先輩ママや親戚から、衣替えなどのタイミングでいただく“ 子どものお下がり服" 。経済的には助かるけれど、季節が違ったり、まだ大きかったりと、すぐには着られないこともありますよね。特に管理しないまま、クローゼットや押し入れに詰め込んでいくうちに、いざ着られるようになったころには「あの服はどこ??」と行方不明状態……なんて人も多いのでは?
整理収納アドバイザーの丸 マイさんも、以前はお下がり服の収納に困っていた一人でした。「長男と同学年の女の子から、5歳下の長女にお洋服をいただけるんです。体型も合っているしかわいいし、本当に大助かり! 唯一の問題は、どこに、どうやって収納するかでした」
研究を重ねた結果、今や3~4年先の服までスッキリとストック!その収納テクニックの3つのポイントをご紹介します。
収納術01:
毎日使う和室に、あえてストック服を収納!
丸さんがお下がり服を収納しているのは、なんと、リビングに隣接する和室。家族が毎日、寝室として使っているスペースです。何年も先まで着ない服なら、納戸やクローゼットの奥でもいいのでは……?
「普通はそう思いますよね(笑)。でも、毎日使う部屋だからこそ、あまり出し入れしないものをしまっておくほうが、ものが部屋の中にあふれて来ないんです。出し入れするのはお布団だけ。押入れの下段は“ 壁" だと思って、めいっぱい引き出しを入れて、お下がり服のほかにシーズン外の服もストックしています」
この収納場所の選び方は、まさに逆転の発想!ものが部屋の中に出ていなければ、お布団を敷くのも掃除機をかけるのもラクラク♪ お下がり服がいつも目につく場所に収納してあるので、「しまい込んだまま忘れてて、着る時期を逃しちゃった!」ということがなくなります。
収納術02:
引き出しのスッキリ見せには紙を活用!
お金をかけずにスタイリッシュに
ロールスクリーンを上げた状態でも、丸さん宅の押入れはスッキリした印象。その秘密は、引き出しの手前に入れた“ 目隠しボード"にありました。
「ボードといっても、カットした段ボールにコピー用紙を巻いただけ。子ども服ってカラフルだから、半透明の引き出しだと雑多な印象になりますよね。それを目隠しできたら、と思って手作りしたんです」
確かに、ボードのあるなしで差は歴然!白と黒のツートンカラーがシンプルモダンなアクセントにもなっています。「かかるのは一手間だけで、予算はほぼゼロ( 笑)」なのも魅力です。
目印がわりに小さくラベリング
引き出しの全面をよく見ると、「140S」「150W」……という小さな文字が。これは「140cm SUMMER」「150cm WINTER」という意味。140cm~160cm まで、サイズごとに春夏もの/秋冬ものに分けてあるのだそう。
「ラベリングは家族全員にわかるようにつけるのがセオリーですが、これはストックしてある服なので、目印になればOK。小さな字だけど、これがあるだけで、いちいち開けて中身を確認しなくてすみます」
小さく書いておくだけで役割は十分。しかも大きなラベルを貼るよりずっとスマートで、インテリアの邪魔にもなりません。
収納術03:
紙を芯にして服を畳み、立てて収納!
A4のコピー用紙をフル活用している丸さん。引き出しの目隠しだけでなく、お下がり服を畳むときの“ 芯" としても使っていました。
畳むときもコピー用紙がお役立ち!
「トップスは引き出しの中に立てて収納したいけれど、長期間ストックしておくとどうしても列が崩れて、出したときにシワシワ!ということが多いですよね。そんなとき、コピー用紙を1枚はさんでから畳むと、パリッと立ってくれることに気がついて。服の幅がそろうから並べて収納しやすいし、型崩れやシワも防げますよ♪」
引き出しの中にきれいに並んだ服には、そんな秘密があったんですね。さっそくコピー用紙を使った畳み方をレクチャーしていただきました。
丸さん流!コピー紙を使ったストック服のたたみ方
1. 服の背中部分にA4のコピー用紙を置く。
2. 紙の幅に合わせて、服の片側を折る。
3. 反対側も同様に。
4. 紙の長さに合わせて裾を折る。
5. さらに半分に折る。
6. ひっくり返したら完成!
引き出しを立てて収納するとラク!
コピー用紙できれいに幅がそろったお下がり服。実は引き出しへの入れ方にもコツがありました。なんと、丸さんは引き出しを縦にして、服を入れ始めたんです!
「引き出しはまるごと出してしまって、壁に立てかけます。こうすると服をしまうというより、上に積んでいくだけ。狭いすき間に押し込んでいくより手間がかからないし、服のシワも防げます」
作業がラクなうえ、出したときもアイロンいらず!と、いいことづくめ。お下がり服ユーザーにとっては、ぜひ参考にしたいアイデアです。
元は収納ベタ!? 丸さんのスッキリ生活の秘密とは
この押し入れだけでなく、丸さんのお宅はすみずみまでスッキリ。きっと根っからの収納達人なのかと思いきや……「もともと収納は大の苦手!」と意外なお答えが。
「すき間収納や吊るす収納など、自己流でいろいろ試しましたが、ことごとく失敗。ものを捨てるのも苦手でした。その後、整理収納を学んでみて、収納ってただものを減らすだけじゃない、要るものは要るし、要らないものは要らない、と分けることだと気づいたんです」
今回の収納術も、お下がり服をいただいた段階ですぐに要る・要らないを分け、要るものだけをストックしているのだそう。まずは自分が管理できる量にしてから、収納方法を考えること。丸さんのスッキリ生活の秘密が、ちょっぴりわかった気がしました。
整理収納アドバイザー 丸 マイさん
ハウスキーピング協会認定・整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、防災士。
ご夫婦と長男(15 歳)・長女 (10歳)の4人家族。結婚を機に九州から関東へ。「当時は慣れない生活のストレスから買い物をしまくり、家じゅうものだらけ。整理収納を学ぼうと思ったきっかけも、出しっぱなしの生活用品で子どもがケガをしたことでした」。整理収納を学んでからは、生き方そのものが変わったそう。その自身の経験を生かして、現在は個人宅での整理収納サービスをはじめ、講座やセミナーなどを主催している。
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取材・文:後藤由里子
撮影:鈴木江実子
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