株式会社ニットで広報を務める小澤美佳と申します。当社は、世界33か国から集まった約400名のフリーランスメンバーによる、オンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」を提供しています。
働き方が多様化する中、副業を解禁する企業も増えてきました。読者の皆さまの中にも、副業に興味をお持ちの方もいらっしゃると思います。
今回は、副業の始め方について、そのメリットやデメリット、実際のタイムスケジュールなどを交えてお伝えします。
春は新しいことを始めるチャンス!
春は、入学や進級で、ライフスタイルに変化を迎えるシーズンでもあります。「子どもが習い事に行き始めたから、もう少し収入を増やしたいな」「子どもが自立したタイミングで、本業ではできなかったやりたいことを副業で始めてみたいな」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
副業を選ぶときのポイント
とは言っても、仕事だけでなく家事や育児をしている方にとって、副業を始めるのは、なかなかハードルが高いことだと思います。まずは、気負わず、自分の身近なものから見つめ直してみましょう。
私は以下の2つが大切だと思っています。
①本業との相乗効果になること
一つ目は、本業のスキルアップにもつながるようなことを副業にするという選択です。
例えば、私は広報としての本業とは別に、大学講師もさせていただいています。これにより、最新の就活トレンドや、今どきの学生の感覚を肌で感じることができ、本業である広報の仕事にもプラスに作用していることを実感し、どちらの仕事にも意欲的に取り組むことができています。
②趣味などの好きなこと
二つ目は、趣味や興味のあることを副業につなげるという方法です。
例えば、ヨガを趣味としてやっている方は、インストラクターの資格を取り、パートや業務委託という形で講師として携わってみるのもいいでしょう。フラワーアレンジメントがお好きな方は、自分の作品をハンドメイドサイトで販売することから始めてみるのもいいですね。
単に「お金を稼ぐ」ことだけを目的にすると、苦しくなって続かない…というのが私の持論です。そのため、副業の目的を①学びの要素(本業との相乗効果)に置くのか②遊びの要素(趣味、好きなこと)に置くのか、これら2つを軸にして副業を探すのがいいと私は思っています。
副業をするメリット、デメリット
副業を始めるにあたり、そのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。その上で、自分に合ったやり方を見つけていきましょう。
副業のメリット
◆人脈が広がる
本業では関わる機会のなかった様々な人々と出会うことにより、新しい人脈を形成することができます。「人脈」は、講習などで取得できる「知識」などとはまた異なる、「個」の時代を歩む上でとても価値のある資産でもあります。
◆多角的視点が養われる
変化の少ない日々の業務だけでは、固定観念を持って物事を捉えてしまいがちですが、副業により様々な関わりが生まれれば、自分の視野も広がるでしょう。柔軟な発想力は本業や家庭においても効果を発揮し、企業や自分自身、また家族にも良い循環をもたらすことになるのではないでしょうか。
◆お小遣いを稼ぐことができる
副業により家計に余裕ができれば、自分のために使うお小遣いが増えるのも副業のメリットでしょう。今までは我慢していたカフェに気軽に入ってみたり、気になっていたコスメを試してみたりと、日々の暮らしを豊かにしてくれるかもしれません。
その他にも、「実力を試すことができる」「タイムマネジメント力が向上する」など、多くのメリットがあります。
副業のデメリット
反対に、副業にはデメリットもあります。それは、心身共に大きな負担がかかるということです。
夜中や土日など、本業の時間外での作業が増えることで、体調管理やタスク管理がおろそかになってしまえば、本業や家庭への支障が生じることも考えられます。副業を行うことは、自己管理能力やタイムマネジメントを身につける実践的方法として有力ですが、慣れるまでは、トラブルの原因にもなり得ることを十分に理解しておく必要があります。
時間の作り方のコツ
では、実際に副業をしている人たちは、このデメリットを乗り越えるためにどのような工夫をしているのでしょうか。当社で働く主婦&ママメンバーに、家事・育児と両立するために実践していることを聞いてみました。
◆ミールキットや出前サービスを活用する
毎日の家事の中で大変なものの一つが食事作りです。その負担を減らすため、サービスを利用してみるのもいいでしょう。
最近では、食材や調味料、レシピがセットになったミールキットのサービスが増えています。食材をあらかじめカットしてあったり、すでに計量済みの調味料を和えるだけなので、調理時間だけでなく、献立を考える時間や、買い物に行く手間が省けるのも嬉しいですね。健康面にも配慮したキットは、ぜひ取り入れたいサービスです。
また、出前サービスを週に1度以上利用しているという人もいました。コロナ禍の影響で出前サービスが拡大したことで、いろいろなジャンルの美味しい料理が手軽に食べられるようになり、とても助かっているという声がありました。
◆便利家電を導入する
近頃は、家事を助けてくれる便利な家電がたくさんあります。中でも、ロボット掃除機を使われている方は多いかもしれません。朝、ロボット掃除機をセットして家を出るのを日課にすれば、掃除機がけのタスク自体をなくすことができます。掃除機だけでなく床拭きロボットと併用し、日々の掃除時間をできる限り短縮しているという人もいました。
また、買い替えのタイミングで乾燥機能付き洗濯機を導入し、洗濯にかかる時間を短縮したり、時間を有効に使うために自動調理器を活用するのもいいですね。
◆家族と協力する
何よりもまず、家事はママだけの仕事ではないはずです。ぜひ、家族で協力し合う環境を整えましょう。パートナーとは、家事のタスク分けを明確にすることで、「何をすればいいのか?」と迷うことなく、それぞれが分担された作業をこなすことができるでしょう。
また、ある程度子どもが成長してからでないと難しいですが、家のお手伝いを子どもに「アウトソーシング」しているメンバーもいました。風呂掃除や洗濯物たたみなど、それぞれの対価として毎月報酬を支払うシステムにしたそうです。
報酬制にしたおかげで、子どもたちが自ら率先してお手伝いをするようになり、子どもも大人も気持ちよくいられるのだとか。また、子どものマネー感覚が身につくのも、嬉しいおまけですね。
楽しい副業ライフを!
副業の始め方についてご紹介してきましたが、「あの人ができているから私もやらなくちゃ…」などと焦る必要はまったくありません。あくまでも、副業は生活や人生に彩りを添える「自分のための時間」であってほしいと私は思っています。
普段から仕事や家事、育児、また介護などに奮闘されている皆さんが、副業によってさらに追い詰められることになっては本末転倒です。
無理に始めるのではなく、「本業のスキルアップにつながるような副業がやりたい!」「子育てがひと段落したから、趣味のヨガを副業としてやっていきたい」などと、「ちょっとチャレンジしてみたい」という思いが生まれたときが、副業を始めるタイミングなのだと思います。
最近では、副業専用の求人サイトも出てきています。不安な方は、知り合いの人づてに探し始めてみる…というのもいいのではないかと思います。せっかく始めるのであれば、無理のない、楽しい副業ライフを送りましょう!
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