「最近、目が乾いて重たい」「目がかすんで、見づらくなった気がする」
更年期には、目の乾燥や疲れ目を訴える方が増えてきます。また、寒い日が続くと家にこもりがちになるので、テレビやスマホを見る時間が増えたという方も多いかもしれません。
今回は「眼精疲労」で起こる目やからだの症状、対処法を解説します。
その目のつらさ「眼精疲労」かも?
目の使いすぎで、目と全身に疲れが出ることを「眼精疲労」といいます。目にとどまらず、全身に症状が出ることもあるので要注意です。
目のピント調節にかかわる毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉は、自律神経の影響を受けています。毛様体筋が疲れると、自律神経のバランスが乱れて全身の不調につながると考えられています。
1.気になる目の症状をチェック
以下は、眼精疲労で起こりやすい症状のリストです。
<眼精疲労チェックリスト>
・目が重たい
・目が乾いている
・まぶたがピクピク震える
・まばたきが増えた
・目の痛みがある
・まぶしさ・目のかすみがある
当てはまるものがある方は、眼精疲労を起こしているかもしれません。意識的に目を休めましょう。また、眼精疲労では首・肩のこりや頭痛、イライラ、吐き気など全身の症状もよく見られます。
2.眼精疲労の原因
眼精疲労は、テレビやパソコンを見続けたり、合わないメガネなどを使っていたりすると起こります。目が乾く「ドライアイ」も眼精疲労の原因です。
また、眼精疲労の原因は目以外にもあります。強いストレスや、自律神経失調症、血圧の異常などで自律神経のバランスが乱れると、眼精疲労につながるケースもあるといわれています。
3.更年期は目の症状が出やすい?
更年期には、眼精疲労が起こりやすいといわれています。エストロゲンの分泌が低下すると、目の潤いが失われて乾燥しやすくなるため。更年期はドライアイに要注意です。生活習慣に注意して、眼精疲労を予防しましょう。
眼精疲労を改善する方法は?
眼精疲労を改善するのに効果的な生活習慣や、おすすめのケア方法を4つ紹介します。
1.テレビから距離を取り、目を休めながら見よう
テレビを見るときは部屋を明るくして、離れた場所から見るようにしましょう。
テレビとの最適な距離は、画面の高さの約3倍といわれています。たとえば、52V型テレビなら約2mの距離をとるのが効果的です。
テレビの連続視聴は目の負担になるため、意識的に目を休めましょう。
2.パソコン、スマホでの連続作業はほどほどに
パソコンなどで作業をするときは、こまめに目を休めると眼精疲労を予防できます。
厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」によると、パソコンやタブレット、スマホの作業では1時間以内に10~15分の休憩をとるように求められています。
連続で作業をしがちですが、タイマーで時間を測り、目のための休憩時間をはさむと安心です。
3.ストレッチで全身の筋肉をほぐそう
目を休めるときは、全身を動かすストレッチをしてみましょう。同じ姿勢でテレビやパソコンなどを見ていると、首や肩の筋肉がこり固まってしまいます。軽いストレッチで全身をほぐすと血流がよくなり、ストレス解消にも効果的ですよ。
4.目にいい食品を摂ろう
目の働きを助けるとされる、ビタミンAを豊富に含む食品を摂りましょう。緑黄色野菜、レバーやうなぎなどには、ビタミンAが多く含まれています。アントシアニンも目の健康にいいとされているので、ブルーベリーや黒ゴマ、ナスなどもおすすめです。
眼精疲労は漢方薬で内側からもケアしよう
眼精疲労には、漢方薬でからだの内側から働きかけていくのもおすすめです。漢方薬は、からだ全体の機能や活力を活性化し、内側から目のはたらきを改善することが期待できます。
東洋医学では、「肝は目に竅(あな)を開く」という言葉があります。内臓のひとつである「肝」は目と密接に関わっており、肝の状態を整えることで目の不調に働きかけられると考えられているのです。
漢方薬は医薬品としての効果と安全性が認められており、かすみ目・疲れ目・ぼやけるなど眼精疲労の症状に適しているものがいくつもあります。生薬では「菊花(きくか)」や「枸杞子(くこし)」などが目にいいといわれています。
目の不調を根本的に改善していきたい方は、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。
自然由来の生薬がからだへ穏やかに作用するので、一般的には西洋薬よりも副作用が少ないといわれているのも漢方薬のメリットといえるでしょう。
目の不調におすすめの漢方薬を2つ紹介します。
<目のかすみ、目の疲れがある方におすすめの漢方薬>
・杞菊地黄丸(こぎくじおうがん):体力が中等度以下で、疲れやすく、手足のほてりや口の渇きなどがある方
かすみ目、疲れ目などをよくしてくれます。
・滋腎明目湯 (じじんめいもくとう):体力が虚弱な方
かすみ目、疲れ目、目の痛みをよくしてくれます。
漢方薬を選ぶときに重要なのは、その人の状態や体質に合っているか、ということです。うまく合っていないと十分な効果を得られないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
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更年期は目の渇きに注意! 眼精疲労を予防しよう
更年期は目が乾燥しやすくなるため、眼精疲労に注意が必要です。テレビやパソコンは長時間見すぎず、こまめに休憩してストレッチするなどの工夫をしましょう。
漢方薬でからだの内側から目に働きかけるのもおすすめです。専門家へ気軽に相談してみてくださいね!目も気持ちもスッキリ快適に、さわやかな日々を送りましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田 由子
薬剤師。元漢方・生薬認定薬剤師で薬膳漢方マイスター。
大学院では臨床薬学を専攻、病院に10年間勤務。結婚後は調剤薬局へ勤務するのと並行して、ライターとしての活動も始める。
腎機能低下を機に、月経痛への鎮痛剤使用量を漢方で減量成功した経験があり、「日常の不調はまず漢方」をモットーに生活を送る。
病院時代の長いDI経験を生かし、薬の面から分かり易くサポートしたいと考えている。
現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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