必ず慎重に確認して！家づくりの契約で起こりがちなトラブル事例

更新日：2022.05.17

家づくりにおいて、関わる会社との契約は必須です。「急かされても慎重に！家づくりに関わる契約の注意点と確認事項」でも明記した通り、慎重に確認しながら家づくりを進めていかないと、トラブルの原因になりかねません。

そこでこのページでは、家を建てる際の契約時に起こりがちなトラブルをご紹介します。

１. 契約書をよく読まないでサインしてしまった

契約時に用意される書類は膨大なもので、全部に目を通すのが大変でした。大手のハウスメーカーだったので営業マンを信用し、契約書の内容もよく読まないままサインしました。

ところが、その後に出されたオプション費用や付帯工事費が加わった金額は、予想をはるかに超えていました。

車や家具を買うときには、カタログを取り寄せ、デザイン、スペック、価格などあらゆる面でじっくり検討するのに、家となると、なぜか相手の言いなりになって簡単に契約してしまう人がいます。

「年度末なので今月の売上げに入れたい」など、業者側の一方的な都合で契約を急かされる例もあります。契約時には、設計内容や見積もり詳細が決まらなければ絶対にサインしない、という気持ちで臨んでください。

また契約約款は、トラブルが起こったときの取り決めが明記されている大事な書類です。設計図書とともに契約書一式を受け取ったら、じっくり目を通す時間をもらい、確認することが大事です。

内容が理解できなかった場合や建主にとって不利な記載など、ちょっとでもおかしいと思ったら質問し、納得するまで説明を求めましょう。難解な文章も多いので、担当者に読んで説明してもらう方法もおすすめです。

専門用語を羅列してごまかしたり、質問したことに答えてくれなかったり、「お客さんが知っている必要はありません」などと言う業者は要注意です。

工事費の支払いは、契約時に3分の1、上棟時に3分の1、竣工時に残りの3分の1を支払うという取り決めだったのですが、工事が完了していないのに最終金を請求されました。

約束したタイミングより早く請求された場合は、「約束と違います」と伝え、きちんと話し合うようにしましょう。工事費の最終支払いは工事完了時が一般的ですが、契約時の支払い条件によっては、工事が完了していないうちに請求される場合があります。

たとえば、契約書に「最終支払日は◯年◯月◯日」となっていたら、何らかの理由で工事が遅れて終わっていなくても、その日に支払うということになってしまいます。このようなトラブルを起こさないためには、「最終支払いは工事完了時」という条件が付いているかどうかを確認しなければなりません。

また、どのような場合に遅延金や追加料金が発生するのかなどもチェックしておきたい項目です。建主に不利な内容でないことを契約時に確認しておくことが大切です。

設計の途中で何回かプラン変更をしたのですが、図面は最初の1枚のみ。変更などはその図面に鉛筆書きで入っていましたが、こんな簡単な変更図面でいいのでしょうか。

何回かの変更に対し、最初の1枚の図面への書き込みだけでは、どれが最終なのかがわからず、トラブルのもとになります。契約時に変更内容を手書きで加えたものを使うことは問題ないのですが、メモ書きではなく、正式な契約内容であることがわかるように日付やサインも書き込むようにしましょう。

さらに、同じ内容を、関係者全員の図面に同様に記載するようにします。ただし、工事中に図面は何回もコピーするので、原本への修正もしてもらいましょう。

なお、通常は契約時に提出される見積書には変更後の内容が反映されますので、どの時点での見積もりなのかをきちんと確認することが大事です。

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