日々、寒さを増すこの季節。
なんだか切ない気分だわ……という人も多いのでは?
そんなときは、とことん切なさを味わうのも悪くはないはず!
そこで今回は、“切ないラブストーリー”映画を5本紹介します。
1本目:秋の風景がキレイな『オータム・イン・ニューヨーク』
秋のニューヨークを舞台にしたラブストーリー。
経営者のウィルと少女のような幼さが残るシャーロット。遊びのつもりでシャーロットに近づくウィルですが、シャーロットの命があと1年しかないと聞き――。
ウィルは浮気をしたり、シャーロットの母親の友人を妊娠させた過去があったりと、とんでもないプレイボーイ。しかし、シャーロットの具合が悪くなるにつれ、本当に人を愛することに気づき改心していきます。
シャーロットの手術をしてくれる医師を必死に探すウィル。その姿を見て、こばんでいた手術を受ける決意を固めるシャーロット……。
愛によって人は大きく変わるというのを感じさせてくれる作品です。
2本目:私の11月の彼氏になって!『スウィート・ノベンバー』
エリート広告マンのネルソンは、ある日、美しい女性サラと出会います。
彼女は彼の家に何度も押しかけたあげく、「11月の1か月間、自分の恋人になって」と言います。はじめは拒むネルソンですが、少しずつ彼女を受け入れていき――。
自由奔放な彼女と過ごすことによって、仕事人間だったネルソンも少しずつ心を入れ替えていきます。
しかし、そんな2人の前には大きな困難がはばかります。それはサラが必死で隠している秘密に関すること。
その秘密については作品を観てもらいたいのですが、ネルソンの姿を見ると、本当に愛する人のために何をすべきなのかを考えさせられます。
キアヌ・リーブス、シャーリーズ・セロンという美男美女が、美しい秋の風景の中で切ない恋をする本作。現実とはかけ離れた世界ですが、自分の身にも起こりうるリアルな出来事が描かれているため、感情移入しながら観ることができます。
3本目:大学生と足の悪い少女との恋『ジョゼと虎と魚たち』
麻雀屋でバイトをする恒夫と、足が悪く生まれてから一度も歩いたことのない少女ジョゼとのラブストーリー。
ジョゼは、不治の病で足が悪いことを理由に祖母から存在を隠され生きています。
彼女がいるのにジョゼが気になってしまう恒夫。一見、外の世界を知らないジョゼに同情しているようにも見えるのですが、彼女を外に連れ出す姿には愛を感じます。
この作品のよいところは、恒夫がいつも今一歩踏み出せずにいる完璧な人間ではないところ。
それに気づいているジョゼも、もっと一緒にいたいと言い出せず「1人でも大丈夫」と強がります。微妙な心のすれ違いが切ない感情を生み出しています。
4本目:亡くなった夫からの手紙『P.S.アイラブユー』
最愛の夫との幸福な人生を信じて疑わなかったホリーに、突然、訪れた夫の死。
絶望に打ちひしがれる彼女のもとに、夫からの“消印のない”10通の手紙が届きます。
最愛の夫が突然亡くなったとき、大半の人は絶望して何も手につかなくなってしまうでしょう。本作の主人公ホリーも家に引きこもり、何も手につかない日々を過ごすことに。しかし、夫が生前に残してくれた手紙を読むことで少しずつ生活に変化が……。
夫は彼女の性格を熟知しており、彼女が立ち直れるように手紙でさまざまな行動を指示。
彼に従う彼女は、その行動や、支えてくれる友達や家族のおかげで明るさを取り戻していきます。
どんなに辛いことがあっても、誰かが支えてくれると感じさせてくれるこの作品。
切ないラブストーリーではあるのですが、鑑賞後は明るい気分になれます。
5本目:既婚者なら絶対に観て欲しい『ブルー・バレンタイン』
結婚7年目を迎え、娘と共に暮らすディーンとシンディ。
仕事はなくとも、シンディと元カレの子を自分の子どものように育てる優しい夫のディーン。
努力の末に看護士の資格を取り、家族のために忙しく働く妻のシンディ。
相手に不満を募らせる2人ですが、かつては夢中で愛し合った時期があり――。
出会った頃のラブラブ状態と離婚間際の状態を交互に描きだす本作。
恋愛の絶頂期とどん底の2人のやりとりは胸が痛いほどリアルです。
どちらも欠点はあるものの、決定的に離婚をしなければいけないような非がないところも考えさせられる本作。
「結婚ってなんなの?」と、ふと立ち止まって考えさせてくれる作品です。
1人で見るのもよし、愛する人と見るのもよしの切ないラブストーリー。
どの作品も、人を愛することや、一緒に人生を歩むパートナーについて深く考えさせてくれるものばかり。
今一度、じっくり自分の人生や恋愛と向き合いたいときに観てみるのもいいかもしれません。
<プロフィール>
舟崎泉美
ライター/エンタメライター。富山県出身、東京都在住。小説や脚本を執筆し、その経験を活かしライターとして雑誌やWEBなどに、本のレビュー、映画レビューなどを書く。最近はエンタメに限らず、女性向き媒体でさまざまなジャンルの記事を執筆。第一回本にしたい大賞受賞。著書「ほんとうはいないかもしれない彼女へ」(学研パブリッシング)。
写真© Antonioguillem - Fotolia.com
ライター/エンタメライター。富山県出身、東京都在住。
小説や脚本を執筆し、その経験を活かしライターとして雑誌やWEBなどに、本のレビュー、映画レビューなどを書く。最近はエンタメに限らず、女性向き媒体でさまざまなジャンルの記事を執筆。第一回本にしたい大賞受賞。
著書「ほんとうはいないかもしれない彼女へ」(学研パブリッシング)。
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