ペットを飼っているご家庭なら旅行や帰省などで家を空けるときのことを考えて、かならず決めておきたいペットのお留守番方法。預け先はペットホテルや動物病院、ペットシッターとさまざまですが、家族同然だからこそ預けるにも迷いどころですよね。
実際にペットを飼っているご家庭はどうしているのでしょうか?
今回、一般女性にペットの預け先について、そしてペットシッターさんからお留守番の基本についてもお話を伺いました!
ペットを飼っている一般女性5人にお話を聞いてみました
・安心できる実家に預けます/Fさんの場合
フサフサの長毛が可愛い黒ネコと、白と黒のハチワレの2匹のネコを飼っているFさんは、旅行などで家を空ける際はいつも実家へ。「黒ネコちゃんがとっても人見知りなので、面識のない人に預けることは考えていない」とFさん。実家でもネコを飼っていて、ご両親も「賑やかになった」と喜んでくれるそうです。
・ペットシッターさんにお願いします/Iさんの場合
オッドアイが美しい2匹の白ネコを飼っているIさんは、家を空ける際はペットシッターさんへ。「場所が変わらないのでネコちゃんとしてもストレスが少ないでしょうし、飼い主としても送り迎えがないのはラクです」とIさん。ほとんどのペットシッターさんが、ペットたちの様子を報告してくれるとのことで外出先でも安心といいます。
・ペットホテルに預けてみました/Mさんの場合
黒のラブラドールを飼っているMさんは、昨年の家族旅行の際に初めてペットホテルを6泊利用。利用した当日、人見知りな性格のために、他のワンちゃんと馴染めなかったことから、ホテル側の判断で個室に移動してくれたそう。「6泊の間、ペットホテル側が、携帯アプリでペットの様子を連絡してくれたけれど、寂しそうな声で鳴く動画が送られてきて、旅行も存分には楽しめなかった」とMさん。
一方で、Mさんの友人が飼っているワンちゃんのお話を聞くと、ペットホテルにとても慣れていてワンちゃん同士で友達も作り、ペットホテルの宿泊を毎回楽しんでいるとか。ペットの性格によっても変わりますが、対応してくれるスタッフの方針やホテル自体の雰囲気も全く異なるので、慎重に選ぶ必要がありそうですね。
・動物病院なら、もしものときも安心/Tさんの場合
人懐こいオスの柴犬を飼っているTさんは、家を空けるときは動物病院へ。「いつも利用している動物病院なら、もしペットに何かあったときでも対応してくれるので安心感があり、預けている間に予防接種もしてくれるなどなにかと便利」とTさん。動物病院にもよっても違いはありそうですが、他のサービスと比べて料金が少し高めなのが気になるところだそうです。
・車で一緒に旅行を楽しみます!/Yさんの場合
コリー犬を飼っているYさんは、遠出をする際は車でワンちゃんも一緒に連れて行くのが基本スタイル。宿泊は車中泊もしくはペットの宿泊が可能なホテルに泊まるとか。「飼い主としても安心ですし、ワンちゃんも家族と一緒なので比較的リラックスしています」とYさん。ただ、ペット可のホテルは、繁忙期に予約が取りづらいことも多いため、早めに予定を組まないといけないなどの注意点があるようです。
ペットシッターさんに聞いたお留守番の基本
ペットのお留守番については様々な方法がありますが、ペットの性格によって相性がありそうですよね。今回は、ネコちゃんを専門としたペットシッターのねこやまさんに、外出時のペットへの気遣いについてお話を伺いました。
Q,ペットのお留守番は何歳からできますか?
A, ・ネコちゃんの場合…
だいたい生後2ヶ月頃からお留守番が可能です。
2ヶ月未満のネコは体調変化も激しく、ケージから出したり、母親から離したりするとあらゆるものに興味を示してとにかく動き回ります。
とても小さいので、飼い主も想像しないような場所に潜り込んで出られなくなってしまったり、脱走につながったりすることもあります。トイレトレーニングも十分ではなく、失敗を繰り返す年頃なので、2ヶ月未満のネコちゃんはできるだけ24時間体制で面倒をみてあげる必要があります。
・ワンちゃんの場合…
赤ちゃんの時期にしっかりとしたしつけは難しく、3〜4ヶ月くらいからお留守番が可能です。ネコちゃんに比べて環境の変化に順応しやすいため、性格によって一緒に連れて行くか、お散歩付きのペットホテルに預けるのが無難に思います。
Q,留守番の理想的な時間はありますか?
A, ・ネコちゃんの場合…
ネコちゃんは夜行性で日中は寝ていることが多いため、朝から日中にかけてはご飯を用意してトイレを綺麗にしておけば比較的何事もなくお留守番できます。
帰宅時間にもよりますが、夕方から夜にかけてシッターに来てもらうと、よく遊びよく食べ、活発に過ごしている報告が見られるかもしれません。
・ワンちゃんの場合…
ワンちゃんはネコちゃんのように「夜行性」「昼行性」といった性質がなく、飼い主の生活リズムに合わせて生活します。そのため、留守番に適した時間も飼い主の生活パターンやしつけ方によって異なり、一概にこの時間が良いということはありません。
Q,しつけ方法について教えてください
A, ワンちゃんもネコちゃんも、良い子でお留守番できるようになるかどうかは飼い主さんの生活リズムと大きく関係していると考えています。
例えば、幼猫や幼犬期に誰もいない時間を過ごすことを当たり前にして育つと、3泊4日ほどの旅行なども粗相なく過ごすことができる子が多いように思います。一方、誰かが家にいるご家庭で育った場合、寂しくなって泣いたり吠えたり嘔吐したりして、お布団などに粗相することもあります。
2〜3ヶ月くらいの頃から、飼い主が自宅にいない時間を少しずつ増やしていき、お留守番に順応させると「この時間帯は一人なんだ」と覚え、良い子でお留守番してくれるようになります。性格も関係するため一概には言えませんが、ぜひ試してみてくださいね。
Q,もしペットシッターを利用する場合、準備しておいた方がいいものって?
A, 基本的には、自宅にシッターが来ていつものご飯、いつものおもちゃでお世話をするため、改めて何かを新しく買う必要はありません。
しかし、急な体調の変化などで病院に連れて行く事態なども考えて、外出用ケージはシッターがわかるところに用意しておく必要があります。その他は、いつものご飯やおやつをシッティング日数分と、排泄物などを捨てる袋や簡単なお掃除用具、おもちゃやグルーミング用品などがあれば十分です。
Q,お留守番時に便利なグッズってありますか?
A, お留守番に便利なのは、自動給餌器です。1〜2泊程度の外出でも自動的にご飯が出てくるので、安心して出かけることができます。毎日のご飯はいつも通り与え、帰りが遅くなる日は自動給餌器を使うという方が多くいらっしゃいます。ただ、毎回自動給餌器でご飯をあげていると、たまに給餌器に懐いてしまう子がいるので少し注意が必要かもしれません。
又、ペット見守りカメラをおすすめしている飼い主さんも。ペットが定位置としている場所が映るようにカメラを設置し、自分のスマートフォンにアプリをダウンロードすればいつでもペットの様子を確認できます。スピーカーが内蔵されているものもあり、モニターを通して声を届けることも可能です。飼い主さんの声が聞こえるとペットもきっと安心しますよね。
ペットを飼っている人なら一度は悩むお留守番問題。様々な方法がありますが、性格なども考えながら色々と試して、それぞれのペットに合った方法を見つけてあげられると良いですね。
さいごに・6ヶ月未満のワンちゃんネコちゃんを飼っている人へ
ペットを飼っていると、多くの方がお留守番問題で一度は悩みます。急な法事や出張のように、家を空けなくてはならなくなる事態はだいたい急にやってくるので、当店も2〜3日前に「急に決まって…」とご相談されることがよくあります。
稀に全く人見知りしないワンちゃんネコちゃんもいますが、多くの場合、急な来客や知らない人には警戒心をむき出しにして逃げてしまったりします。
幼少期から人が出入りする環境に慣れさせたり、たくさん外出させたりすることで飼い主以外の人間に慣れ、良い子で留守番してくれるように育ちますので、6ヶ月未満のワンちゃんネコちゃんを飼っている人は試してみてください。
無理に他人と接触させると、逆に恐怖を覚えてしまう子もいます。初めは来客などが来た際にそっとしておき、出て来て気にしているようでしたら、お客さんにおやつを与えてもらったりすることが慣れさせるコツです。
Profile
柴山 絵里(シバヤマ エリ)
キャットシッターねこやま、CAT & Design NECOYAMA 代表。動物取扱責任者。企画制作会社にてイベント制作やDTP制作を学ぶ。冬が嫌で猫2匹と共にタイへ。結婚を機に旦那&飼い猫と共に帰国し、現在は横浜を拠点として活動するキャットシッター。
「キャットシッターねこやま」https://www.necoyama.net/
名前によって損したり得したりしているアラサーフリーライターです。昨年突然の湿疹を伴うアレルギー症状に見舞われ、食事や生活習慣を改善したことで克服した経験から、オーガニック食品や漢方などに興味があります。
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