コラム

「七五三」どうする？親なら知っておきたい基礎知識

更新日：2017.10.27

今回は七五三の基礎知識をご紹介します。その由来から祝い方、関連する行事など、今どきの七五三事情とともにお伝えします。

そもそも七五三って何なの？

七五三は子供の成長をお祝いし、幸せを願うための行事です。3歳、5歳、7歳の節目に氏神様に子どもが無事成長したことを報告、感謝し、将来の幸福と長寿をお祈りします。もともとは宮中や公家の行事で、3歳は男女とも髪を伸ばし始める「髪置き」、5歳の男子には初めて袴を着ける「袴着（はかまぎ）」、7歳の女子には帯を使い始める「帯解き」という儀式が行われていました。

→今どきの事情
女子は3歳のときは帯を結ばずに、7歳のお祝いで初めて帯を着けるなど、さまざまな要素が受け継がれています。

いつお祝いするの？

二十八宿のうちで最良の吉日「鬼宿日（きじゅくにち）」となる、11月15日にお参りするのが昔からの慣習とされています。

→今どきの事情
11月15日やその前後の祝日などは込み合うため、写真撮影を8月～9月ごろに済ませて、10月～11月の都合のよい日にされる方が増えています。

祝い方はどうするの？

現在の七五三のスタイルが定着したのは、明治時代。子供の成長をお祝いすることは変わらず、一般的に神社への参拝や写真撮影、また家族で食事会をするのが定番。いくらかけるかは、それぞれのご家庭の考え方でいいのではないでしょうか。
有名神社までわざわざ出かけなくても、近くの神社でOK。家族そろってお食事会などして、子どもの成長をお祝いしてあげましょう

→今どきの事情
ホテルやレストランで食事会をして家族にお披露目する傾向があります。少子化の現代では高額な出費も惜しまないのでしょう。また最近では写真撮影にこだわり、お参りをしないという親御さんもいるそうですが、それは考えもの。家族でお参りするのが七五三の本来の姿です。

親の七五三の衣装はどんなものがふさわしい？

昔ながらのスタイルとしては、以下のような服装が基準です。

父親→和装なら紬地の無地、羽織は紬の縫い紋程度。洋装なら略礼装、ダークスーツなどフォーマルに。
母親→和装として、無地の着物や江戸小紋に黒の羽織あるいは、訪問着や付下げ、小紋など。洋装ならやはり略礼装、スーツなどフォーマルに。

→今どきの事情
9月頃に前撮りされる方が多いのですが、だからと言って七五三当日は普段着というのもよくありません。やはり両親もスーツやワンピースなど、セミフォーマル的な服装がのぞましいでしょう。

なぜ千歳飴を食べるの？

飴をひっぱると伸びることから寿命が延びると考えられる縁起物。その形が細くて長いのは、いつまでも健康で長く生きてほしいという願いから来ています。鶴亀、松竹梅といった絵柄が描かれている千歳飴の袋の中に紅白の千歳飴が入れられているのは、縁起を担ぐということも意味します。

→今どきの事情
最近では千歳飴以外にも祝い箸、学業成就の鉛筆、お守りをお渡ししている神社もあります。

七五三のお返しは？

住む地域によってしきたりや習慣が違いますが、子どもの祝いである七五三は、本来はお返しをしません。千歳飴や、赤飯、菓子折り程度を謝礼としてお返しすることが一般化してきています。

→今どきの事情
お祝いをいただいたお返しに祖父母、親族を招待する、というケースや子供の名前で内祝いとして贈る場合もあります。
その場合はいただいた金額の半額から1/3程度が目安となります。

Profile中山みゆき

長女28才、次女25才、長男21才の3人の母。関西在住の冠婚葬祭マナーガイド。「マナーの基本は“相手への思いやり”。相手に不快感を与えない、自分がされて嫌なことは相手にしないということが大事。“思いやり”の心を大切にした情報を皆さんに発信します!」

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