コラム

そのシャンプーで大丈夫?髪のプロが教える正しい選び方

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そのシャンプーで大丈夫?髪のプロが教える正しい選び方
世の中には数えきれないほどたくさんのシャンプーがあります。
毎日使うものなので、なるべくコストを抑えたい!と思うのが一般的でしょう。しかし、安いシャンプーにはそれなりの安い理由があります。また、頭皮の状態に合わないシャンプーを使用し続けた場合、将来的に髪が細くなる原因につながる可能性があるのをご存知でしょうか?

将来も美しい髪、良い髪質であり続けるために、どのようなシャンプーを選べば良いのか?今回は、そのポイントをご紹介させていただきます!

シャンプーは髪を細くする?

少し矛盾に感じるかと思います。シャンプーをして頭皮をキレイにしているのに、どうして髪が細くなる可能性があるのか不思議ですよね。

スーパーやドラッグストアで多く見かけるシャンプーの成分がどのような構成になっているかを見てみると、大体次のような比率になります。

水:界面活性剤:その他=70%:20〜25%:5〜10%

シャンプーの7割を占めるのは水ですが、人体には影響がないので無視してください。水の次に多く含まれているのは「界面活性剤(洗浄成分)」になり、つまり、シャンプーの良し悪しを決定付けるのは界面活性剤の質と言えます!

将来の髪のため、自分にあったシャンプーを!

界面活性剤には「石油系界面活性剤」「石鹸系界面活性剤」「アミノ酸系界面活性剤」の3つがあります。ご自分の頭皮環境にあったものを選んでいただくため、それぞれの特徴をご紹介します。

◎石油系界面活性剤
字の通り、石油由来成分が含まれている界面活性剤です。泡立ちが強く、汚れをしっかり取り除いてくれる点がメリットです!
メーカー側としては、原材料費が安く抑えられるため大量生産ができるため、低価格で市場に出回っています。3つの界面活性剤の中では一番シェアが広いのが現状です。

しかし、洗浄力が強いため、乾燥している頭皮に使用すると、皮脂や水分を余計に持って行かれてしまいます。一番のデメリットが、たんぱく質(髪や肌を構成している大もと)を変性させ硬くなる作用があることです。

これにより頭皮=髪の土台が硬くなってしまうため、髪を作る細胞に十分な血流が行き届かず、髪が育ちにくくなる細い髪になってしまう可能性が出てきます。また、髪を作る細胞そのものもダメージを受けるので、さらに髪が細くなる可能性が…。ただし市販のシャンプーを否定するわけではありません。

以上のメリット・デメリットから、頭皮が乾燥している人は、なるべく使用を避けた方が良いでしょう。
運動後やシャンプーが数日置きになる場合など、頭皮に汚れが多くついている時に使用するのが理想的な使い方でしょう。

製品裏側の成分表示に「ラウレス硫酸」「ラウリル硫酸」と書いてあるものが、代表的な石油系界面活性剤で、市販の低価格シャンプーのほとんどに使われています。

◎アミノ酸系界面活性剤
頭皮や髪はたんぱく質から出来ており、たんぱく質はアミノ酸がたくさん集まったものになります。そのアミノ酸を原料に作られているのがアミノ酸界面活性剤です。
頭皮・肌と同じ成分で洗えるため、ほとんど負担がなく(タンパク質を変性させる可能性が非常に低い)、洗い上がりの手触りがツルッとしているのがメリットです。

デメリットとしては、原材料費が少々高めのため、市場に出回るシャンプーの価格も少々高めに設定されます。
また、シャンプー前の髪のすすぎ方が足りない場合や、汚れが多く残っている場合、泡立ちが弱くなりやすくしっかりとした洗い心地が得られないことがあります。また、シャンプー後のすすぎ方が甘い場合、頭皮に残ったアミノ酸系界面活性剤が紫外線に刺激され、かゆみを生むことがあります。

以上のメリット・デメリットから、乾燥している頭皮の方には理想的な界面活性剤となります。(全ての頭皮環境に対応できる)泡立ちのカバー・かゆみをカバーするために、シャンプー前・後のすすぎをよりしっかり行いながら使用していただくのがベストです!

成文表示に「ラウリン酸〜・ヤシ油脂肪酸〜・ココイル〜・〜ベタイン・ラウロイル〜」と書いてあるものがこれに当たります。
※種類が多いので、代表的なものを挙げさせていただきました。

◎石鹸系界面活性剤
天然成分の石鹸を原料に作られている界面活性剤です。天然成分ですので、オーガニックを好む方にシェアがあります。
さっぱりとした洗い心地が特徴で、汚れをしっかり落としてくれるのがメリットです!

デメリットは、洗い上がりがきしみやすいことです。
髪にきしみが出やすいので、トリートメントやリンスを併用することでデメリットを補ってくれます。
また、石鹸はアルカリ性のため、髪や頭皮が本来持っているphバランスを少々崩してしまいます。(髪・肌の良い状態である弱酸性のバランスを崩してしまいます。通常の肌であれば、一定時間でphバランスが回復します)

以上のメリット・デメリットから、乾燥している頭皮の方・アトピー質の方にはあまりオススメできない界面活性剤になります。(※アトピーは、肌のphバランスがもともと弱酸性でないことが原因ですので、そこにアルカリ性の石鹸が触れるとよりphバランスを崩す可能性があります。アトピーをお持ちの方は、界面活性剤の種類を問わず、皮膚科の先生の指示を仰いでからシャンプーを決定することをオススメします)

成分表示に「石鹸素地」と書いてあるものがこれに当たります。

シャンプーの後は化粧水を


シャンプーはほぼ毎日使うもの。良いシャンプーを使いたい思いはあっても、価格の面で買えない方もいらっしゃるかと思います。その場合は、「頭皮に化粧水」を使いましょう!

洗顔後、お顔に化粧水や乳液をつけますよね。シャンプー後の頭皮は、洗顔後の顔と一緒です。顔と同様に頭皮も水分を欲しがっていますので、お風呂から上がったらドライヤーをかける前に頭皮にもたっぷり化粧水をつけて、指でしっかり馴染ませてください。化粧水は水のようにサラッとした使用感のものがオススメです。

頭皮に水分が補給されることで、頭皮が硬くなるのを軽減することができ、髪の育成をサポートできます!もちろん、良いシャンプーを使った場合も「頭皮に化粧水」は有効です。

頭皮のかゆみが気になる方にはこの成分!

シャンプーをしても頭皮がかゆい方は、頭皮に軽い炎症が起きている可能性があります。そのまま使い続けると、頭皮の炎症が進み、脱毛や髪が細くなる原因の1つになります。
そんな方には「グリチルリチン酸ジカリウム」という成分が配合されているシャンプーがオススメです!

これは、漢方の原料として使われている「甘草」の根に含まれている成分です。日本では、医薬品や化粧品など多用されています。
炎症を抑えてくれる効果があるので、かゆみを緩和して頭皮環境を健やかに保ってくれるので、育毛につながります!

写真 © BillionPhotos.com - Fotolia.com、© siro46 - Fotolia.com
ProfileHiro*
美容師をしています。とにかくお客様に喜んでいただくことが大好きで、一人ひとり丁寧に気持ちを込めて仕事をさせていただいております!今日まで約10年間、業界で過ごしてきて、髪・頭皮・肌についての専門知識を豊富に持っています。その専門知識を分かりやすくお伝えし、今後のオシャレに役立つよう記事を書かせていただきます!
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