貸住まいをしていた市内で魅力的な中古マンションに出会い、全面リフォームをすることにしたFさん。その物件とは、緑豊かなケヤキ並木に面した立地に加えて、居住スペースの3面に窓があるという恵まれた条件でした。「眺めや日当たりがよくて、広さも十分。築35年という古さも、リフォームをすれば気にならないと思って決めました」
リフォームを依頼したのは、奥さまが以前からお気に入りというインテリアショップ「FILE」。手持ちの家具が素朴なナチュラルテイストだったため、少しモダンさをプラスしてバランスをとることにしました。室内で真っ先に目を引くのは、白とブルーグレーですっきりと仕上げられた大きなキッチンカウンター。L字形につながるリビングとダイニングのちょうど中間にレイアウトされ、どちらのスペースから見てもオープンな印象です。「プランはほとんどおまかせでしたが、子どもが2 人とも男の子ということで、自然にコミュニケーションがとれるように考えてくれたんです」。寝室や子ども部屋も、洗面室&浴室もLDK に直結。廊下がないため省スペースのうえ、家族がどこに行くにもパブリックスペースであるLDKを通るという理想的な動線が生まれました。
休日にはご主人も料理の腕を振るうそう。広々としたカウンターに、調理器具やお皿を好きなだけ並べられるのがなによりといいます。奥さまは「キッチンに立つとダイニング越しにケヤキ並木が見えるのもうれしい。いずれここで陶器の絵付教室を開きたいと思っているので、キッチンとダイニングの活躍の機会がぐっとふえそうです」。
Kitchen Space
ダイニング:カウンターには立ち上がり壁や吊り戸棚をつけず、ダイニングとの一体感を高めました。天板の小口をきかせたデザインがきれい。
食洗機:「FILE」のおすすめでとり入れた大容量の食洗機。「食べ盛りの男の子が2人いるので、毎日大活躍しています」
左写真:スポンジや洗剤をおさめるスペースまで成形したステンレスシンク。継ぎ目がないのでお手入れしやすく、清潔に保てます。
右写真:どっしりしたゴトクと、上面についたつまみが目を引くコンロ。デザインと火力の強さ、3口の機能性が決め手に。
面材は木材の上から塗装したもの。ペイントならではのあたたかみが、シンプルなデザインを引き立てています。食洗機の扉の面材も同じ仕上げに。
左写真:カウンターの奥行きを生かして、ダイニング側にも収納スペースを。DKで使うもののほか、リビングで必要な生活用品まですっきりおさまります。
中央写真:シンク下の扉をあけるとスライドしてあらわれるゴミ箱。「調理中のゴミはどんどんこの中へ」。扉を閉めると蓋も閉まり、においをシャットアウト。
右写真:扉や引き出しのハンドルは「FILE」オリジナル。シャープな質感とクラシカルなデザインが端正な印象を与えます。
設備機器MEMO
レンジフード ・・・「富士工業」 USR3A-601
ガスコンロ・・・ 「ハーマン」 C3WF2KJTKST(+do)
水栓金具・・・ 「グローエ」 Minta 3232200J
食洗機 ・・・「ASKO」 面材取付タイプ 5132
Other Space
Living
板張りだったLD。トイレのドアが面していて、ちょっぴり落ち着かない印象。
すべての部屋にアクセスできるリビング。ソファ背後のパーティションは、トイレのドアを目隠しするために設置しました。ガラスで通路側に光を導いて。
南側の窓に面していた以前のLD。手前に壁を立てて、窓側を子ども部屋に。
リビングの南側。次男の部屋との間を仕切る壁に大きな室内窓を設け、ドアはなくして、リビングまで光と風を届けています。ドアは必要になったら設置する予定とか。
Bedroom & Kid's Room
寝室:広さは既存の洋室とほとんど同じ。風が通り抜けるよう、リビング側の壁面上部に開閉できる室内窓をつけました。
子供部屋:長男の部屋は東南の角。2面の窓からケヤキ並木が間近に見える、絶好のロケーションです。
Sanitary & Entrance
洗面台:狭かった洗面室は面積を広げて使いやすく。洗面台はキッチンと同じ素材&カラーで仕上げました。壁のミラーも、枠の色をおそろいに。
玄関:正面の壁は、家の中で唯一、既存の内装を残した部分。横板張り風のデザインを生かしてペイントしました。左手には大容量の靴収納を。
リフォームのポイント
わが家のキッチン、 ここにこだわりました!
【全体のイメージ】ちょっとモダンで でも冷たすぎない ナチュラルテイスト
【レイアウト】LDどちらにもつながる オープンキッチン
【素材&設備機器】料理の幅が広がる 火力の強いコンロを採用
【収納スペース】圧迫感のない背面収納+ カウンター下収納
設計のポイント
家族のふれあいを重視して、リビングにもダイニングにもつながるオープンキッチンを提案。2つのバルコニーに面し、眺めもよかった和室をダイニングにかえて、日ざしを楽しみながら食事ができるようにしました。一方、夜くつろぐことの多いリビングは窓に直接面していなくてもOKと考えて、家のセンターにレイアウト。そのかわり、南側にある子ども部屋との間を大きな開口部でつないで、そこからリビングまで光と風を導いています。
FILE(ファイル) 石川敬子さん
前身となる「グリーンゲイブルス」を1991年に創業。2011年に「FILE」として再スタートし、新築やリフォーム、家具制作などを手がける。
DATA
家族構成 |
夫婦+子ども2人 |
住居形態 |
マンション |
築年数 |
35年 |
建物規模 |
5階建ての4階 |
専有面積 |
約80㎡(約24坪) |
リフォーム面積 |
約80㎡(約24坪) |
リフォーム期間 |
2012年1月〜3月 |
リフォーム費用 |
約240万円(キッチン部分のみ) |
リフォーム設計・施工 |
FILE |
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