コラム

親はどうすべき？子どもの「LINEいじめ」対策

更新日：2017.10.27

世界で10億人以上のユーザー数を誇る「LINE」。コミュニケーションツールとして非常に優秀かつ便利な仕組みをもついっぽう、子どもたちを中心に“LINEいじめ”問題が発生し、いたましい事件が報道されるようなことも実際にはあります。

そんなLINEとわが子の付き合い方に対して、小学生～中学生ママたちはどんな考えを持ち、マイナス面に対して何か対策をしていることはあるのか、聞いてみました。

子どもにはLINEをやらせません…26%

根本的に子どもとLINEを隔離している、というママは全体の1／4。うちわけは、「携帯端末そのものを持たせない」が17％、「持たせても、LINEができないガラケーにする」が４%、「スマホは持たせてもLINEアプリをダウンロードさせない」が５％でした。

・「子どもの中学のクラスで、LINEで連絡しない、仲間はずれにする、といういじめが実際にあったようです。うちは巻き込まれたくないのでスマホやタブレットは高校入学まで控えています」

・「中学1年の息子のクラス懇談会の時に、担任の先生と質疑応答の時間があり、『LINEのトラブルからいじめになるケースがあるが、一番良いのは子どもに携帯電話を与えないこと』とアドバイスがありました。私も携帯電話、特にスマホは買い与えないようにしています」

・「中学生の娘には、LINEが使えないガラケーを与えています。LINEでの問題が実際はあるようですが、目にする事がありません」

・「ガラケーにして、LINEには参加しないように言っています。いじめだけでなく学力も落ちそうだし」

・「携帯ではLINEを登録せず、ショートメールのみ。大人でも、そのように対処してる方は以外と多いのではないかと思います」

LINEはやらせても、制限・対策つき…45％

子ども同士でLINEのやり取りをするのは可、ただし大人のワンクッションを入れる、という対策。「親のスマホを使う」「リビングなど自室以外のところで使う」はそれぞれ５％ずつ、「グループLINEには入らせない」が14%。「親がLINEの中身をチェックする」が22%でした。

・「携帯は持たせてませんが、女の子はどうしてもLINEでつながることが多いので、私のスマホを使ってやらせ、監視するようにしました。『大人が見てるよ』の警告を兼ねているつもりです」

・「既読スルーがいじめにつながることもあるようなので、母親の携帯でLINEすることによって『ママが開いたようだ』『ママが使っているので自分は使えなかった』という言い訳ができるようにしています」

・「スマホの利用をリビングに限定して、自室に戻る時には、リビングにスマホを置くようにしています。それでLINEをしているところ見る事ができるので、変な様子がないか気にするようにしています」

・「グループLINEはやらせません。グループで喋ると人の悪口を誰かが言うとみんなで『うんうん』となりいじめがはじまるから」

・「大きなグループに入れさせていません。所属していない人たちからのどうしても必要な連絡はメールでもらうように伝えさせています」

・「なるべくグループでLINEをさせないようにしています。仲のいい友達以外はLINEのIDを教えたりさせないようにしています」

・「子どもが寝たのを確認してからこっそりとLINEの内容を見ています。悪いと思いながらも、ふさぎこんだ時には何があったのか心配になってしまうので」

・「我が家では　親がときどき子どものLINEを確認できる、オープンな親子関係を築いていけるように心がけています。実際、部活内のいじめから子どもを救うことができました　普段家のなかで明るくふるまっている子どもの隠された内面を知るきっかけにもなりました」

・「子どもがちょっと苦手な友達とLINEしている時には時々見せてもらうようにしています。返事に困っているようであれば、こういう感じで返事してみたらどうか等アドバイスをしたり親子で話し合ったりしています」

ルールを決めて自主管理させる…28%

家庭で決めたルールにしたがって、スマホもLINEも自由に使ってよし、というケースは３割近く。ただしルールの内容については、各家庭でばらつきがありました。

・「LINEの件だけに限らず、子どもとの会話を絶やさないようにしています。少しでも変化があったら声かけをするなどしています」

・「特に対策はしていませんが、毎日コミュニケーションをとるようにしています。ちょっとした変化にも気づけるかもしれないので」

・「子どもに親は必ず味方になることを伝え、どんな小さな事でも話してもらうようにし、LINEの中で起きている他の子のいじめに関しても教えてもらっています。大人で何とかなるのであれば、親同士で話し合っています」

・「子どものLINE仲間をうちに連れて来るように言いました。食事会を口実に。たくさんの友達が来て私もその中に入りざっくばらんに話しました。それからはちょこちょこ来るようになりいろいろ話して今の状況もわかり、怒る時は怒るし、いい関係が保ててます」

・「LINEに限らず、いじめからわが子を守るには、何でも話してくれるような環境づくりが必要不可欠。LINEの取り扱いについては家族で話し合います。これは、思春期に突入する前が肝心だと思います」

LINEいじめなどのトラブル防止策として、物理的に“子どもとLINEを隔離する”“親の監視下に置く”のは大きな効果が期待できますが、中学生～高校生と成長するにつれ、限界を迎える日が来る可能性は否めません。

やはり、子どもが自分で善悪を判断し、ほんとうの意味で使いこなすことができるよう、親子で話しあう機会を作るなどの働きかけをすることは、たいせつなことなのかもしれません。少なくとも、スマホを与えっぱなしで知らん顔、はやめたいものです。

※暮らしニスタ編集部が既婚女性100人を対象に行ったアンケート調査より

写真© milatas - Fotolia.com

Profile和田玲子

女性まわりの記事をコツコツ書いてウン十年のフリーライター。趣味はパン作りと水泳、豆乳ヨーグルトの摂取。最近のトピックスは蜂の巣をふたつやっつけたこと。

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