こんにちは。ビール大好きな編集Mです。
暑い夏は、キーンと冷えたビールをグビグビ飲んで「うまいっ!!」
秋になると、コクのあるビールをゆっくり飲んで「おいし~!!」
寒くなってくると、あったかお鍋をハフハフしながら、その合間にビールをコクコク。「おいしいね~」
まぁ、要は年間通してビールを愛しているわけです。
そんな私に先日、耳寄りな情報が!
何でも「ビールは飲む器によって味わいが変わる」とな。
うっすらそんな気がしないでもなかったけど、やっぱりそうなのかーー!?
だとすると、具体的に何がどう変わるのか知りたすぎます。
そこで、ビール大手メーカーのキリンビールさんにお話を伺ってきました。
ビールは五感で味わっている
お話を伺ったのは、キリンアンドコミュニケーションズ株式会社ビールセミナー講師の草野裕美さんです。
ビールは器で味わいが変わると耳にしたのですが、本当ですか?
草野:はい。結論からいうと本当ですよ。
と、まずはビールの味をどうやって判断しているのかを説明しますね。
ビールの味は、
味覚で苦味や甘み、旨味を、
嗅覚で麦やホップの香りを、
視覚で色や泡の様子、透明度を、
触覚でのどごしや舌触り、温度、
聴覚でとくとくと注ぐ音や炭酸のシュワとした音を
それら五感を総動員してビールの味わいとなります。
まずそこを念頭においていてくださいね。
では器が変わると同じビールでも味わいがどう変化するのか?
さっそく試してみましょう。
目の前にずらりと並んだ素材違いのビールの器。
まずは陶器、磁器、金属、木のグラスに注いでテイスティングです。
草野:泡が立つように少し高めの位置から注いでくださいね!
はーい! (とくとくとくとく…)
それぞれの器に注いで、まずは泡をじっくり鑑賞。
そしていつもより、五感を研ぎ澄ませようと努力します。笑
ん…、なるほどなるほど。。。
そして、それぞれを飲んでいきます。
「うんま!」❤
あ、本気飲みしちゃダメダメ。五感を使って…。
ぐび、ぐび、ぐび、コクリ、コクリ、ぐび。。。
あ、確かに違うかも…!!!
草野:違いが分かりましたか?
はい、私でも分かったような気がします!
気がしますではなくて、分かりました!!(^^;)
器の素材で味はこう変わる!!
草野:ちなみに、どれがいちばんおいしいと感じましたか?
私は金属の器が一番おいしかったかなぁ。
冷たさが口をつけた瞬間からダイレクトに伝わってシャキっとしたし、
他の器で飲むよりもシャープな味わいがしたような気がします。
草野:なるほどー。その通りですね。
ではそれぞれの素材によって変わる味わいについて解説しますね。
まず磁器。
表面がつるつるしていますよね。その側面に添わせて注ぐと炭酸があまり壊れないので、炭酸が強めでキリッとした味わいを楽しめます。
反対に陶器。ここでは粒子が粗めのザラっとした陶器を使いました。
注ぐ時に、この表面のザラザラによって、炭酸が適度に調整されるのです。
なので、泡が他の器に比べるときめ細やかでクリーミィに。香りも非常に立っています。
まろやかな味わいを楽しみたい時におすすめ。
金属は、他の素材に比べると断然熱伝統率が高いので、冷たさが際立ちます。
キーンと冷えたビールが飲みたい!という時にはその通りのキーンが楽しめます。
暑い夏にはうってつけですね。
木は金属と正反対。熱伝統率が低いので、外気の影響を受けづらいのが特徴。
お鍋の時などにいいですね。
時間をかけてゆっくり味わいたい時に、ビールをよりおいしく感じさせてくれますよ。
なるほど、説明を伺って納得です。
この日は暑くて、若干汗が引かないままでの取材だったこともあり、身体が冷たいビールを欲していたみたい。
泡については、見た目でもはっきりと違いが分かりました。
おっしゃるように陶器に注いだビールの泡が最も細かくてクリーミィー。
口当たりも優しいです。
こんなふうに同じビールでも器によって、これだけ味わいが変わるなら、好きな銘柄と器の掛け合わせで益々ビールが美味しくなりますね。
いいことを知りました!!!
草野:では次はグラスの形状について解説しましょう。
グラスはビールのタイプによって選ぶべし!!
え、形でもビールの味が変わるんですか?
草野:そうですよ。
では今回も違いを実感してみましょう。
3タイプのグラスにビールを注いで飲んでみてくださいね。
用意してくださったのは、左からいわゆるパイントグラス、テイスティンググラス、そして今回特別に用意してくださったCMにも使われている一番搾りブランドの特製グラスです。
ぐびぐび。ぐびぐび。ぐびぐび。
ん、確かになんとなく感じ方が違うかも。。。
草野:違いを感じられましたか? どれがお気に入りですか?
私は真ん中のテイスティンググラスで飲むのがいちばん美味しいと感じました。
理由はなんというか、ホップの香りが脳に突き刺さるというか、
香りも一緒に飲んでいるようなそんな味わいです。
草野:おお!! そこまで違いがわかるなんてすごい!
(照れる)
草野:では解説しますね。
左にあるのはパイントグラス。パイントとは量の単位です。
ただ、アメリカとイギリスではちょっと違っていて、
アメリカだと473ml、イギリスの1パイントは568mlになります。
このグラスはとにかく丈夫で扱いやすいですし、量がそれこそすぐ分かります。
完全に提供側にとって都合のいいグラスといえますね。
このグラスで飲む時は、飲んでいる量を自分でも実感できますし、ラフな気分で飲めるので、仲間とワイワイしながらがぶ飲みしたいときに気分を盛り上げてくれます。
そして、テイスティンググラス。
横から見ると上部がすぼまっています。
ということは、グラスの中に香りを集めることができるということ!
香りを楽しみながらゆっくりと味わいたいときには断然おすすめです。
また、脚があるので手の温度が伝わりづらいという特徴もあります。
ビールに高級感を演出したい時にいいと思います。ホテルのパーティーなどでもよく使われていますよね。
最後は弊社自信作のオリジナルグラスです。
これは一番搾りを、よりもっとおいしく飲んでいただくために、時間をかけて細部にこだわり作った特別なグラス。まずは高さに注目してください。
高さがある分、注ぐと自然といい感じに泡立つのが特徴です。
また薄づくりなので冷たさをダイレクトに感じられます。
また、飲み口が広がりすぎず、すぼまりすぎないので泡が口に入りすぎず、ビールが自然と舌の真ん中を通ってのどに流れ込むため苦味が感じにくくなっています。
ビールの味をシンプルに味わいつつ、でもおいしさを実感しながらゴクゴクのむのにぴったり。
へえーー。グラスの形状によっても味わい方もいろいろ変わるんですね。
いやぁ、本当に勉強になりました。
ありがとうございました!!!
今回の体験で、料理やシーンに合わせて、器選びもこだわれば、ビールが益々美味しくなることを実感した私。
これからのシーズンでは、お鍋を囲んで、年末年始のパーティーでと、
素材や形状を変えて、ビールをもっともっと楽しみたいと思います。
ダイエットは来年に持ち越しだ!!
おまけの話
今回、キリンビールさんの本社でお話を伺ったのですが、会議室の名前がそれぞれ商品ブランドだったのが小さな萌ポイントでした。
「これって、次の会議は一番搾りだっけ?とか声をかけあうのですか?」と聞くと、
そこは案外「いえ、なんだかんだサブでついている番号です(苦笑)」とのこと。
以上、プチ情報でした。
また、エントランスロビーはさながらお酒の博物館のよう。
世界のビールの展示やワインの歴史や作り方などがていねいに紹介されています。
こちらのスペースは自由に入っていいそうなので、興味ある方はのぞいてみてはいかがでしょうか。
取材協力/キリンビール株式会社
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