コラム

ＰＴＡは必要？不要？今話題のトピックをママ100人が大激論！

更新日：2017.10.28

子どもが小学校に入学すると、スタートするＰＴＡ活動。実は加入義務はないにもかかわらず、どの学校でもほとんどの保護者が加入する流れになっています。少子化の影響で、役員や係の仕事を義務化するところも増えてきました。また、以前にお笑いタレントのカンニング竹山さんがＰＴＡを疑問視する発言をして、話題になったこともありました。
そこで、現役ママさん100人にＰＴＡは必要か不要かを聞いてみました。

あなたはＰＴＡは必要だと思いますか？

必要だと思う　36人
どちらともいえない　31人
不要だと思う　33人

「必要だと思う」「どちらともいえない」「不要だと思う」が、それぞれ約３割ずつで、意見は３つに分かれてしまいました。長年疑問視されながらも、廃止されないのには、保護者の中でも意見が分かれるからかもしれません。では、最初に必要だと思う人の意見を聞いてみました。

子どものためには必要

・「PTAは学校と保護者の橋渡しだと思うので、引き受けて下さる人は大変かと思いますが、やはり、ないと成り立たないと思います」

・「そもそも保護者が学校に関心をもつのは、当たり前のことだと考えるから」

・「合理的なことをよしとする今の世の中で、特に子どもの育ちにおいて社会が何を失ったかを考えたら、PTAで大人が活動を通して繋がり、子どもたちを支えるセーフティネットの役割をすることは必ず必要です。子どもの問題は、お金をかけなくても解決できる、良い例だと思う」

・「災害や犯罪など、いつ何があるかわからないので、保護者が学校の運営を通して繋がっているのは大切だと思う」

強制はよくないが活動としては必要

・「子どもたちの学校生活をサポートしたり親同士のつながりを持つためには必要だと思いますが、行き過ぎた活動などはいらないと思います」

・「仕事や家庭を犠牲にしてまでのPTA活動は必要ないと思うが、子どもの学校生活を手伝う活動は必要だと思う」

・「学校は、保護者はもちろん地域の人の力も借りて運営していけばいいと思う。でも今のように強制でなく、できる仕事を手を挙げてやっていく方法がいいと思う」

ＰＴＡ活動は学校運営や子どものためにはよい部分も多く、子どもとつながるためにも、あったほうがいいという考え方が多く見られました。ただし、「今の強制的な活動はよくない」という意見も少なくありませんでした。

では、次に「どちらともいえない」という人の意見を聞いてみます。

必要だと思うが、負担になる活動は疑問

「子どもの教育は学校と家庭両方でするものであるから、学校と保護者の意識などの共有は必要だと思う。でも、先生や保護者がとても負担を感じる程の活動は、この先、破綻すると思う」

・「完全なボランティアですし、働くママにとっては面倒です。ただ、ＰＴＡの活動をしていれば子どもの学校での様子も知るチャンスにもつながります」

・「当番制で絶対に回ってくるのはやり過ぎ。教師と保護者間の橋渡しであるべきなので、無理な行事や発行物をやめれば立候補する人だって出てくると思う。必要なお知らせなどはメールでやり取りや、SNSを使えばいい。それも時間がない人は『不公平』という見方はやめて『仕方ない』にしてあげないと」

回数や人数を減らしたほうがいい

・「PTAは、確かに親が子どもの活動を補助的にサポートできるいい機会だと思います。そういう意味では必要ですが、人数が多すぎる（みんなに仕事を割り当てようとするため）ときは不要だとも思うし、PTA活動が時間的にムリな人もいるので、やはり完全に任意でないと必要な部分だけを補うことはできないと思います」

・「現在両親ともに働いている家庭が多いので、できる限り集まる回数を減らしたり、足りない手はボランティア登録してもらって、できる人にできるときにやってもらうほうがいい」

・「子どもの行事や学校で必要な時は仕方ないと思うが、PTAだけでの会合は必要ではないものもあると思うので」

・「小学校では子供会、中学校では地区会などの集まりがあるので、最小限の行事にすれば共働きの家庭の負担にならないと思います。行事でやらなければならないことが多すぎるから、役員を毛嫌いする人が多いのだと思います」

ＰＴＡの活動に意義を感じていても、強制参加や意味のない会合に疑問をもつ人がほとんどでした。「どちらともいえない」と答えた人は、ＰＴＡのような組織は必要だと思いつつ「やりかたや頻度を変えてほしい」と考えていることがわかりました。最後に、「不要だと思う」と答えた人の意見を聞いてみました。

組織として必要ない

・「バレーボール大会やＰＴＡ新聞など、まったく不要です。せいぜい、地域の子供会くらいですが、イベントなどは要りません」

・「確かに昔は必要機関だったろう（学校だけでは人手が足りない・学校のやり方に対して抗議したい）が、今ではどちらも機能していない。むしろ保護者の足枷になっている（PTA役員を決める時の『カイジ』以上の残酷ゲーム！）」

・「行事などを手伝うのは保護者としてあっても良いと思うが、PTAの形態でなくてもできるはず。PTAの存在目的がわからないです」

強制参加が負担になりすぎる

・「数年前に自分もやりましたが、全く必要ないと思います。PTA主催の行事に参加する人も少なく（働いてる母が多い）、役員は仕事を休むなどの負担。集まっても結局お菓子を食べてお茶を飲んでの話し合い。無駄でした。毎年行われるくじ引きだってイヤイヤ参加して、当選すれば一年間地獄。ほんと、なくなればいい」

・「実際、先生もPTAがある方が負担が重いと思うし、女性に働きながら子育てを求めるのなら、今のPTAは邪魔でしかない」

・「毎年役員決めが憂鬱です。最終的にはくじ引きになり、そこで決まると拒否権はありません。公立の学校ですが、別に役員なんてなくても基本、行事などは先生と子供たちがやるもので、親が出張ることはないと思います。特に専業主婦が槍玉にあげられるので、苦痛です。なくして欲しいです」

・「みなが納得して、進んで参加して初めて意味のあるものだと思う。昔と違い、働き方も多様化している中で、そこまで必要なものなのか疑問に思う。強制力もないはずなのに、子ども一人につき一回は委員をやる、など、決まりごとが多い気がする」

大きく分けると、組織として今の時代に機能していないのでは？という意見と、活動が負担になりすぎるという意見の２種類がありました。働く母親が増え続ける今、昔のままのＰＴＡ活動が保護者の負担になっている現実があります。また、その一方で専業主婦も、活動できる人が減少したことで、役員を強制される等、昔以上に負担が増えていることがわかりました。

なにかと批判されることの多いＰＴＡですが、全体では、ＰＴＡ活動自体に反対している人は全体の３分の１ほど。ただし、賛成であれ、反対であれ、ほとんどの人が、「今の活動は保護者の負担が重すぎる」という意見なのが印象的でした。女性の働き方も多様化している今、子どもの育ちを見守り、学校との絆を深めるＰＴＡにも、新しいありかたが求められているようです。

文／吉田直子
※暮らしニスタ編集部が子持ち既婚女性100人を対象に行ったアンケート調査より

写真© maroke - Fotolia.com

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