コラム

インフルエンザにかかる前に！やっておきたい予防法

更新日：2017.10.27

毎年冬になると大流行するインフルエンザ。普通の風邪と違って症状も重たいので、小さいお子さんやお年寄りがいる家庭では、特に心配ですよね。
できることなら避けて通りたいインフルエンザの感染。今回は、その効果的な予防や対策を紹介します。

インフルエンザと風邪はどう違うの？

風邪とは正確には「かぜ症候群」とよばれ、200種類ほどのさまざまなウイルスが原因で発症します。中には細菌が原因でかぜ症候群を引き起こすこともあります。一方、「インフルエンザ」はインフルエンザウイルスのみが原因で起こりますが、その種類は多様です。

◎症状の違い
インフルエンザもかぜ症候群も咳や鼻水といった似たような呼吸器症状を呈しますが、インフルエンザの方がかぜ症候群より症状が重いと言えます。高熱が2～3日続き、呼吸器症状に加えて筋肉痛や全身倦怠感なども出ることがあります。

◎感染力の違い
インフルエンザはかぜ症候群よりも感染力が強いのも特徴です。ともに咳やくしゃみなどの飛沫感染をしますが、インフルエンザウイルスは空気中により長くとどまり生存することができます。つまり、ウイルスが漂う空気を吸うことによって感染する機会が多いということです。

◎合併症の違い
インフルエンザは合併症にも注意が必要です。
免疫力が未熟な子どもやお年寄りには特に気を付ける必要があります。よくある合併症は中耳炎、肺炎、熱性けいれん、脳症でしょう。喘息などの呼吸器疾患を持病に持っている人は肺炎になりやすいので、ワクチンの接種がすすめられています。

脳症は死亡率が高く、怖い合併症の1つです。脳症を合併した人のおよそ7割は発症から48時間以内に起こっています。意識がもうろうとしたり、おかしな行動をとったりした場合は、すぐに受診をしましょう。

高熱に対して使用する解熱剤にも注意が必要です。アスピリン系の解熱剤を服用してライ症候群を発症することが認められているので、必ず子どもには非アスピリンの解熱剤を使用するようにしなければいけません。

インフルエンザを予防するポイント４つ

ポイント①　インフルエンザの予防接種を受けよう
インフルエンザの感染力は非常に強いので、周りにインフルエンザ患者がいるだけで感染するリスクは上がってしまいます。集団生活をしている子どもにはリスクが大きいと言えるでしょう。

予防接種は毎年の流行を予想して作られています。違う型のウイルスが侵入してきた場合、罹患を免れないですが、重症化は避けられると言われています。
厚生労働省の発表によると65歳以上の健康な高齢者において、予防接種によるインフルエンザ発症の阻止は約45％、インフルエンザによる死亡の予防が約80％とされています。

ポイント②　手洗い・うがい・マスクの習慣
流行時期にはどこにでもウイルスはいると考えた方が良いでしょう。手にはウイルスがついているものとして、帰宅時には手洗いとうがいを徹底しましょう。
子どもは食事中に思わず手を使うことも多いですから、食事前にも必ず手洗いとうがいを習慣づけると良いでしょう。

また人込みはなるべく避けた方が無難です。マスクの効果は完全ではありませんが、最近はインフルエンザに対応した特殊フィルターを使用したマスクも販売されているので、ある程度の効果は期待できるでしょう。
ただし、顔にきちんと密着するようにマスクをつけなければ、使用している意味は少ないので気を付けてください。

ポイント③　加湿を意識する
通常のマスクにはインフルエンザの侵入を防ぐ効果はありません。しかし、マスクをすることで鼻の粘膜を加湿する効果があります。乾燥すると、粘膜の免疫機能の低下につながりますから、加湿をするという意味で、マスクは効果のある予防法と言えます。
自宅でも積極的に加湿器を利用しましょう。インフルエンザウイルスは乾燥を好み、湿気に弱い性質がありますので、湿度50～60％を目指して加湿すると効果的です。

ポイント④　免疫力を上げる
インフルエンザの流行時には、ある程度のウイルスとの接触はやむをえません。
手洗いやうがい、マスクなどでウイルスの侵入をできるだけ防いでも、侵入してきたウイルスとは自身の免疫力によって退治してもらうしかないでしょう。

そのためには、体調を常に万全に整えておく必要があります。睡眠をしっかりとり、バランスの良い食事を心がけましょう。適度な運動も免疫を上げるのには必要です。

写真　© polkadot - Fotolia.com

Profile松下歩

日本ではナースとしてバリバリ働いていましたが、長年の夢であったオーストラリアへの移住を果たしました！今は子育ての真っ最中、フリーランサーとして働きながら、家族5人ブリスベンで、のんびり生活しています。ナースの経験を活かした健康記事をお届けしたいと思っています。

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