐震改修をしていれば安心。診断や改修をしていない物件はホームインスペクションで見極めて。

耐震性の高さは建築確認の年をチェック

耐震基準の最も大きな見直しは、1981年の「新耐震設計基準」の導入なので、マンション、戸建てともに、建築確認申請の日付が1981年の6月以降がどうかを確認。

さらに、戸建てに多い木造軸組み工法については、2000年にも耐震性に関して重要な変更があったので、2000年の6月以降に建築確認がされているかどうかをチェックして。

メンテンナンスの状況と計画

戸建てでもマンションでも、よい設計、正しい施工、その後の点検&メンテナンスの三拍子がそろえば、50年でも100年でももつものです。

日本の木造住宅の平均寿命が30年と短いのは、適切なメンテナンスの不足も一因。購入時にはメンテナンスの履歴と、購入後にどんなメンテナンスが必要かを確認して。

築15年以上の物件はメンテンナンス履歴をよく確認 

給湯器などの設備寿命は15年〜20年、外壁や屋根のやりかえも15年〜20年ごとが一般的なので、築15年以上で修繕履歴のない物件は要注意。

築30年以上の場合は、建物の劣化具合に注意が必要なので、修繕履歴の確認やプロのホームインスペクションを受け、修繕計画を立てましょう。

マンションは修繕履歴の確認と積立金の不足に注意

マンションでは十数年おきに屋上防水や外壁の補修などの大規模修繕を行います。これまでの履歴と今後の予定のほか、修繕積立金の積立額も確認を。

積立金の不足から、大規模改修の際に数十万〜100万円といった一時金が必要なこともあるので、修繕金の引き上げ予定や一時金の予定もぜひ確認を。

物件の建物形状

建物の耐震性については、外観の形状のバランスを見ただけでもある程度は予測できます。

注意が必要な形状をご紹介しますが、これらすべて危険というわけではなく、専門家に意見を求めるなど慎重さをもつ必要があるということです。

構造設計上のチェックがなされ、施工もしっかりしている物件は問題ありません。

戸建ての場合

戸建ての建物の形状

地震に強いのは真四角に近い形状。過度に凹凸が多い場合は注意を。1階に駐車場があるなど、上下階で壁の位置がずれていたり、1階に比べて上階が大きすぎると、揺れに弱い傾向が。

窓などの開口部が大きい、多い、または壁の量が少ないと、耐震性が低下。特に建物の四隅は地震の際に大きな力がかかるので、柱のないコーナー出窓は危険です。大きな吹き抜けにも注意を。

マンションの場合

マンションの建物の形状

長方形のようなシンプルな形ではなく、平面の形状がL字型やU字型などの場合、地震の際、コーナー部分に無理な力がかかります。建物の上層部で外壁が後退している「セットバック」は、下階への重さのかかり方がアンバランスなため、地震の際に被害が生じやすいとされています。

窓が大きい、多い、または建物の1階部分に駐車場を設けるなど、壁がなく柱だけで支える開放的な空間があると、壁が少ないため地震の力が柱に集中します。

 

基礎や建物のひび

内見に行ったら、建物に入る前にまずは外周をひと回りして、基礎や外壁にひびが入っていないかをチェックしましょう。

ただし、ひびの入っていない物件は少ないので、心配のないひびか、注意が必要なひびかを見極める必要があります。素人目には判断がつかないケースが多いので、専門家に依頼するのがいいでしょう。

心配のないひび

コンクリートの乾燥収縮で起こる髪の毛のように細かいヘアクラックは心配なし。

要注意のひび

(左)基礎に入っている幅のある深いひびは、コンクリート内部に水分が入るので注意。
(右)外壁から基礎にかけてのひびにも注意を。横造か地盤の問題が疑われます。

幅0.3mm以上で深いひびがないか

戸建ての基礎のコンクリートは、仕上げに厚さ数mmの化粧塗りがしてあります。幅0.3mm以上のひびが化粧塗りよりも深く数mm以上入っている場合は要注意。

中の鉄筋に水分が入って錆びたり、コンクリートがはがれたりというおそれも。厚めの名刺やシャープペンシルの芯をさしたり、ホームセンターで購入できるクラックスケールをあてて確認を。

外壁も同様で、このようなひびが入っている場合は建物の構造か地盤に問題があることも。

マンションの外壁や共用部分もチェック

外壁に幅0.3mm以上の深いひびが入っていないかを確認。タイル張りの壁の場合は、タイルがはがれ落ちていないかもチェックして。

また見落としがちなのが共用部分。エントランス、通路、階段まわりなども、壁、天井にひびが入っていないかを確認しましょう。

ひびが上下階の同じ位置・部屋の左右対称の位置にないか

このような場合、ひびを堺にどちら側かの地盤が沈下している可能性が。また、壁はクロスや壁紙の下に石膏ボードがあり、その中に断熱材と木材があるので、壁に大きく深くひびが入っている場合、構造がゆがんでいることも。

これらのひびの原因は、専門家の判断を仰いで。

建物の傾きやゆがみ

家は精密機器と違うので、多少の傾きはどの建物にもあり、ビー玉を床に置くとたいてい転がります。

ただし基準以上の傾きがあると生活に支障が。地盤がゆるくて傾いている場合、築10年以内程度なら傾きが進行する危険性も。

水平器で測って1000分の3以上の傾きがないか

国土交通省の通達で決まっている傾きの許容範囲は1000分の3。これは10mの範囲で3cmの傾きがある場合、素足で注意して歩くとたいてい感じとれます。

内見のときはスリッパを履かないことをおすすめします。さらに正確に測るには、ホームセンターで売っている水平器を縦と横に置いて調べます。

外観や部屋がゆがんで見えないか

大きな傾きやゆがみのある建物は、特に水平器などで測らなくても、見ただけでわかる場合も。建物の外観と部屋の内部がゆがんで見えないか、両方をチェックしましょう。

開口部が開けやすいか

各部屋の窓やドアは、必ずすべて開け閉めしてみましょう。ロックもきちんとかかるか試します。

開け閉めしにくい場合、単に建具がゆがんでいるだけの場合もありますが、建物全体のゆがみが原因のことも。

判断がつきにくい場合は、プロのチェックを受けたほうが安心。

 

引き戸にすき間がないか

引き戸の部分は、ゆがんでいると水平器をあてなくてもはっきりわかります。閉めたとき、下はぴったり閉まるのに上部にすき間ができたり、反対に下側だけすき間ができたり。

その場合も建具のゆがみと建物全体のゆがみの両方が考えられます。

建物の設備

ライフラインの設備は、実際に使って不具合がないかを確認します。中古住宅の場合、照明やエアコンなどの設備機器について、どこまで取引対象に含むかはケースバイケース。

取引対象に含まれるものは、故障がないか必ずチェックを。

設備は実際に使ってみる

照明のスイッチを全部つけてみましょう。ブレーカーを見て契約容量が何アンペアかも確認を。容量が小さいと、購入後、ブレーカーをとりかえる必要が生じる場合も。

キッチンのコンロやお風呂の給湯器も問題なく作動するか、実際に点火して確認を。水道も実際に水を出してみます。

動作確認とともに、におい、音など、快適に使えるかどうかもチェックしてください。

水道の引き込み管が20mmか

中古住宅の不満で多いのが、水の出の悪さ。配管の口径は最近は20mmが主流ですが、13mmのことも。

13mmだとキッチンとお風呂を同時に使うと水流が弱まります。内見時に確認するか、不動産業者に確認を。管の交換には高額な費用がかかります。

建物の水漏れや雨漏り

木造住宅で水の問題があると、木材が腐食したりシロアリが発生するおそれがあります。配管の水漏れと、小屋裏(最上階の天井裏)に雨漏りがないかを確認。

内見の際には前もって不動産業者を通じて、床下の点検口と小屋裏を確認できる場所を開けておいてもらいましょう。

小屋裏の雨漏りのしみ・床下の水漏れのあとをチェック

小屋裏は懐中電灯をあてて見るか、手を入れて、湿り気がなく乾燥しているかを確認します。柱などの木部をさわったときに湿っていたり、ふかふかした感じがあると、雨漏りや木の腐りが進行している可能性が。

デジカメでフラッシュをたいてぐるりと撮影して画像で確認してもOK。

床下も同様に、中にもぐれなくても、手を入れたりデジカメで撮影を。湿気っていないか、配管からの水漏れのあとや水たまりがないかをチェックして。

キッチンや洗面台下の配管の水漏れをチェック

キッチンシンクや洗面台の下も、扉を開けて手を入れたり、目で見て湿気や水漏れのあとがないかをチェック。

マンションの場合、基本的に配管部分は見れませんが、キッチンや洗面室の点検口や、PS(パイプスペース)が開けられる場合は、同様に確認しましょう。

屋根材のずれや外壁のはがれをチェック

瓦やスレートなどの屋根材は、施工中に人が踏んで割れることがあり、そこから雨水がしみ込むケースがあるので、下から見て割れたり欠けていないかを確認。

外壁材も、はがれたり、サイディングの継ぎ目の充填材(コーキング)が収縮してすき間があると、雨漏りの原因に。

建物がリフォームしやすいかをチェック

間取りや水回りの位置を大幅に変えるリフォームが希望なら、事前に変更可能なつくりかどうかの確認を。

特に戸建てと一部マンションでは、耐震性を保つためにはずせない壁があるので、広々としたプランに変えたい人は注意を。

木造軸組み工法(戸建て)

柱と梁、すじかいで建物を支える工法。間取りやリフォームの自由度が高いのが特徴ですが、一般的に20畳以上の空間をつくる場合は間に柱を入れる必要が。

また、耐震上必要な耐力壁はとり除けません。

(詳しくは「プランニングの自由度が高い木造軸組み工法(在来工法)」をご覧ください。)

2×4工法(戸建て)

壁や床などの面で建物の構造をつくる工法。面で支えるため、大きな窓は設けにくいので注意。

その半面、内部は柱のない20畳以上の広い空間を設けられます。ただし耐力壁をとり除くことはできません。

(詳しくは「工期が短く低コストの2×4(ツーバイフォー)工法」をご覧ください。)

ラーメン構造(マンション)

中高層マンションに多い、柱と梁で建物を支える構造。住戸内の壁はほぼ移動可能なので、間取り変更の自由度が高くなります。

ただし、柱や梁が室内に張り出している場合が多く、内装やインテリアの配置に制約が出る可能性も。

壁式構造(マンション)

低層マンションに多い、壁と床などの面で建物を支える構造。住戸内にとり除けない壁があることも。

その場合、間取りの変更に制約を受けるので、どこまで変更が可能か、建築家など専門家にチェックしてもらいましょう。

マンションは階高が高く、二重天井、二重床がいい

階高とは室内の天井高ではなく、床面のスラブ(コンクリート板)の上面から、天井のスラブの上面までの高さ。竣工図の矩計図でチェックし、階高があれば(2.9m以上)、天井を高くできるなどの利点が。

また、天井と床には二重工法と直工法があり、直天井の場合、スラブに電気配線が直接埋まっているため、照明を移動する場合は二重天井にして配線しなければならず、天井が低くなります。

直床は水回りの配置がえが難しいので注意を。

マンションは段差スラブの範囲をチェック

水回りの床がフラットなマンションは、水回り部分の床スラブ(コンクリート板)に段差をつけて低くしてあり、そこに配管をおさめています。

この段差スラブの範囲が広ければ、水回りの移動が容易。さらに二重床なら、家じゅうフルフラットのバリアフリーも実現しやすくなります。

段差スラブの範囲が狭いと、それ以外の場所に水回りの床面を高くする必要が。段差スラブの範囲は床伏図や梁伏図で確認を。

段差スラブ

専門家に聞いたよくあるリフォームのQ&A

リフォーム会社の選び方は?

「耐震リフォーム」を重視すると、デザイン面に不満が残る場合が。デザイン傾向が好みに合い、構造の専門家がいたり、構造専門の設計事務所と提携している会社を選んで。(長嶋さん)

数は少ないのですが、リフォーム前提の中古物件探しからリフォームの設計まで一貫して行う、中古物件リフォームの実勢豊富な会社なら、安心でおしゃれな家が実現しやすいといえます。(石井さん)

内見時に気をつけたいことは?

建築家など設計担当者に見てもらい、安全性や希望通りのリフォームができるかを確認。その際、「20畳以上のリビングにできなければ買わない」など自分が譲れない条件は必ず確認して。

ホームインスペクションを受けてから建築家に立ち会ってもらい、プランを相談すれば、安全面、デザイン面ともに万全です。(石井さん)

傾きを測る水平器やひびを測るクラックスケール(どちらもホームセンターで数百円)、中に入れない床下や小屋裏の写真を撮るデジカメなどがあると便利です。(長嶋さん)

ホームインスペクション(耐震診断)って何?

ホームインスペクションとは、住宅の購入前に専門家に依頼して、建物や設備の劣化具合などの状況をくわしくチェックする「住宅診断」のこと。

欠陥住宅購入リスクを減らせるだけでなく、購入後に必要な修繕個所や費用も把握できます。

耐震診断は、建築基準法で定められた耐震基準を満たすかどうかを判定するもの。どちらもリフォーム工事にかかわらない、客観的な立場のホームインスペクターなどに依頼を。

ホームインスペクターの紹介は「日本ホームインスペクターズ協会」にお問い合わせを。(長嶋さん)

中古物件を買ってからひびやゆがみに気づいたら?

「瑕疵担保責任」とは、購入後に隠れた瑕疵(欠陥)が発見された際に、売主が負う責任。売主が個人の場合、雨漏り、シロアリ、給排水設備の故障、木部の腐食が引き渡し後2〜3ヶ月以内に発見された場合、売主が直すのが一般的。

家の傾きは含まれず、築約20年以上の物件では免責になることも。売主が不動産業者の場合、引き渡し後2年以上の期間が義務づけられ、家の傾きも対象に。(長嶋さん)

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監修

ブルースタジオ石井健さん さくら事務所長嶋修さん

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