骨盤の歪みが健康や美容に良くないのはわかっているけれど、実際にどんな症状が現れるか知っている人は少ないのではないでしょうか。「こんなことまで!?」と思うようなさまざまな症状が、実は骨盤の歪みによって引き起こされているようです。
今回は、カイロプラクティックサロン「庵(いおり)」の院長・関口慎介さんにお話を聞きました。
骨盤の歪みによって引き起こされる症状
骨盤が歪むことによって起こる症状には、次のようなものがあります。
月経前症候群、下半身太り、ポッコリおなか、便秘、冷え、むくみ、坐骨神経痛、腰痛、肩こり、ストレートネック、反り腰、椎間板ヘルニア、外反母趾…など、数えられるだけでもかなり多いのです。
まさに、女性なら一度は経験したことがある悩みのオンパレード。実にさまざまな不調が、骨盤の歪みに起因しているのがわかりますね。
骨盤の状態によって異なる症状
これらの症状は、骨盤のねじれ、開き、狭まり、傾きなど、骨盤が正しい状態や形に保てないことによって引き起こされます。
例えば骨盤が開いてくると、股関節が内転し、お尻やその筋肉が凝ってしまい、血行が悪くなります。すると、むくみや冷え、セルライトの増加などにつながります。また、骨盤が後ろに傾くと、猫背になり、腹筋に力が入らなくなります。
すると、内臓が下垂してポッコリとお腹が出てきます。内臓が下垂すると骨盤内の血行も悪くなり、生理時の痛みにつながることも。反対に、骨盤が前傾した場合、反り腰になるとヘルニアになりやすくなることもあるそうです。
このように、症状自体は骨盤と関係ないように思えても、骨盤の歪みを起点として発生する不調が多いことがうかがえます。
そもそも、骨盤が歪んでしまう要因って?
骨盤が歪んでしまう要因は、日々の姿勢にあります。
例えば足を組んだり、猫背でパソコン作業したり、日々の姿勢に加えて、妊娠、出産や子育ても影響しています。ハイヒールを履く人やデスクワークの多い人の骨盤が歪みやすいのはなんとなくイメージできますが、出産や子育てで生じる動作にも骨盤を歪ませる要因があるのは意外ですよね。
実は妊娠中は、おなかが大きくなるにつれ猫背と反り腰になりやすく、出産によって骨盤が開いたままだと、そこから歪みが生じます。また、小さな子どもを抱っこしたり授乳する姿勢も前かがみになったり中腰になることが多く、骨盤を歪ませる要因になるそうです。
骨盤の歪みをセルフチェックしてみよう
とはいえ、自分の骨盤が歪んでいるかどうかはなかなか自分ではわからないものですよね。そこで、簡単にセルフチェックできる方法をご紹介します。
まず、壁を目の前にして平行に立ちます。次に足元を見てください。そのときどちらかの足が前に出ていたら、出ている足側に骨盤が傾いている証拠です。また、鏡で肩の高さを見たときに、左右どちらかが上に上がったり下がったりして高さがそろわない場合も、骨盤が左右どちらかに上下している可能性があります。
他にも、スカートが歩いているうちに回ってしまったり、靴底の減り方に左右差が見られたりする人も、どちらかに骨盤が傾いている可能性が高いのでチェックしてみましょう。
日常生活に取り入れたい骨盤矯正
もし骨盤矯正をするとなればカイロプラクティックや整体など、プロの手で歪みを直してもらう方法か、ヨガや乗馬など骨盤矯正効果のある運動をするのも効果ですが、今回は、もっと簡単に骨盤矯正できる方法を教えていただきました。
それはなんと、意識的におなかをへこませるだけ。
おなかをへこませると骨盤が立ってあるべき位置に戻るため、骨盤矯正に役立つそうです。このとき、おなかを背中にくっつけるようなイメージでやると効果的とのこと。
また、お尻の穴をしめると骨盤底筋が鍛えられ、骨盤が動かないように固定されます。この動きは、産後の尿漏れにも効果的。
どちらも場所を選ばず簡単にできるので、ぜひ生活に取り入れてみてくださいね。
Profile
関口 慎介(セキグチ シンスケ)
「カイロプラクティックサロン庵(いおり)」の院長で、カイロドクター、整体師、ほぐし療法士の資格を持つ。自身のひどい腰痛が整体によって改善したことをきっかけに整体の効果の高さを実感し、整体院美容整体院などで修行後、「カイロプラクティックサロン庵(いおり)」を開設。
「カイロプラクティックサロン庵(いおり)」
http://kairoiori.la.coocan.jp/index.htm
名前によって損したり得したりしているアラサーフリーライターです。昨年突然の湿疹を伴うアレルギー症状に見舞われ、食事や生活習慣を改善したことで克服した経験から、オーガニック食品や漢方などに興味があります。
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